【一日目】観光
飛行機から降りたら、そこからはクラスに別れて行動する。
悲しいかな、沙耶とはホテルに着くまでお別れだ。
「じゃあ、また夜にね」
「うん。沙耶も楽しんできてね」
ホテルに着くのは夕方なので、荷物などをバスに詰め込んでからバスに乗る。
そういえば飛行機と違ってバスの席って決まってないんだった。隣は誰になるんだろう? なんて思いながらバスの後部座席の窓際に座る。なんだか後ろの席って落ち着くから、席を選ぶときは大体後ろを選んじゃうんだよね。
続々と他の生徒も乗車してきて、結局一番後ろの座席に窓側から私、双海さん、緑川さん、岡崎君、という並びになった。
双海さんは、私に頻繁に話しかけてきて、結果的に緑川さんと岡崎君が二人で話し込んでいる。双海さん的にはコレが狙いだったのだろうか。
最初の目的地は世界遺産にも登録されている定番中の定番。鮮やかな朱色がとても綺麗な王城跡だ。
空港から近いので沖縄観光は大体この場所から始まることが多いとか。
「神崎さん。ここだよ、ここ!NWで闘技場が建設されたのは、この場所!」
「へぇー……」
NWの闘技場は、この建物を模して朱色に染まった美しい闘技場で、赤には闘争心を煽るとかそんな効果もあるらしい。
「そういえばさ、闘牛も赤に反応するよね? なんで?」
話しているうちに双海さんの話は沖縄も王城跡もまったく関係ない場所に飛んでいき、また脱線トークになっていった。
「さ、さぁ? 牛は色を識別出来ないから、赤に反応しているわけじゃないって聞いたことがあるけど」
「なるほどなー」
双海さんのトーク地獄にハマっているうちにもクラスの列はどんどん前に進んでいき、私達はクラスの最後尾に付いて、石垣に囲まれた道をNWの話を織り交ぜながら歩いた。
門の横にあったシーサーの置物はNWの闘技場にも設置されていたとか、石垣で作られた迷路を使って行うステルス戦があるとか、チーム戦もあるけどキングはソロ専門とか。
「100人vs100人でやる試合もあるよ」
「大丈夫なの?重くなったりしない?」
PCが200人もいたら、かなりの影響が出そうだけど。なんて思ったが、バブルハンマー100匹に遭遇した時も問題なかったのだから、PC200人でも問題ないのかもしれない。
「5万人くらいは大丈夫だってさ」
「ええ!?」
即座に「さすがに5万人はないでしょ!」と反応するが、闘技場建設者が観客席を設けたら対戦中のPCに影響が出てしまうかもしれないと不安になり、NWに問い合わせたところ、そのような答えが返ってきたらしい。
いずれは現実として独立する世界として、それくらいは当然ということだろうか。
NWに一般常識は通用しないんだなって改めて実感した。
「双海さんはNW移住計画をどう思う?」
双海さんはNWで暮らす気があるのだろうか? と、気になったのでそれとなく聞いてみる。
移住を目標としている人もいれば、単純にゲームとして遊んでいる人もまだ大勢いる。ロストメモリーズ事件の記憶も人々の頭からは徐々に薄れていっているのから、またNWに復帰する人も少なくはない。
「もちろん移住目指してるよ。NWは私を救ってくれそうだし」
「救う?」
重い病気を患っている人からは「今すぐにNW移住したい」という声があるらしいが、見たところ双海さんは病気とは無縁の元気の象徴みたいな人間だ。いわゆる女の子の日すらないのでは? と、思う程に毎日常にフルパワーだから病気の線はないだろう。
「まぁ、私にも色々あるのだよ。ヒ・ミ・ツ」
語りたがりの双海さんがヒミツにしたいって事はよっぽど教えたくない事なんだなと思い、それ以上深くは追及しないことにした。
