5話 兄が2人いるんだが
5話目です! ブックマークありがとうございます!
*9/28改正。
初めて外でた次の日、いつも通り母親が来たので乳を飲んでからおむつを変えてもらい、今日は何しようか。
ドタドタドタドタ……
……ん?なんか部屋の外がうるさいな。音からして足音かな?
バーン!!!
「―――――――!―――――――――――――!」
「―――――――。――――――――。」
うおっ、いきなりドアを開けるのは心臓に悪いからやめて欲しい……。部屋入る時はまずノックをしてだな……と思いながらドアの方を見てみると背の小さい男の子が2人いて何やら話している。
仕返しにここは赤ちゃんっぽく泣いてやるか。その時に五感強化をしておこう。
「|おぎゃあああああ(五感強化)。」
「―――――――――。―――――――――――――。」
「――。―――――――――――――――……。」
さてさて、どんな姿かな? これだけ小さいのなら兄だと思うんのだけど……。というかそもそも兄いたんだな。今まで会わなかったからてっきりいないかと思っていた。
背の高い方の男の子が金髪のショートだ。そして綺麗な青目だな。この子の外見は母親からの遺伝だな。少しやんちゃそうな子だけどこちらを見て少し困惑しているみたいだ。俺が泣き始めたからかな? まあもうしばらく泣いたままにするけど。
背の低い方の男の子は金髪のベリーショートでいいのかな? 髪が結構短い。そして宝石みたいな銀目だをしている。正直かなり羨ましい。母親が青目だから銀目は父親からになるのかな? という事は俺もチャンスがあるな。
「おぎゃああああああああ。おぎゃああああああ。」
「―――――――。」
「――――――――――。」
2人は困惑しながら何か喋りあってるな。背の高い男の子が6歳くらいで背の低い男の子がが3歳かな? ……もう少し上なのかもしれない。
背の低い男の子の喋り方が3歳にしてはかなり流暢だな。この世界の子供は早く言葉を覚えるのかな? それともこの子が優秀なだけかな? だとしたら将来有望だな。
「―――――!―――――!」
ん? 背の高い男の子が俺に向かって手を動かしたり変顔をしたりしているな。もしかしてあやしているのか? しょうがないな。もう泣くことをやめておくか。ずっと泣き止まないようにしたら可哀想だしな。折角だし赤ちゃんっぽく振舞ってみるか。
「キャッキャッ!あうー。」
「――――――!――――……!」 バタリッ
「――――。―――――……。」
え!? なんか背の高い男の子が倒れたんですけど!? なぜ倒れたんだ!? ここからじゃ背の高い男の子が見えないけど大丈夫なのか?
そして奥にいるメイドさんがなぜか鼻抑えてるけどそっちも大丈夫か……?
初めて赤ちゃんっぽく振舞ってみたら大惨事になったんだけど……。これから先大丈夫かな?
まあきっと気のせいだろう。何かの偶然が重なったんだ。きっと。
「あうー?」
「―――――。―――――――――!」
ドタドタドタ……ガチャ、バタンッ
あ、背の低い男の子が逃げていった。
……これ、どうすればいいんだ? まあしばらくしたらメイドさんがなんとかするか。
これ以上状況が酷くなる前に五感強化を切って寝よう。
ピロン♪
称号 誑かす者を獲得しました。
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「―――――。――――――――――。」
「――――……。」
……ん? 誰かの話し声?
声からして母親と背の高い男の子かな?
「―――――――――。――――。」
「――ー……。」
……もしかしてお説教中?
なにで怒られてるんだ? ドアをいきなり開けたこと? ここで倒れたこと? どっち何だろう?
「―――――。―――――。」
「―――。」
あ、兄が部屋から出ていく。お説教終わったみたいだ。
母親が来ているのなら乳を頂戴―。
「おぎゃああああああああ。おぎゃあああああ。」
「――? ――――――。」
乳を飲んでおむつを確認してもらってから母親が部屋から出ていこうとしたとき、メイドさんが母親に話しかけて、数言何やら話してから部屋を出ていった。
そしてなぜかメイドさんがこっちに来た。なんだろうか? 母親と何か話していたからそれに関係しているのかな?
「――――――――――。――――。」
メイドさんが慎重に俺を持ち上げて抱っこして、元のいた場所に戻って椅子に座り始めた。
え? いきなりどうしたんだ? さっき母親と何を話してたんだ? もしかしてこういう風にだっこする許可? 俺は大歓迎だけどさ。
だって、メイドさんから女の子特有のいい匂いがしていることもあるが、こうしてもらっていると温かくて、心地いい……。
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……っは、いつの間にか寝てた!
せっかくメイドさんに抱かれていたのに……。寝てて少し損した感じだな。次してもらう時はもう少し起きていられるようにしないと。
だけどメイドさんは急にどうしたのだろうな? 前からやりたかったならもっと早く許可をもらえば良かっただろうに。
まあ、いいや。とりあえず魔法の練習をしよう。