91話 パーティーが始まったんだが
91話です! 来週まで忙しいため文字数が大分少ないです……次の投稿は早くて日曜日、遅くて来週の木曜日の予定になります。リアルが忙しいこともありますが、いい加減0歳の書き直しを片付けます。
あの後、花園の中を回ってから宿に戻った。体力が落ちないように稽古をしたはずだが……それでも体力が落ちてしまっているな。まあ明日の朝から宿の裏を貸してもらい軽く稽古をするみたいだから体力を元に戻さないといけないな。
夕食の時間になると豪華な料理が出てきたのだが、とても美味しかったな。家の料理も美味しいのだが宿の料理の方が美味しいな。……比べちゃいけないか。相手は料理のプロなのだから。
食べ終えた後は体を拭き、すぐに寝た。明日の午後はパーティーがあるみたいだからちゃんと疲れを取っておかないといけないからね。
翌日、早朝から宿の裏に集まって稽古をした。とは言っても30分走り、素振りを500回程しただけだ。だがそれだけで大分疲れてしまうので体力が落ちている事を改めて実感した。兄さんたちも疲れている様子だったから体力が落ちているのだろうな。
とまあそんな事があって現在、俺たちはパーティーに相応しくて豪華そうな服を着て、パーティーが行われる会場に来ている。周りを見ると既に大勢の貴族が集まっており、父親のように鍛えていると分かる貴族もいれば、でっぷりと太っており、横暴そうな貴族もいる。そして大体の貴族の人は自分の子供を連れてきている。中には俺より幼い子までいるみたいだ。様々な貴族がいるんだな。
パーティー会場の内装は普段あまり見ない照明の魔道具をふんだんに使われているおり、夕方にもかかわらずかなり明るい。また、会場の雰囲気にあった観葉植物や絵画などが所々あり、見栄えを良くしている。そして、会場には一定間隔で置かれている机の上に美味しそうな食材が沢山置いてある。ちなみに今回のパーティーは立食形式だ。
メイドさんからオレンジ色の飲み物が入ったグラスを貰い、少しの間待っていると。
「コールディ伯爵が来たみたいだからそろそろパーティーが始まるみたいだな」
俺の隣に立っている父親が今入ってきた40歳程の夫婦と8歳程の少女を見てそう言った。他の人もコールディ伯爵たちが入ってきたことに気づいたのか話すことを止め、コールディ伯爵を見つめている。
コールディ伯爵たちが部屋の中央に行くとそこで止まり、近くにいるメイドさんから黄色い飲み物が入ったグラスを貰う。
「皆、突然の招待状であったにもかかわらずよくぞ来てくれた。今宵のパーティーは無礼講だから気軽に楽しんでくれ。あまり話を長くすると皆も疲れるだろうから話はここまでにしておこうか。それでは乾杯!」
「「「乾杯!」」」
乾杯と共に皆がグラスに入った飲み物を飲み干す……というか声大きいな! そして、話短いな! もっと色々と話すと思っていたのだがそんなことはなかったな。
「父上、主催者の話はいつもこのくらいで終わるのですか?」
「人によって個人差はあるが、コールディ伯爵の場合、話は他の人よりも早く終えるな」
「そうですか」
「ああ……それでは皆、挨拶をするためにコールディ伯爵の元へ向かおうか」




