なんでこんなことに?
おずおずと入ってきた僕に一気に視線が集まる
雪女以外はみんな困惑気味だ
そりゃそうだろう、雪女はわれ関せずと自分の机らしきところへ戻ていたからだ
「咲ちゃん?くん?なんで生徒会に?」
緑髪の双子の子のその1から質問された
「何で名前を?」と言うところもしれないがそれよりも「なんで?」と聞かれるほうに腹が立った
「くん付けてお願いします。それにしてもなんでって言われてもわからないんですが?そこの人に連れてこられたんですけど」
怒りを込めてだけど冷静に言った
お疲れながら雪女を恨みを込めて睨みつける
「そこ、何で名前を?とかなんで下の名前呼んでるの?とか聞く方が、可愛げがあると思うけど」
その2がニタニタ笑いをしながら言った
「別にあなた達に興味ないんでどうでもいいです」
声を冷たそうに聞こえるように言う
感情としては嫌がらせをしたい気持ちが半分、苛立って八つ当たりしたいという気持ちが半分かな
と、状況を他人ごとのように見てしまう
それだけ現実逃避がしたいのだろう
「ねぇ、君って他人を傷付けるとか好き?」
なんて失礼な子達なのだろう
僕もいい線いってるか
もはやどっちが言ったかなってどうでもいいや
「好きって言ったらどうなんです?」
質問をはぐらかした
「だったらお仲間だー」
さっきの雰囲気が嘘のように興味津々だ
もしかしてお腹の認定されている?
はぐらかしたはずだが…
薄々わかってたかこの人たちも他人を傷つけるのが好きなんだ
でも彼らは傷つけるとより構って欲しいだけかもしれないかもしれない
「よかった!今まで仲間いなかったんだ」
緑の双子は満面の笑顔だ
容姿だけじゃなく性格まで似てるんだ
「ちょっと話がずれてるよ〜」
と軽そうな感じで紫髪青目の長髪のお兄さんが割り込んでくる
あぁ、来たわけか
知らないという思いを込めて、雪女の方へ目を向ける
「自称、自殺志願者だ。死なれたら厄介だから連れてきた」
雪女は意外と気遣いができる優しい人だった
「美少年はなんで死のうと思ったの〜?」
グイグイくるな、この人
「何で言わなきゃいけないんですか」
呆れ混じりに言う
「そっかじゃあ、また死のうとする危険性があるから生徒指導しなくちゃね〜」
言ってる意味が分からない
だけどきな臭くなってきた
「ってことで毎日生徒会室へ来てね〜。最初は自己紹介するべきかな?」
のんきにそんなことを言ってるが私の心の中は大荒れだ
「えっ…えつ…嘘……」
小さな呟きが口から漏れた