その後はバスに乗ってホテルまでの道のりにある観光所を少しだけ周り、時間通り夕方にはホテルに着いた。
「あ、マリ」
ロビーには先に着いたB組がいて、後から入ってきたC組の中から私を見つけ出して沙耶が駆け寄ってくる。
「あ、沙耶~!一緒に部屋いこ」
「そうだね。夕飯までは自由行動だから少しゆっくり出来るよ」
隣の部屋が双海さんと緑川さんなので、私達の部屋がある六階まで四人で並んで歩く。
広がりすぎると迷惑だから後ろにね。と、釘を刺された双海さんは口を尖らせていたけど、私達以外にもお客さんはいるから迷惑はかけられないのだ。
途中、寄り道したがる双海さんを制止しながら進み、部屋の前で双海さん逹と別れ、私達は自分の部屋に入った。
「おー、意外と綺麗だね」
二人部屋なので、かなり狭くてボロいホテルを想像していたのだが、その予想は良い意味で裏切られた。
狭いことは狭いけど、中はかなり綺麗でオシャレで、南国感の漂う内装だった。
何よりも部屋の大きな窓から見える蒼い海は絶景で、それだけでもここに泊まった甲斐があったと思えてしまう程だ。
もしかして沖縄ってハワイに匹敵するレベルなのでは? なんて、ハワイに行った事がない癖にハワイと比べてしまう。
すると、窓を眺めている私に突然沙耶がぴったりと寄り添ってくる。そしてお互いの頬が触れ合うまで顔を寄せてきて、不意打ちを受けた私は取り乱してしまった。
「え!なに、なにっ!?」
二人きりになった途端に沙耶ってば大胆!!
「写真だよ。ほら、ハナビとヒビキ先輩に頼まれたでしょ?」
「あぁ…うん。そだね」
よく見ると沙耶の手にはしっかりとカメラが握られていた。
興奮して変な行動を取らなかった自分を褒めてあげたい。危うくNCを作った夜の二の舞になるところだった。
「じゃ、撮るよ~」
二人で頬を寄せあって綺麗な海をバックに写真を撮った。
「う~ん、ちょっと暗いね。明日の朝にもう一度撮ろうか」
今は夕方なので明るい時間に撮れば、またちょっと違う雰囲気の写真になると思う。ハナビちゃん逹にも様々な写真を見せてあげたいので、明日はこの世界の景色をいっぱい写真に残そう。
夕飯の時間までは一時間程の余裕があったので、部屋のバスルームなどを軽く確認してからホテルを散歩することにした。
部屋のバスルームは結構広く、窓もついていて綺麗な景色を楽しみながら入浴出来る豪華なお風呂だ。多くのビジネスホテルはシャワーのみだが、ここはしっかり湯を張って入浴出来るようになっている。部屋に備え付けられたお風呂とは別に露天風呂なども完備していて、人目が気になる人は部屋で、温泉を楽しみたい人は露天風呂で、と自由に選べるようになっている。
「沙耶、どっちのお風呂入る?」
「とりあえず部屋のお風呂かな。露天風呂は様子見て決める」
「様子?」
様子とは、なんの様子だろう? と、疑問に思って聞き返す。
「露天風呂は場所によっては覗きの餌食になるかもしれないし、その辺をしっかり確認してからね」
ああ、なるほど! と納得する。
私はそんな考えまったくなかったけど、沙耶くらい美人だと当然気にするよね。
どうやら沙耶はスカートの下にはスパッツを履いたり、屈むときには絶対に覗かせないように注意を払い、学校での着替えはトイレで、という徹底っぷりらしい。異性はもちろん同性相手にも気を抜かないとは。
「さすが絶対防御」
「あれはマリを守るためだってば!」
確かにスカートを守る想いに発現した絶対防御だったら夢がないね、なんて笑いながら一階のお土産売り場に辿り着いた。
まだ買うつもりはないけど、とりあえず下見をしておく。
