表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルハイミ-おっさんが異世界転生して美少女に!?-  作者: さいとう みさき
第四章
64/636

第四章4-1一時帰国

おっさんが異世界に転生して美少女になっちゃうお話です。

異世界で力強く生き抜くためにいろいろと頑張っていくお話です。


お土産っておいしいの?(マリア談)


4-1一時帰国


 「はいはい、まだまだわきが甘い!」


 

 「にょえぇぇぇぇっっ!!」

 

 「ひゃぁあぁぁぁっっっ!!」


 「くっ! うううう~っ!!」


 「のあぁぁぁっ!」



 学園長であり俺たちの師匠となる英雄が一人、魔法戦士ユカ・コバヤシの一撃で俺たち四人は吹き飛ばされる。


 「はい、今日はここまで。だいぶましになってきたけどまだまだね。これじゃ魔人四天王にも勝てないわよ」


 ちんっ とさやに刀を収める師匠。

 息一つ乱れていないでやんの。



 地獄の特訓が始まって早二年の月日が経った。

 俺は八歳になり、ティアナは十歳になった。

 アンナさんやロクドナルさんもとうに成人を迎えアンナさんはますます色っぽく、ロクドナルさんはますますたくましくなった。


 ここは学園都市ボヘーミャの試験場広場。

 ほぼほぼ学園長専用の場となるここは大抵の爆発や衝撃でも耐えられる核シェルター張りの強度を誇る。

 さらに対魔防御壁が張り巡らせられ、並の魔法ではびくともしない。


 そんな中、俺たちは師匠から毎日毎日地獄の特訓を受けている。

 ここ半年なんか気を抜くとマジで死にそうな攻撃とかもしてくるようになって、ますます激しさを増していた。


 「うう、何とか今日も生き延びられましたわ‥‥‥」


 ぼろぼろになっている俺にアンナさんが回復魔法をかけてくれる。

 

 「しかし、さすがに師匠ですね、今回急いで三重に防壁を張ったのにあっさりすべて破壊されてしまいました」


 そう言いながらアンナさんはほかの人にも回復魔法をかける。


 「【浄化】!」


 師匠が汚れまくっている俺たちをきれいにしてくれる。


 「そうそう、ティアナ、あなたに手紙が来ています。ガレント王国からです」


 そう言って師匠はティアナに手紙を渡す。


 「ありがとうございます、師匠。でも何だろう手紙なんて」


 蝋で封印された手紙をティアナはその場で開封していく。

 そして一枚の紙を広げて読む。


 「うえっ? これってマジ!?」


 心底面倒そうな顔をしている。

 何事かと思い聞いてみると手紙をそのままよこしてきた。

 

 見てもいいってことだよな?


 「えーと、『わが最愛なる孫娘ティアナよ、そなたの活躍聞き及んでいる。そなたも十歳となるにあたり国を挙げて祝いを行う。学園側には話をしてあるゆえ、今次夏季休暇は一時帰国をすること。そして盛大にそなたの誕生日を祝おうではないか。成長したそなたと会えることを心待ちにしておる。 国王エドワードより P,Sマシンドールのアイミは必ず同伴させること。』ですって? ティアナ、そうすると私たちも一時帰国ですの?」


 「まあ、そうなるわね。うう、またあの道のり帰らなきゃならないの? それにあちらでお祝いしたらまた戻ってこなきゃならないとなると移動だけでひと月かぁ‥‥‥」


 さすがにあれをひと月となるとげんなりしてしまう。


 「ガレント王からはすでに話は聞いています。帰国時も鍛錬は忘れず続けること、それと何かあっても今は生き延びることを最優先になさい。多少強くなっても世の中上には上がいますからね」


 師匠はそう言うと、この場を後にする。


 「「「「ご指導、ありがとうございました!!」」」」


 俺たちの挨拶に軽く手を挙げてから師匠、学園長は去っていった。




 さて、そうするとこちらだが、まずは予定を決めねばならない。

 サージ君にまずはガレント大使館に連絡をしに行ってもらい、フィメールさんと日程の話をしなければならない。


 「エルハイミ~、終わったぁ? そろそろお茶の時間だよ! 今日はビスケット食べたい!!」


 マリアが飛んでくる。


 ぴこぴこっ!


 アイミも鍛錬が終わったのでこちらによって来る。

 俺たちはとりあえずテラスに向かった。




 「しかし、いざ帰るとなると結構忙しいわね。少なくともこの二、三日後には出発しないといけないわよね?」


 テラスに来て、午後のお茶を飲んでいる。

 テーブルの上でマリアはビスケットと格闘している。

 それを眺めながらアンナさんが大体の時間を試算してみる。


 「そうですね、帰国に二週間、殿下のお誕生日のお祝いで一週間、あちらで用事を済ませるのに更に一週間、そして戻ってくるので二週間ですから合計で六週間、約ひと月半になりますね」


 「大使館や学園にはすでに連絡来ていたみたいですわよね?」


 「そうね、私が手紙受け取ったのと同じくらいには連絡は行ってるはずだから結構急な話になるわね?」


 ティアナはビスケットをかじりながらお茶を飲む。


 「定期連絡は行っていましたが、こう言ったお話は国王陛下がいつも突然お決めになっていましたからね」


 アンナさんもビスケットをかじる。

 サクッとした音が響く。


 「お爺様はそう言った処はいつも思い付きだもんなぁ。こちらでもこないだ誕生会を大使館でしてもらったのにね」


 そう言えば、こちらでもティアナの誕生会を祝ったんだよな。

 大使館でそれなりの人も呼んでそこそこ盛大に行ったんだけど、本国でも行うと国王陛下が決めたなら仕方がない。


 「それでは帰国に伴いお土産を買わなければですわ!!」


 よくよく考えればこちらに来て三年弱、一度も帰っていないのでそろそろ爺様やパパン、ママンや弟たちに顔を見せるのもいいだろう。

 せっかく帰るのだからお土産いろいろともっていかなきゃな!


 

 「そうね、じゃぁこれから街に買い出しに行きましょ!!」




 元気なティアナの提案で買い出しに行くこととなったのである。  

  

 


評価、ブックマーク、ご意見、ご感想いただけますと励みになります。

誤字、脱字ありましたらご指摘いただけますようお願いいたします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