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日本連邦共和国  作者: トースト
第1章 
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序章

 アジアのハブ空港として有名な成田国際空港の隣、成田基地の上空ではF15にF35、P1にC2、空自の名だたる航空機がアクロバディックに飛び回り、有名なブルーインパルスによる高難易度の曲芸飛行が披露されていた。


地上では多くの観客がカメラを上に掲げパシャパシャと写真を撮っており、子供だけでもなく大人たちも目を輝かせて航空機を見ていた。


2034年 記念すべき第80回目となった空自による成田航空祭には約30年ぶりとなる国産戦闘機が航空ショーで登場すると大々的に報道され、史上最大となる63万人もの人々が訪れた。


それに合わせて成田基地周りにはそれに合わせてたくさんの出店が出展し、多くの家族連れで賑わっていた。


他にもミリタリーファンや日本連邦観光のついでにと来た外国人も多くいた。


そしてついに60万人もの観客の期待を背負った新型戦闘機F3は女性自衛官のアナウンスにより登場した。


F35よりも大型の機体のF3戦闘機が4機横一列に並び、すさまじい速さで空を疾走、後ろにこれもまた初登場となる12機の無人戦闘機が4機のF3戦闘機を追いかける様子は圧倒的であった。


観客の歓声はより大きなものとなり、Vip席では各国の武官がF3の性能を聞こうと近くの技術家を捕まえて質問攻めにしているのを見てVip席の護衛をしていた自衛官は失笑していた。


最終的に成田航空祭は大成功に終わり、多くの観客が満足顔でそれぞれの帰路に就くこととなる。



 日本連邦共和国の新型戦闘機F3。この戦闘機はエンジンを国産化できず米国の介入により日本に不利な条件で作られたF2の無念を晴らすべく生まれた世界最初の第6世代戦闘機である。


最高速度M2.4 航続距離3900キロ 対艦ミサイルを4本搭載でき、ステルス機であることはもちろのこと、無人戦闘機の司令機としての役割を持ち、僚機と無人戦闘機をつなげるネットワークシステムを確立している。


革新技術の追加だけではなく、最高速度の増加や対艦攻撃力の向上など全体的の性能の底上げを狙ったため大型化が進み、値段もF35よりも15億ほども高く110億円となっている。


世界に先駆けて第6世代戦闘機を作るうえでとんでもない金額がかかることは明らかであり、

「アメリカが作るのを待てばいいのでは?」「そんな金日本にはない」など多くの反対もありながらも、政府は意欲的に開発を進め2兆円ものお金をかけたことでF3戦闘機は誕生した。


そんなF3戦闘機は新型無人戦闘機と一緒に疾風、烈風と呼ばれて広く国民親しまれることになる。


 

 日本連邦共和国それは国土面積740万㎞²人口約2億8000万人 その名のとうり議会民主制をとっている連邦国家である。


オーストラリアと同じくらいの大きさのこの大陸は南北に延びる楕円形のような形をしており、基本温帯だが地域によっては豪雪地帯や熱帯雨林があるような自然豊かな大陸である。


GDP24兆ドルというアメリカに次ぐ国家であり、最新兵器によって武装された60万人の自衛隊がいる。


しかしアメリカのように世界の警察になるつもりなどなく防衛費も12兆円とそこまで多くなく、国の規模に対する人員もかなり少ない。


東には中国,ロシア,北朝鮮などの敵対国がいるのにかかわらず、全体的な平和ボケしている国家であり、有事の際ほんとに国を守り通させるのか疑問が残る。

 

 

 「今年度の防衛計画としては4個飛行隊に80機のF3購入と新型の6万トン空母2隻の建造を目玉とした合計14兆円の国防予算を要求します。中ロの脅威が年々増えている現在、防衛費をGDPの1%にこだわらずに10年ほどかけて10兆から14兆まで増やしてもらいたい」


今日は予算の概要を決める大事な日である。ここ最近の領海での中ロの挑発行為に頭を悩ませていた防衛大臣は強い口調で総理で訴えた。


「近年の周辺情勢をみるとそれぐらい予算を上げたいところだけど防衛省に野党やメディアのこととか考えると、出しにくいのだよね」


酒田総理はそう言ったが考え込み、少し経つとなにか決心がついたようで再び話し出す。


「とはいえ自衛隊が予算不足で苦しんでるというのは常々聞いていたから、なんとかしようじゃないか。高橋財務大臣お願いできるか」


「はい。大丈夫です。お任せください」


そうはきはきと言う。高橋財務大臣はいわゆるサラブレッド議員で、まだ40代であるのにかかわらず財務大臣に抜擢された。


常に精力的に活動しており、国民からの人気もかなり高い。


総理と財務大臣に協力で防衛省は14兆もの予算を確保することに成功したのであった。


 そして一年後大事件が起きる。






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