ホテルで見かけたお土産と、明日以降の観光で見かけたお土産を天秤にかけて選べばいいかな。
「なんだかんだで定番に落ち着くのよね」
「木刀とか?」
私と沙耶を繋げた木刀の名をあげてクスクス笑う。
NWで沙耶に初めてもらったプレゼントも木刀だからバカに出来ない魅力がある。
あの木刀は私にとって一番の宝物だから村の中心部にあるトリデンテと一緒に並べたいくらいだ。
「ん~、お母さんと雪ちゃんと葉月さんくらいかな」
「私もそんなに多くは買わないかな。お母さんとお姉ちゃんと葉月先輩」
私は「あれ?」と、思わず口に出しそうになった言葉を引っ込めた。沙耶の家庭も片親だということを、この時初めて知ったからだ。
お姉さんがいることは聞いてたけど、両親については聞いたことなかったな。
「しかし葉月先輩って何が好きなんだろう。無難に食べ物を買っていくのがベストかな」
大好きな人へのお土産は形に残る物を送りたいと思うところだが、もらってどうしろという物を送るのはむしろ迷惑になるだろう。やはり先程沙耶が言ったように定番に落ち着くのだ。
「ゴーヤのキーホルダーをもらっても困るからね」
「私はマリからもらえば喜んでつけるけど」
嬉しい言葉だけど、キーホルダーは既にプレゼント済みだ。
夏祭りに取ったペアのキーホルダーは学校指定の鞄にお揃いで付けている。
「じゃあ、沙耶にも何かお土産買ってあげよう」
「別にいいよ。マリと過ごす四日間が私にとっては最高の贈り物だから」
「それ、ズルい!私も言いたかった台詞!」
キャッキャッ騒いでいると、不意に後ろから声をかけられた。
「お熱いねぇ~、お二人さん」
振り返るとそこには双海さんが立ったいた。
しかし、よく見ると顔は上気して髪はしっとり濡れている。そしてほのかにシャンプーの匂いがした。
「あれ、双海さん。もうお風呂入ったの?」
「いや~、最高の眺めに最高の湯!世は満足じゃ」
いつの時代の人間だ。とツッコミを入れてから「露天風呂は入らないの?」と問う。
「もちろん入る!部屋のお風呂は前座だよ、前座!」
随分贅沢な前座だけど、お風呂に二回入ったらダメとは言われてないし、双海さんは楽しめる物を全力で楽しんでるな、とちょっと感心した。
「その前に、そろそろ夕飯だね」
「お! そうだね。それじゃ行きますか」
その後、会長と合流して、私達は一緒に夕食の待つレストランへ向かった。
◇
夕食は丸いテーブルを囲んでバイキング形式で好きな物を食べれる。せっかくの修学旅行なので好みじゃないものを無理矢理食べさせるよりは、とにかく良い思い出を、とのこと。
うちの学校は無理に強要するよりも生徒にはある程度の自由を与えられる。部活も強制ではなく入退部自由なので、私はその制度に甘えて帰宅部に。
不良行為をする生徒はあまりいないが、実際に不良行為をすると怒鳴り付けるよりも親身になって話し合ってくれる。そんな教師が多く雇用されている。幸いこの方針は上手い方に転び、かなり穏やかな雰囲気の学校になっていて評判も良い。
学校に行くのが憂鬱、なんて思うよりも学校に行くのが楽しみと思うように変えていければいいと校長先生は言っていた。双海さんのように学校生活を満喫してる人も多いし、あながち方針は間違っていないのかもしれない。
「沖縄らしい食べ物がいいな」
双海さんは既に大量の料理を皿に乗せて言った。
「ゴーヤチャンプルーとか?」
「うーむ……苦そうだけど、せっかくだし食べてみるか」
双海さんは悩みながらもゴーヤチャンプルーを、沙耶は野菜中心にバランス良さそうな料理を、私は海鮮類を中心にお皿に盛っていった。
「ところで緑川さんは?」
