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エルハイミ-おっさんが異世界転生して美少女に!?-  作者: さいとう みさき
第十二章
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第十二章12-6水上都市スィーフ

おっさんが異世界に転生して美少女になっちゃうお話です。

異世界で力強く生き抜くためにいろいろと頑張っていくお話です。


これ以上お姉さまの周りに女の子ははべらせさせません!!(イオマ談)

 12-6水上都市スィーフ



 「流石は黒龍様です、もう水竜を大人しくさせるどころか今後我々の守護者として沼地を守ってくれるとは!」


 ゲリル族長さんはその顔に似つかわしくない上機嫌な笑い顔であたしたちの話を聞いていた。


 コクはあの後あの水竜にリザードマンたちの面倒を見るように要請していた。

 水竜は「え~っ、俺がやるんっすか?」何て言っていたけどクロエさんのひと睨みで「やります、やらせてくださいっす!」とか言っていた。

 あの大きさの水竜だ、何かあっても十分に役に立つだろう。

 

 あたしはゲリルさんの顔を見る。



 リザードマンが笑うとなんか怖いわね。



 あたしはそんな考えを表面に出さない様にゲリルさんの話を聞く。

 

 「して黒龍様はこの後はどうなされるのか?」


 「私は主様に従うまでです」


 そう言ってコクはあたしを見る。

 あたしは相槌を打ってから話し始める。


 「私たちはこの後水上都市スィーフに向かいますわ」


 「おお、そうでしたな。して、出発は何時に?」


 「出来れば明日にでもここを発ちたいのですわ」


 「それはまた急な。黒龍様含め皆さんには何とお礼を言ったらいいのやら」


 そう言ってゲリルさんはあたしたちを見る。



 「ふぅむ、黒龍様もエルハイミ殿も雌でしたな。本来ならわが一族の娘を嫁がせて御礼申し上げたい所でしたのに」



 ゲリルさんの爆弾発言に真っ先に反応した人たちがいました。



 「そのお気持ちだけでお姉さまは十分ですっ!」


 「そうよ、これ以上エルハイミの周りに女の子なんてはべらせなくていいわよ!!」

 

 「珍しく意見が合いましたね。私も主様の周りにこれ以上妾が増えるのは困ります。主様のご寵愛を受ける機会が少なくなってしまいますから」



 イオマを皮切りにシェルもコクも乗り出してお断りを申し出ている。

 


 あたしっていったいどう思われているのよっ!?



 不服そうなあたしをショーゴさんやクロさん、クロエさんは生暖かい目で見守っていてくれている。


 「主様だから申し出があればトカゲ風情でも手籠めにしそうでいやがります‥‥‥」


 なんかクロエさんがとんでもないこと言ってるっ!?



 「なんですのそれっ!? 私は見境無しではありませんわぁっ!!」



 久々にあたしの声がこだましたのだった。



 * * * * *



 「黒龍様、皆さん、どうぞ道中お気をつけて」


 「わが一族この御恩は決して忘れませぬ。どうぞ何かあれば何なりとお申し付けください」


 昨晩はせめてもてなしがしたいと言ってまたまた宴を準備してくれていた。

 そんなガルイさんやゲリル族長さんたちに見送られながらあたしたちはリザードマンの国を離れる。


 水上都市スィーフまではこの道をそのまま行けば五、六日で着くそうだ。

 あたしたちは手を振りながらオオトカゲに乗ってリザードマンの国ベンゲルを後にした。  



 * * * * *



 「そう言えばあの遺跡に先に入って行った人たちってどうなったのでしょうね?」


 ふとイオマがそんな事を言い出した。

 確かに誰かがあの遺跡で何かしなければ支配の波動は発せられなかったはず。

 あたしたちが行ったあの部屋には特に誰かが入ってきたような形跡は無かったわけだし、調査半ばで帰ったのかな?


 「誰が入って行ったかは分かりませんわ。でも転移魔法陣は使われてはいなかったようですし、そもそもあの石碑の文字が読めたかどうかも分かりませんわ」


 こんな時期に入り込んだって事は冒険者か何かだったのかもしれない。

 まさかあそこに「女神の杖」があるなんて普通の人は気づかないだろうし。


 あたしは特に気にする事も無かったのだった。



 * * * * *



 「主よ、どうやらあれが水上都市スィーフのようだな?」


 ショーゴさんが声をかけてきた。


 水辺草が生い茂るこの街道も徐々にしっかりとした道になって来ていた。

 それと同時に湿地が減ってきてしっかりとした大地が見え始めてもいた。

 湿原は完全に抜けた様で、水辺と大地の区分けもはっきりしてきている。

 

 だが目の前に見える水上都市スィーフはそのすぐ近くに大きな湖があった。

 湖畔のすぐ横にあるこの都市は静かな水面に映し出された美しい街であった。

  

  

 「うわぁ、これが水上都市スィーフですか? 奇麗ですねぇ、お姉さま!」



 イオマがはしゃいでいる。


 「確かこの都市も古くその歴史は長いはずでしたわね?」


 「そうね、精霊都市ユグリアよりも古い歴史があるはずよ」


 あたしの横にいたシェルはそう言いながら うーんっ と大きく伸びをした。

 最近はイオマ以外にもシェルがあたしの近くをやたらとちょろちょろするようになっていた。



 「とにかくやっとここまで来ましたわ。シェル、ファイナス市長にスィーフに着いた事を伝えてですわ」


 「うん、わかった」



 そう言ってシェルは風のメッセンジャーを飛ばす。

 しばらくしてファイナス市長から了解の連絡が来たらしい。



 「ああ、それとファイナス長老からでティアナがボヘーミャに行くのは少し時間がかかりそうだって。どうやら今対処しているジュメルにてこずっているみたいよ?」


 「ティアナがですの?」


 「詳しくは分からないけどそうみたいね。ま、スィーフをぬければ今度は『迷いの森』だからすぐに詳しいことがわかるわね」



 ティアナの事だから大丈夫だとは思うけど無理はしないで欲しいものだ。

 せっかくあと少しでティアナに会えるというのに。




 あたしは少し不安であったが見えてきたスィーフの城壁を見るのだった。

  


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― 新着の感想 ―
[一言] イメージ映像でだけど、ティアナの姿が。 どんどん世紀末覇王へと変わって行く……。
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