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184話 王都を去るんだが

184話です! 本当は連続投稿にしたかったのですが、パソコンでエラーが起きて文字が消えてしまったので出来ませんでした。一応現在修復中なので完成次第、投稿します。

 今日は王都から離れる日だ。朝早くから宿を出る準備をして、後は馬車へ荷物を積み込むだけとなっている。この仕事だけは俺と父親が参加すると周りから何か言われる可能性があるのでメイドさんたちが積み込み終えるのを待つしかない。父親も大方予想は付いているが、何処か行ってしまったしね。そうなれば俺も暇になるもので涼風と戯れながら罰を受けた後の出来事を思い出していた。


 罰を受け終えた日から既に半月程は経っているが、その間も色々な事が起きた。まず、罰が終わった次の日にはムスイさんの所で修業を再開した。ムスイさんの家で共に修行していたマインズ兄さんも罰の事は知っていたらしく、酷く心配していたようだ。


 とりあえず無事を知らせるためにも一緒に稽古をしていったのだが、監禁部屋でのストレッチや筋トレが足りなかったのか、少し体が鈍っていた気がした。やはりちゃんと走ったりしないと駄目だったかと少し凹んだ事を良く覚えている。今はもう訛った体もすっかり元に戻ったから安心だ。まあ、それも村に帰る際にまた訛る事になりそうだけどね。


 次に、あのクィク子爵当主がクィク子爵令嬢を連れて部屋に訪問してきた事があった。何事かと思い、物凄く驚いたが、どうやらクル子爵の件のお礼のために訪問してきたそうだ。お礼なんて別に良いのにと思ったが、二人ともしっかりとお礼をしたかったそうだ。少し高価そうな品まで貰えてしまったからさらに驚いてしまった。一応魔道具らしく使い方も大体教えてもらったので帰ったら使ってみようと思う。使い方も簡単みたいだしね。


 ちなみにモーレ男爵もちゃんとお礼に来た。というよりも王都に来てから度々訪問してきているので、緊張はしなかったが、珍しく真剣な表情でお礼を言われた時は少し驚いたな。また、いつもは連れてきていなかったエファさんがこの日は共に来ていた。


 エファさんには決闘の事を内緒にしてしまったおかげで涙目になりながらも少し怒られてしまったが、最終的には思い切り感謝された。ただ、俺がそうしたかっただけだからあんなに感謝しなくても良いのだけどな。それだけクル子爵が怖かったのかもしれない。


 後は買い物をしたり、父親に文庫を付き合ってもらって本を読み漁ったくらいかな? 買い物では主に父親の付き添いだが、見た事のない物が沢山あり、市場が賑わっているおかげで飽きることなく楽しめたな。文庫も普段読めない本が沢山あったので良い機会となった。出来ればまた来たいくらいだ。


 とまあ半月の主だった出来事はこのくらいだ。濃いといえば濃い日々だと思う。村に帰ったら暫く味わえないだろうな。だが、俺は村の方が性に合っているな。王都だと派手に動く事も出来ないし、安心出来る場所が少なすぎる。もっと楽に生きていきたいな。


 村に帰ったら何をしようか。久しぶりにシンディと遊びたいなあ。遠くに行くと心配させてしまうかもしれないから村に流れている小川や庭で遊ぶのがいいかな。ともあれ暫くはのんびりとしていたいな。


 そう思いをはせながら俺は涼風と戯れ続けた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 暫く戯れているとイネアが準備を出来た事を教えに来てくれて早速馬車に乗る。少しすると父親も乗り、馬車が出発した。王都は今日も相変わらず賑やかで、栄えていた。


 王都に来て約一ヵ月間。厄介事は多かったが、得た物も多かったと思う。子供会関係でいえばアポトさんやエファさんたちと交友を深める事が出来たし、子供会最終日の時に手紙を送るという話にもなったから離れていても交流が出来た。子供会だけで終わり、というのは悲しいからね。


 それにまだ繋がりはあまりないが、伯爵令嬢であるアムさんとも繋がりが出来た。いずれ学園で会う事になるからアムさんが覚えていたらまた一緒に行動する事があるかもしれない。あったら良いな。


 知識面でも得た物が多かった。村では知る事が限られているから本当に色々な事を知る事が出来た。これで多少厄介事に巻き込まれる事を回避する事が出来たら良いが、それは自分次第だな。


 まあ、それはともかく学園に入学するまではおそらく王都に来る事はないんだ。王都の風景をしっかりと目に焼き付けておこう。

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