お土産屋さんで会ったときから双海さんは一人だったので、緑川さんはどこにいるのだろう? と、疑問に思い聞いてみた。
「あっちでオカと二人きり」
見るとテーブルを挟んで恋人のように向かい合って座り、笑顔で食事をしている。そういえば緑川さんの笑顔って初めて見るかも。
「既に恋人みたいだね」
「そう見えるけど、あの二人は私があのテーブルで食事すると思ってるからね。夕食は一緒に食べようって誘ったの私だし」
「あ、そうなんだ。じゃあ、またあとでね」
そういうことなら夕食は双海さんとお別れだね。と私は沙耶と会長が待つテーブルに一人で戻ろとしたが、双海さんは私の後ろに付いて同じテーブルにやってきた。
「あれ?」
なんで? と聞きたそうな私の顔を見て双海さんは逆に「うん?」と言って私と同じテーブルに着いた。
「二人きりで食事させるために誘いだしたのだよ」
「いいの? 待ってると思うけど」
「偶然神崎さん逹に会ったワタクシこと双海瞳子は『どうしても瞳子ちゃんと一緒に夕食を食べたいの!』という神崎さんの誘いを断りきれずに御一緒したのだった」
双海さんは舞台に立つ役者のように大袈裟な身振り手振りで語る。
「誘ってはないけど……」
「そうだっけ? まぁ、話合わせてよ」
もうちょっとマシなキューピットは出来ないものか。これじゃあ露骨すぎて二人とも困惑しちゃいそうだ。
「会長とこうして話すのは一年のとき以来だねぇ。もう学園生活には慣れた?」
「ワタクシが転校してきたのは一年の始めですわよ。三年にもなれば慣れるに決まってるじゃありませんか」
「お~、そかそか。学校を楽しんでいるようで瞳子ちゃんは嬉しいぞ。ところでNW専用VRは持ってきたかい?」
一応会長にもNW専用VRを持ってくるか聞いたが、「隣にクラスメイトがいる状況でのダイブは避けたい」とのことでNGだった。私だってルームメイトが沙耶じゃなかったら絶対に断っていたので、会長の意見はもっともだと思う。
「そりゃ残念。そういえばトリデンテにはNos.が三人いるらしいけど、会長もNos.なの?」
「ええ、Nos.7【ファストアリア】がワタクシですわ」
会長からNos.の効果の説明を聞きながら羨ましそうにする双海さんを呼ぶ声がした。岡崎君だ。
「ありゃ、あっちは話の種が切れたのかね。もうちょっと粘れると思ったんだけど」
岡崎君は手招きしているが、緑川さんの表情はなんとも複雑そうだ。
「仕方ない。瞳子ちゃんはあっちでマシンガントークしてくるよ」
「気に入ったの? マシンガントーク」
「私にピッタリの異名だからね」
グッと親指を立ててから双海さんは緑川さん逹のテーブルへ移動していった。
「相変わらずですわね。彼女」
元気そうに走り去った双海さんを見て会長は懐かしげに言った。
「会長とも同じクラスだったことがあるんですね」
「ええ、引っ越ししてきたばかりで親しい友達がいなかった時期に、よく話しかけてきてくれたのを覚えていますわ」
そういえば私に話しかけてきたのも、どうしようか迷っていたグループ分けのタイミングだったような……。意外と周りがよく見えていて考えて行動してるのかな。なんて思いながら夕食を済ませ、私達は部屋に戻った。
◇
「沙耶、お風呂お先にどうぞ」
とりあえず一日目は部屋のお風呂に入ることにした私は沙耶に一番風呂を譲って、その間に自分は明日の予定を確認しよとしていた。
「せっかくだし一緒に入る? 二人くらいなら全然入れそうだよ」
絶対防御だったはずの沙耶が服を脱いで下着姿のまま、私に問いかけてくる。薄い水色のレース柄の下着。そういえば夏祭りの時に着ていた浴衣も青系だったし、沙耶は青系の色が好きなのかな。
