上陸作戦
1週間の停戦期間が明け戦争は再開された。トリエステ帝国を降伏に追い込むため自衛隊は行動を開始するのであった。
自衛隊の攻撃によって軍としての体裁を失い命からがら撤退していたトリエステ兵だが、停戦期間があけてグルーセン王国解放のため快進撃を続ける陸自部隊に捕捉されほとんどが捕虜となった。
将軍直轄の部隊など一部では組織だった抵抗を行ってきたが、陸自による攻撃で壊滅する。
3日3晩かけてグルーセン王国の解放行ったが、それ以上進軍することはしなかった。
なぜならトリエステ帝国本国とグルーセン王国の間にはいくつもの属国があり、非協力または敵対的な領地を1000km以上も進軍するのは危険性が高いとされたのだ。
属国を寝返らせればいいじゃないかと思うかもしれないが今まで敵対していてまともな外交関係ないのない国家と交渉するのは難しく、それに属国群には日本連邦からしたら格下で負けるわけがないような軍隊でも武器を奪われている現地国家からしたら非常に強力な軍が駐屯されていたのだ。
そのため陸からの侵攻は半ば諦めていたが、トリエステ帝国本土に侵攻する作戦は着々と整えられていた。
王国解放後グルーセン王国には日本連邦本土から出航した様々な艦船が着々と集まってきており、日本連邦の主力級空母にイージス艦その他多くの主力艦がいた。
停戦期間が明け約2週間後 11月26日数千人の陸自部隊を乗せた大艦隊がグルーセン王国から出港した。
3隻正規空母,2隻の軽空母,4隻の巡洋艦に30隻の駆逐艦によって護衛された8隻の海自正規輸送船と民間から借用した十数隻の輸送船には9000人規模の陸自部隊が乗っていた。
すでにまともな海上戦力を持ち合わせていなかったトリエステ帝国海軍に襲撃されるようなことはなく日本艦隊は悠々と進んでいった。
12月6日帝国最大の軍港パーレ沖に日本艦隊は突如現れる。
突如現れた日本艦隊に民間人だけでなく軍も慌てふためき、多くの民間人が敵軍がやってくると荷物をまとめ内陸部へと逃げる準備を行うのであった。
日本艦隊の来襲に全く気付けなかったトリエステ帝国であったがしょうがないところもある。
もともとトリエステ海軍は数少ない哨戒艇て日本艦隊の索敵を行っていたのだが、空母艦載機によるトリエステ船狩りによって数日前からつぎつぎと哨戒艇と連絡が取れなくなっていたのだ。
ただ日本艦隊の発見が遅れた代償は高くつくこととなる。
「敵軍来襲,敵軍来襲」
非常事態を伝える鐘が町中に響き渡る。
1か月前の日本艦隊のミサイル攻撃で壊滅した軍港であったが、戦時中であるため急ピッチで復旧作業が行われ軍港としての能力はある程度復活していた。
パーレにで駐留していた2000人以上の兵が武器を手に取り警戒態勢となる。
「所定の位置に着け。敵軍の上陸は近いぞ」
あわただしくトリエステ兵は町中を走り回りそれぞれの任地に着く。
自衛隊が上陸してくる可能性は極めて高いと考えていた帝国軍は、各軍事基地にこもり増援が来るまで徹底抗戦する用意をしていた。
とは言えそれは意味のない抵抗であった。
「発艦用意」甲板長が声を張り上げる。
甲板にあるそれぞれの航空機に隊員たちが飛び乗り、勢いよく発艦していた。
あかぎ,そうりゅう,ひりゅうから3隻の空母から合計48機の航空機は2つの飛行隊に分かれて行動を開始する。
前回の攻撃は敵海軍基地の破壊だけであったが、今回は陸自が安全に上陸するためにも敵軍事施設,役所を徹底的に破壊し敵軍が潜んでるようであれば民間施設も攻撃することが許されていた。
F-35,F-2が繰り出す数十ものミサイルによって帝国軍施設は次々と崩れ落ちていく。
軍事基地に立てこもって防衛線を行おうとしていたトリエステ兵たちは建物ごと粉々にされ、なんとか建物から脱出できた兵もほとんどが爆発に巻き込まれ死に絶えるのであった。
パーレにある全ての帝国軍基地を無力化した後自衛隊は上陸作戦を始める。
いしかり型輸送船6隻,おおすみ型輸送船2隻、総勢8隻の輸送船のハッチが同時に開くと幾台ものLCAC勢いよくパーレに向かって飛び出していく。
上空には各輸送船から飛び立った攻撃ヘリコプターが敵軍を見張っており、敵軍が上陸部隊に近づく前に猛烈な機銃掃射を浴びせた。
陸自部隊は全くの損害を受けずに上陸をし沿岸部の確保に成功した。
パーレはトリエステ帝国最大の軍港だけでもなくパーク大陸有数の民間港としての側面もある。
パーレには他国の民間船が何隻も寄港しており、パーレの民間港のところを攻撃するのは外交的問題に発展すると考えられ行われていなかった。
ほとんど無傷の状態で確保した民間港は幸運なことに艦を着岸することができ、揚陸艇を使わず輸送船から直接部隊を上陸させることができた。
パーレ全体を占領した自衛隊は外出禁止令を発令した。窃盗やスリ,軽犯罪が多発して治安悪化を防ぐためである。
負傷したものは自衛隊が無料で治療すると発令したことで戦闘に巻き込まれた民間人や一部の生き残った兵たちが輸送船内の医療施設で治療を受けるのであった。
当たり前だが動けないほどの重傷者も多く、その場合ほかの市民による通報によって自衛隊が知らされ医療カーを使って現地まで向かうのであった。
負傷者たちにとって自衛隊は自分らをケガさせつらい思いをさせた憎むべき存在だが、助けられてしまうとそんな悪い存在ではないのかもと思うものが戦争に関与してない民間人のなかで特に多かった。
いつまでも外出禁止令を出していればパーレ市民が飢えてしまうので3日目には撤廃された。
それでも不要不急の外出はやめるように要請し、不足する食料は町の中心部で配給制を行うことになった。
日本連邦の計画では配給制をやろうにもそこまでの食料は送れず開始には時間がかかる見通しであったが、パーレ港が日本船も使える規模であったため次々と大量の食料を乗せた貨物船を入港させることができたのだ。
パーレ市民に安定した食料供給がかなったのは治安悪化を防ぐことにつながる大きな要因になった。
パーレ港は着々と拡大工事が行われており、パーレの拠点化に成功した自衛隊はトリエステ帝国首都トリエステへの侵攻計画への準備が開始されるのであった。
艦艇の名前考えるの大変。
冬休みに入るので投稿頻度は1週間に2本ぐらいにしたいところです。
少しづつ分量も増やしていけるといいかな。
話がかなりますが今話内容がなんか似てる気がする。(この界隈の小説に)
なんとか自分なりの展開に何とか持ってきたいところです。
ブックマーク,評価してもらえたらめちゃくちゃうれしいです。