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日本連邦共和国  作者: トースト
第1章 
24/40

降伏

80万人以上の人口を誇るトリエステ市,戦争中であっても多くの市民でにぎわっていたのだが、パーレ失陥の報が伝わると多くの帝国政府は戒厳令を出し都市全体が緊張感に包まれた。


街中を歩く市民はほとんどいなくなり、代わりに首都防衛のために集められた兵士が銃剣を手に持ち市中を闊歩している。


トリエステ市中央にはカゼルト宮殿がある。約280年前当時の国王によって建てられた歴史ある宮殿であり現在も国王の居住地であり、行政の中心である。


そんなカゼルト宮殿で帝国の行政,軍事のトップが集まり会議が行われていた。




「パーレを占領されたがこれは軍の責任であろう。私としては即刻一兵卒まで落としたいところだがどうするつもりだ軍務卿」


国王の前で跪く軍務卿を問い詰める


「もう一度だけチャンスをください、何としても敵軍を撃破して見せます」


そう皇帝に嘆願する。


「そんなこといってるがそもそも自衛隊に勝てるのかね、帝国軍はグルーセン王国軍をいとも簡単に葬り去っていた。我が軍が精強なことをはわかっている。それなのに自衛隊には負け続けてるだぞほんとにかてるのか、保身目的なら容赦しないぞ」


軍務卿を脅す。


「そんなこと考えていません。陛下もう一度だけチャンスを」


日本連邦対策のために集まった貴族らが国王に跪く軍務卿を見つめる。


「ではトリエステに迫ってくる敵軍を撃破するんだ。ぐずぐずするな行け」


ただでさえ気がめいっていたところ突然怒鳴られ、涙で顔を汚しながら走り去るのであった。



軍務卿に対し強気に対応していた皇帝だが内心,首都トリエステが陥落し殺されるのではないかと内心恐怖していた。


似たようなことを考えていた貴族らによって軍務卿抜きで会議が続けられる。


「日本連邦の和平はまたできないのか」


一人の貴族が口にする。


「それはきついだろう。敵軍はパーレをすでに占領してる。トリエステを占領するまで日本連邦は和平の席に着かないのでは」


「それに先の和平交渉で決裂して出雲国の面目は丸つぶれになったんだ彼らも協力してくれないでしょう」


多くの貴族がため息をつく。政府の命令で多くの貴族は兵を国に預けたのに手塩をかけて育てた兵を壊滅させられ逆に自領土を侵される可能性がでてきたからたのだ。


国王が先と変わってなにも言わなくなり、貴族らも非効率的な会議をグダグダ続けるのであった。



パーレには自衛隊を乗せた輸送船を次々と入港してくる。10式戦車など主力兵器も輸送されていた。


自衛隊はトリエステを占領するため進軍を開始する。


軍用ヘリ,ドローンを使って進軍先の索敵をしっかり行ってから陸自部隊が続いていく。


散発的な敵軍の攻撃受けながらも容易にはじき返していった。



トリエステ帝国軍基地を攻撃するため空自飛行隊は空母から発艦する。


空対地ミサイルをいくつも搭載した戦闘機群はトリエステにある飛竜基地,駐屯地を次々と破壊していき敵軍の無力化を行った。


そんな中3機のヘリが敵軍事基地を超えてトリエステ市中央へと向かっていく。轟音を鳴らしながら空を悠々と進むヘリに気づき隠れていた市民や兵士が見上げるのであった。



カゼルト宮殿


「敵軍が侵入してきていました。東門近くの庭園で敵兵複数確認。すでに近隣の警備兵は壊滅している模様です」


「陛下宮殿から脱出することを進言します」近衛師団長が国王に進言する。


「しょうがないそうするとしよう。師団長脱出までの護衛を頼む」


「はっ、了解です」


皇帝と護衛する数人の近衛師団兵は隠し通路を通って宮殿から脱出をはかるのであった。



カゼルト宮殿に侵入した陸自特殊部隊は軽装ながらも敵兵をたやすく撃破していき最深部まで進む。


ただその時にはトリエステ帝国皇帝は姿を消しており、隠し通路を使ってるのではと考えられたが見つけることはできなかった。


大方のカゼルト宮殿占領を完了した特殊部隊はカゼルト宮殿最上部になびいていたトリエステ帝国国旗を外し日の丸を掲げた。


カゼルト宮殿に敵国が旗がはためくのを見て自国の中央が落ちたことに気づいた多くのトリエステ兵は意気消沈し抗戦する気力を失うのであった。


幾両もの戦車を引きつられた陸自本隊によってトリエステ帝国首都はまともな抵抗をせず占領されるのであった。



12月25日トリエステ帝国は日本連邦に対し全面降伏した。
























メリークリスマス

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