90話 厄介事みたいなんだが
90話です! 次はおそらくパーティーになると思います!
「これはライル殿、こちらこそここで会えるとは思ってもいませんでした。ライル殿もパーティーですか?」
パーティーという事はこの人も貴族なのかな? 口調はそれらしいと思うけど横幅が大きいな。でもそれは太ってる感じはなく、筋肉でそう見えるみたいだ。ならこの人も父親みたいに強いのかもしれないな。
後、父親の喋り方がいつもと違うな……。他の貴族の人と喋る時はこんな感じなのか。
「そうですな。パーティーに招待されたのはいいが、まだ時間があるので娘と一緒に来たのだよ。ほらエフィ、挨拶しなさい」
ライルさんという人の後ろから自分よりも少し大きいくらいの少女が出てきた。歩きやすそうな赤色のドレスを着ており、赤髪のセミロングに若干つり目な青い瞳を持っている少女だ。今は幼児であるが将来は美人になりそうだな。ライルさんは赤髪に金目だから目の色は母親から遺伝しているのかもしれない。
「はい、私はエファ・モーレです。よ、よろしくお願いします」
「エファ・モーレ……良い名ですね。私はフェンド・アインです。気軽にフェンドと呼んでもらって構わないですよ」
「は、はい」
緊張しているのか、所々噛んでしまっているな。まあ、年齢通りだな。
「それにしてもマインズ殿もフレッツ殿も大きくなられたようだ。……そちらのご子息を紹介してもらっても構わないかな?」
俺の事かな?
「おお、これはすみません。カイ、挨拶しなさい」
「はい、私の名はカイ・アインと申します。今年で3歳になります。どうぞ、お見知り置きを」
おかしなところ……ないよね?
「年齢の割には言葉が流暢であるな。……おっと、私はライル・モーレだ。気軽にライルと呼んでくれれば良い。よろしく頼みますぞ」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
どうやら大丈夫だったようだな。ただ、礼儀作法を習ってなかったら多分どこか間違ったことをしたかもしれない。礼儀作法は楽しくはないけど習っておいて良かったな。
それにしても自己紹介は産まれてから多分初めてになるんじゃないかな?
「ふむ、フェンド殿は良いご子息を持ったようであるな」
「はい、自慢の息子ですよ」
お世辞なのかもしれないが言われて悪い気はしないな。……あ、イリス戻ってきた。
「ところでフェンド殿は今回のパーティーが行われるのかご存知かな?」
「顔見知り程度だと思っているのですが……その様子だと違うようですね」
「ええ、そうみたいですな。どうやら少々厄介事に巻き込まれるようで……」
パーティーで厄介事って……巻き込まないで欲しいのだが……。
「それは……お互いに気を付けないといけないですね。最近の厄介事ですとやはり……」
「ええ、例の件かと」
何やら嫌なことを思い出したのか少し顔を歪ませるライルさん。例の件って……直接言えばいいのに……。いや、聞かれたら不味いことだからあえてそう言っているのか?
「なら、巻き込まれないようにしなければいけませんね」
「そうですな……おっと、そろそろ帰らねばならないのでここで失礼」
「いえいえ、良い話をありがとうございます。そうだ、今度私の村に来てください。歓迎しますよ」
「それはいいですな。ではまたパーティーで」
ライルさんはそのまま娘さんを連れて去っていった。会話を聞く限りでは悪い人ではなさそうだな。