「マリ、そんなに食い入るように見られると、さすがに恥ずかしい…」
「ご、ごめん!…って、服着てよ!」
女の子同士とはいえ、好きな人が下着姿で目の前にいたら気になってしまうものだ。
「いや、お風呂入るから脱いだのよ」
「じゃ、じゃあ早く脱いで!」
「それもどうなのよ……」
結局、私も沙耶と一緒に入ることになった。
私にガン見された仕返しか、沙耶は私の着替えを凝視している。
「沙耶、なんでそんな凝視するの」
「マリがどんな下着なのか気になって」
変態オヤジか! と、自分のことを棚にあげて沙耶に言うけど、こうも見られていると本当に恥ずかしい。そもそも沙耶は視線が気になるとか肌を晒したくないって言ってたのに、なんで私をお風呂に誘うのか。
「へぇ~。可愛らしい下着だね」
私はピンクに花柄の下着を着用している。普段はもっとシンプルな下着だけど、修学旅行で沙耶に見られても恥ずかしくないように、わざわざ新しく買ってきたのだ。まさに今がそのときだろう。と、ちょっと安心した。
「でも花柄は透けやすいから気をつけてね」
「えっ!そうなの!?」
「うん。でも私は好きだよ」
夏で薄着で花柄。見事に透けやすい条件が揃っているではないか。明日からは気を付けなきゃ。
まぁ、沙耶のために買ったような物だから沙耶が可愛いと言ってくれただけでも良しとしよう。
いや、しかし普通に二人でお風呂入る流れになってるけどいいのか。仲の良い女子が二人でお風呂に入ることはあるけど(ない)、私は沙耶に恋してるわけで、同性とはいえ当然意識してしまうわけで……いやいやでもでも恋してるから一緒にお風呂入れないなんて伝えるのだけは避けたい! 伝えるならもっとこうロマンチックなシチュエーションで言いたいし!
「脱がないの?」
横を見ると沙耶はバスタオルを巻いてドアから私を覗いていた。
バスタオル……そうか、それなら大事な部分は隠せるし良いよね。というか沙耶もバスタオル身に付けたって事は少なからず私を意識していたりするのかな。
「ちょっと待ってて~」
私は服も下着も脱ぎ捨てバスタオルを装備して沙耶の待つ浴室に突撃した。
「って、なんでバスタオル外してるの!」
中に入ると、身につけているはずのバスタオルを外したあられもない姿の沙耶がいたので、思わず手で顔を覆って顔を背ける。
「ふふっ。マリ、慌てすぎ。さすがに身体洗うときは外すってば」
沙耶の小悪魔スマイルを見ると、私が意識してるのを知っててからかったように見える。
いや、絶対そうだ。
「それにしてもいい景色だね。早く洗って一緒に眺めようよ」
それに関しては同意する。絶景を見ながらのお風呂なんて中々経験出来る物じゃないし、この期に体験しとおきたい。
私は急いで身体を洗ってシャンプーも済ませ、浴槽に身を沈める。
「ふぁ……気持ち良い~」
一日の疲れが吹き飛ぶように温かいお湯が全身に染み渡る。
このまま浴槽で眠りにつきたいレベルだ。
「たまには良いね。こういうのも」
「うん。このお風呂の素晴らしさをハナビちゃんに伝えられないのが残念」
「さすがに入浴中の写真は撮れないからね~。トリデンテに温泉作ろうか」
温泉を作るにはマグマストーンが必要なのだが、これが中々のレア物で現在温泉のある村は世界に3箇所程度しかないらしい。
「すぐには無理かもしれないけど、行く行くは作りたいね」
トリデンテからは綺麗な海も見えるし、温泉を作ればいつでもこんなリゾート気分が味わえるかもしれない。住人も増えてきたし施設も徐々に充実させていきたいところだ。
そんな少し未来のことを話ながら、ゆっくりと温まって私達は部屋に戻った。




