3 現在試合が中断されております
完全に試合が中断している状態です。
が、ちょっと待ってください?
彼女がそんな赤部選手の背中にすりよって何か言っているようですよ?
レポーターの高田さん?彼女は赤部選手に何と言っているのでしょう?」
高田「はい『私、今日は大丈夫な日だから、生でもいいよ♡』と言っています」
妻木「おぉーっとぉっ!ここで彼女から生OK宣言が出されました!
一度盛り下がったかに見えたムードを再び最高潮にまで盛り上げる一言です!
赤部選手はこの宣言を受け入れるのでしょうか⁉」
茲ノ井「生で行け!生が適切だ!」
妻木「解説の茲ノ井さんもここは生で行くのが適切だとおっしゃっています。
が、おぉっと?しかし赤部選手、彼女の申し出に首を横に振っていますよ?
これは、彼女の生OK宣言を断るという事でしょうか?
レポーターの高田さん、赤部選手はその辺り何と言っていますか?」
高田「はい、赤部選手はどうやらちゃんと避妊をして試合に臨みたいようですね」
妻木「これもちょっと意外な展開ですね。
私などは彼女に今日は大丈夫と言われれば迷わず生でいただく所ですが、赤部選手がそれを断るというのはどういう理由があるんでしょう?」
茲ノ井「赤部選手は見かけによらずかなり慎重な性格なのかもしれませんね。
正直、女性の『今日は大丈夫♡』という言葉は、『来週にはまとまったお金が入るので、必ず返済します』というのと同じくらいアテにならない言葉ですからね。
この手の言葉にうかつに飛びついて、大変な事になった人間は数知れません」
妻木「なるほど、この辺りは欲望に流されずに冷静に状況を判断しているんですね。
若いのになかなかしっかりした考えの持ち主のようです。
しかしこうなると、試合続行ができなくなりますが、赤部選手はどういう選択をするのでしょう?
場合によっては赤部選手はコンドームを買いに行く事も考えられますね。
そうなると大幅に試合が中断される事は避けられません」
茲ノ井「何でもいいから早く再開しろ!」
妻木「茲ノ井さんの心の声が口から漏れてしまっています。
おっとここで、赤部選手はハーフパンツを穿いてTシャツの上にパーカーを羽織りました。
レポーターの高田さん、赤部選手はコンドームを買いに行くのでしょうか?」
高田「はい、どうやら近所のドラッグストアに買いに行くみたいですね。
彼女はしきりに生でする事をすすめていますが、赤部選手はそれをかたくなに断っています」
妻木「さあこれは思わぬ展開になってきました。
ここで赤部選手は一旦試合会場から退きます。
会場には彼女が一人残され、さびしそうに赤部選手が出て行った玄関の方を見つめています。
ドラッグストアはここから歩いて五分以内の所にあるので、戻って来るのにそう時間はかからないとは思いますが、試合開始早々思わぬ形で中断という事になってしまいました。
解説の茲ノ井さん、この後の展開はどう予想されますか?」
茲ノ井「そうですねぇ、スタートが非常によかっただけに、ここで流れが止まってしまったのは残念ですね。
ここから再びさっきのようなボルテージに持って行くのはかなり骨が折れますよ」
妻木「確かにその通りです。
さあこのまましばらくは赤部選手が戻って来るのを待つしかないようですが、
おっと?しかしここで、彼女が何やらキョロキョロと部屋を見回し始めましたよ?
これはどういう事でしょうか茲ノ井さん?」