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164話 魔法ショーなんだが

164話です!

 突然の爆発に驚いていると、その爆発の所から数人がそれぞれ違う色が付いた光を纏いながら飛んでくる。纏った光が跡に残り、空中を飛び交う事によりカラフルな文字がどんどん作られていき、魔法ショー始まります! と空に大きく書かれた。


 低飛行で行われている光景の中、あまりの迫力に呆然としていると隣で見ているアポトさんが声を上げる。


「おお、凄いぞ!」


 確かに凄い。流石に跡に残っていた光は消えていったが、先程の魔法だけでも凄い事は分かる。今見た魔法だけでも、全て俺の知らない魔法、上級以上の魔法や魔法の創造、本に乗っていない魔法となる。その魔素の消費量もまた凄い事になっているのだろうな。


 そんな事を考えている間にも魔法ショーは続く。


 文字が消え切ると同時に、地面から土で作られた塔が出てくると同時にその塔が炎に包まれ、さらにそこから氷が包まれていき、氷の山が出来る。内側はまだ炎が燃えているため、内側から炎の光のおかげで、目にも比較的優しくてかなり綺麗だ。


 そう眺めていると氷の内側にあった炎が消える。だが、消えて少ししたら氷の山の上から大きな光の槍が落ちる。その槍は氷の頂上に当たり、氷は粉々に砕いていき、塔の頂上まで到達した所で止まった。塔に刺さったのだ。さらに、砕けた氷が辺りに飛んで、塔がキラキラと光っているように見える。


 そして、今度は眩いまばゆい光が訪れると同時に大きい音が訪れる。雷だ。雷は塔の頂上に落ちるだけでなく、塔全体を包み込んでいき、塔がどんどん崩れていく。これには、俺を含む子供は皆、大いに驚き、先程まで時には興奮からか感嘆の声が聞こえてきたが、雷が落ちてからは一気に小さな悲鳴や叫び声が聞こえだした。


 この事態をどう治めるのかと思っていると、黒い靄が辺りを包む。すると、辺りがほとんど見えない状況になったにもかかわらず、気分が幾分か落ち着いていく。それは、他の皆も同じようで先程まで騒いでいた声が上がらず、誰もが落ち着いている顔をしている。これは、闇魔法だな。これだけの規模をするとは流石だな。


 徐々に黒い靄は晴れていき、光の槍がただ浮かんでいる様子が見える。あの雷に耐えきったようだ。その

光の槍は徐々に地面に落ちていき、地面に当たる寸前で光り輝く人……いや、魔法だ。魔法で出来た人が現れて、光の槍を持つ。


 それと同時に崩れた塔の残骸が動き出し、蠢く。魔法で出来た人はその場から離れ、静かにその様子を見ながら佇むたたずむ。塔の残骸は段々と形作られていき、人の上半身となる。その大きさは2階建ての家よりも大きくて威圧感も凄い。ただ、その手が当たるだけで殺されそうな光景だ。


 そんな土で作られた人の上半身、ゴーレム相手に光の槍を持った魔法で出来た人が構えて、ゴーレムに突撃する。


 ゴーレムは魔法で出来た人に手を伸ばして攻撃しようとするが、魔法で出来た人はそれを巧みに避けて、ゴーレムの根元までたどり着く。そこで、魔法で出来た人は光の槍を天に掲げる。すると、光の槍に光がさらに集まり、どんどん眩しさを増していく。そして、ゴーレムがそれを止めようと試みるが、それよりも先

に光の槍がゴーレムに突き刺さり、そのまま貫通する。


 その様子は勇敢な勇者が強大な敵を打ち倒す姿かのように見えた。

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