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小さな村のトリデンテ

 しばらく沙耶の胸を借りて泣きじゃくった後に、私は沙耶と会長と共に村の中心地に向かった。



「この村の名前、まだ決めてなかったね」



 私はそう言うと、セーラさんの形見であるトリデンテを村の中心にある木の根元に突き刺す。


 この槍は、村のシンボルだ。


「この村の名前は……トリデンテ」


 沙耶と会長は、それを聞いて優しい笑顔で頷いてくれる。



 海の近くにある集落

 私達が築き上げていく物語のはじまりの場所。

 ここは、小さな村のトリデンテ

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