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163話 爆発オチなんて最低なんだが

163話です! 3、4日目はささっとやって5日目を2、3話程やって王都編終了になる……のかな?

 最後に軽く話を聞き、劇が終わると、カーテンが再び開けられる。まだまだ外は明るいようで、光が室内を照らす。今まで暗い状態だったため、眩しくて若干目を細める。それは他の子供も同じで、眩しい! という声が聞こえた。


 その声に続き、子供たちが騒ぎ出す。眩しいという声や劇の感想、次の魔法ショーについてなど色々な話題が飛び交う。そして、その騒いでいる子供たちの中には、俺とエファさんの声も混ざっていた。


「中々大変だったみたいですね」

「そうですね。ですが、沢山解決していったのは凄いです!」

「それに今では色々と発展していますから本当に凄いですね」


 もし100年以上前に転生したら戦争ばかりしている所で生きる事になっていたんだなあ。そうならなくて良かったと思う。今でも大分殺伐としているのにこれ以上殺伐とした人生は身も心も持たないだろうな。


「特産品も沢山ありましたね。私の村では砂糖などがあまりありませんので羨ましいです」

「私としては塩が羨ましいですね。沢山あればもっと色々な料理が出来そうですからね」

「? カイさんは料理をなさるのですか?」

「……母様と一緒にするくらいですね」


 本当はイリスやイネアと一緒に、だけどね。


「それは素敵ですね! どんな料理が出来るのですか?」

「簡単なスープやお肉を焼く程度ですよ。ですが、いつか先程出てきたお菓子などを作ってみたいですね」


 クッキーとかケーキとかマフィンとかいろいろ作ってみたい。お菓子以外にも揚げ料理とか蒸し料理とか作ってみたいなあ。


「もし出来たら食べてみたいです」

「ははは、出来たらですけどね」


 そもそも会う時に作る暇がないからなあ。


 とまあ、そんな感じで雑談して、30分。階級の高そうな人が入ってきた。


「はい、静かに……では、もうすぐ外で魔法ショーが始まります。今のうちに準備をして下さいね」


 そう短く告げると部屋を出ていった。……それくらいならメイドさんに頼めばよいのに。そう思いながら何時部屋に出ても良いように準備していく。


 準備を終えて、さらに10分程。遂に外に呼ばれた。外はもう夕方になりかけており、少しだけ辺りが暗くなってきている。広場の方では、大きなカーペットが敷かれておりその上には白亜の椅子が子供の人数程置かれている。その奥の方では、数人が何やら話しているくらいだ。打ち合わせだな。


「では、案内の下、席に座って下さい」


 一人のメイドさんが言い、案内が始まる。人数が人数だから多少は時間が掛かってしまったが、思ったよりも早く案内が終了した。


 次に座った席では、エファさんではなく、アポトさんが隣の席だった。どこか意図を感じる案内だ。


「おお! カイ殿、昨日振りですな!」

「そうですね。先程の劇は楽しめましたか?」

「楽しめたぞ! ただ、最後の方はよく覚えていないのだ!」


 あー、寝てしまったのか?


「最後の方は特産品などの話でしたよ。中々美味しそうなものがありましたよ」

「そうなのか! だが、何故覚えていないのだ……?」


 ……自覚がないのか。


「でしたら魔法ショーでは、ちゃんと見ましょうね」

「そうですな!」


 と話していたら、またまた階級の高そうな人が出てきた。


「はい、静かに……では、これより魔法ショーを始めます!」


 そう宣言した瞬間、階級の高そうな人の後ろが爆発した。

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