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161話 2日目の子供会なんだが

161話です! 忙しいため少しだけ短いです。

 王都のパーティ―――子供会2日目となった。今日は午後から集まるため、午前中はムスイさんの所に行き、軽く稽古をしていた。その後、宿に戻って汗を流すために風呂に入った後、俺は動きやすくてそれなりに豪華である服装を着ていた。


 パーティなのだから貴族らしさのある服装で向かうのだと思っていたのだが、今日の朝、急に動きやすい服装で来る旨を一枚の紙と共に伝えられた。紙についてはただ、俺について書かれているくらいであった。


 いきなりの事だったので、かなり驚いたが、父親はあまり驚いていない様子だった。父親にその事を聞いてみると、そのような知らせは度々あるそうでもしもの時を考えて用意していたそうだ。


 準備が良い事だと思うが、この程度用意出来なかったら恥ずかしいそうだ。そういう所も国は見ているため、準備としても細心の注意をしなければいけないそうだ。


 とまあ、そんな事があったが、事前に伝えられた場所に向かった。宿にある公園のような所とでも言えば良いのか。はたまたゴルフ場のような所といえば良いのか。事前に伝えられた場所は眼前に広がる背丈の低い草が生えている場所にある建物であった。


 その建物はレンガで作られており、所々窓がある。チラリと中を見ると大きな空間となっており、数人程の子供が椅子に座っている姿が見えた。あそこで子供会が行われるようだな。


「父様、ここで何が行われるのでしょうか」


 父親も会場は少し違うが、子供会と同じような事を体験しているはずなので聞いてみる。


「うむ、この広場で何かしら行うかこの建物の中にある室内運動所で体を動かすような事をするのかもしれないな。マインズの時にも動きやすい服装で来て欲しいという話になったな。それで、おこなったのは宿に流れている小川でバーベキューだったな。外での食事は美味しかったものだ」

「バーベキューって……」


 もしかしたらそのような風習はもとからあったかもしれないが、その名前を伝えたのは間違いなく転生者だろ。バーベキューってそのまま聞こえたぞ。


「中々盛り上がったものだぞ?」

「それはそうでしょうね。予想外な事が起きない限り盛り上がらない訳がないです」


 それにてっきりもっと堅苦しい物を予想していたのだが、これは学校の自然教室のような感じになりそうだな。というか国が主催する割にそんな事をしていいのだろうか? 仮にも国庫の金が使われているだろうに。


 とまあ、そう話していたら建物の入り口に着いた。昨日と同じく、父親とはここで別れる事になる。


「それでは、頑張って来い」

「はい」


 そう言って、俺は建物の中に入った。建物の中には、メイドさんが数人おり、受付や案内などをしているみたいだった。俺は、朝に貰った紙を受付をしているメイドさんに渡した。……ん? 良く見えれば半分くらいのメイドは昨日に見たメイドだな。もしかして、パーティの間はずっと働くことになるのかな?


「カイ・アイン様ですね。どうぞ、こちらへ」

「はい」


 メイドさんによる案内の下、進んでいくと先程窓から覗いた部屋に着いた。昨日の会場よりは規模が小さいものだが、机の数が多い。どうやら数人で座る長机のようであった。まだ人数は少ないが子供たちが椅子に座って始まるのを近くにいる子供と話しながら待っていた。


 会場の中を進み、部屋の中央よりも少し右側の長机でここに座るようにと言われた。ここが席か。既に2人程座っているな。2人を見ると、そのうち1人はエファさんだった。


「エファさん、こんにちは。昨日はどうでしたか?」

「あ、カイさん。こ、こんにちは。昨日は沢山の方々と話せました」

「それは良かったです。私も中々面白い方々と話す事が出来ましたよ」


 アポトさんやアムさん、花園を回っている時に少しだけ話した方々だ。


「そうなのですか? それは安心しました。昨日、カイさんが花園でツァーレ伯爵様と話している所を見ましたので心配しました」

「心配かけてしまいましたか。ですが、大丈夫でしたよ。確かに話しかけられた時は驚きましたが、仲良くしてもらいましたよ」

「それは良かったです」


 彼女は小さくほっと息をついていた。本当に心配していたんだな。確かにあの時はどうなる事かと思ったが、上手くいって良かった。


 とまあ、始まるまでエファさんと話していると、段々子供たちが会場に集まってきて、かなり騒がしくなってきた頃、昨日見たあの階級の高そうな人が声を上げた。

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