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158話 王城の庭園なんだが

158話です!

 体調不良で投稿出来なくてすみませんでした。

 さて、メイドさんが炭酸を持ってくる前にステーキを食べてみようか。どのくらい美味しいのだろうかと思いながら口に含む。


「ああ、これは美味しいですね。ステーキがとろけるようです」


 口に入れたステーキは臭みなどは無く、むしろ良い所を凝縮させたような匂いで、噛むまでもなく舌の上でほぐれていく。そして、肉が解れるたびに脂が染み出してくる。これで噛んでみたらどうなるのかと思い、期待しながら噛んでみると弾けるように口の中に飛び散った。


「であろう? ここにこのシュワシュワを入れると美味しいのだ!」

「ええ、楽しみです」

「こちら、赤葡萄のシュワシュワでございます」

「丁度良いな。ありがとう」


 またもや丁度良い所でメイドさんが持って来てくれた。赤い液体は赤葡萄か。ありだな。早速試そうと思い、ステーキをまた口に入れ、そのすぐ後にシュワシュワを入れてみる。


「あはは、カイ殿の顔が凄くにやけているぞ!」

「これは、しょうがないですよ。これ程美味しいとは思いませんでしたから」


 赤葡萄のシュワシュワが入る事によって肉が数段美味しくなったのだからしょうがない。ただでさえ柔らかいステーキがさらに柔らかくなって……いや、むしろ溶けていっている。それこそ飲み物みたいに噛まずに飲み込めそうな程だ。凄く美味しい。


「そうであろう! この料理も良いぞ!」

「そうなのですか?」


 そうして、暫くの間、アポトさんと話をしていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


会場にいる他の子供たちは大体の食事を終えて、近くにいる子供と話したり、会場から入る事が出来る王城の庭園に行ったり、椅子に座って会話を楽しんでいたりと様々な行動を取っていた。


 そんな中、俺とアポトさんは庭園にいた。数多の植物が生えている庭園には、俺とアポトさん以外にも子供たちが大勢いるのだが、庭園は広いためそこまで気にならなかった。


「色々な花が咲いておるぞ! 綺麗だな!」

「花も良いですが、それ以外も綺麗ですよ。例えばこのムラサメノミなど葉や茎が面白い形をしていますよ」

「おお、本当だな!」


 ムラサメノミはハートの形をした葉や、不規則に伸びており、何らかのアートにも見える茎をした植物だ。サツマイモに似ているが細部の特徴が異なっているから違う種だろう。


「ん? この植物は何なのだ?」

「これは、何でしょうか?」


 アポトさんが見つけた植物を見てみると前世で言うウツボカズラに似た植物があった。ただ、壺状になっている葉の部分が地面を這いずるようにして動いている所が違う点だろうか? ……何故動いているんだろうか。


「これ、蝸牛みたいだな!」

「確かにそうですね」


 少しずつ動いている所が蝸牛と似ており、壺から溢れ出る液体が地面に落ちており、それが蝸牛が通った跡のようにも見える。あんなに液体を出していたら虫などが入らないと思うのだがそれで、問題ないのだろうか?


「あなたたちはその植物の興味があるのですか?」


 突然後ろから声が掛けられたので後ろを向くと、自然と調和している―――そう思わせる程綺麗な緑のドレスを着ている女の子がいた。淡い緑色の髪をしており、優し気な青い瞳を持っている女の子だ。


「確かに興味がありますね。ところで、あなたのお名前は?」

「私はアム・ツァーレ伯爵。あなたは?」


 !? 俺とアポトさんよりも高い階級の子だ!

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