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148話 文庫に入るんだが

148話です! ステータスについて軽い説明回です(これ以上の説明が行われるかは不明)。

 風呂から出て、応接間だと思っていたところでやたら豪華な食事―――凄く美味しかった―――を堪能した後、俺は机の上にあった注意書きと共にあった宿の地図を見ていた。


 この宿は国自らが経営しているためか、ただ飯を食べたり、泊まったりするだけの所ではない。それ以外にも娯楽要素が多々あったり、有名な商会が出店しているのだ。


 まあ、商品は最低金貨の単位で取引されるだろうからそこには行かないけどね。下手に行って物を壊してしまったりしてしまったら弁償できなくなるかもしれない。


 そんな訳で店には行かない。それよりも興味を持っている方は、娯楽要素だ。劇、賭け事、軽い闘技場など様々な事をしているみたいだが、今回行ってみたい所は文庫だ。


 コールディの街にも文庫があったのだが、あそこは入場料が高かったため諦めていたのだ。だが、今回は違う。ただで入れるのだ。そして、コールディの街の文庫よりも蔵書数が多いのだ。是非行ってみたい。


 その旨を父親に話した所、父親の同行の上なら良いそうだ。俺としては別に構わないので、父親と共に文庫に向かった。


 ただ、文庫まで距離があるな。この建物の大きさが真っ直ぐ歩くだけでも1km以上あるおかげで、移動が大変だ。というかどこかで迷いそうだ。


 そう思いながら移動していたら文庫に着いた。文庫の入り口には兵士が佇んでおり、俺と父親を一目見た後、敬礼をした。父親は特に反応する事もなかったため、俺もそのまま入っていく。


 文庫の中は俺の背の何倍もの大きさをした棚が沢山あり、その中に本がびっしりと入っていた。本の分野はある程度揃っているようだが、数が凄い。


「カイ、俺はあの机で本を読んでいるから出来る限り目の入る場所にいなさい」

「分かりました」


 さて、本を選ぼうか。学問関係や小説関係、R指定関係のものまであるようだが、学問の所にいこう。学問関係の所で本を探してみようか。


 経済学や農学、あ、家で勉強に使っている礼儀作法に関しての本もあるな。他にも……ん? 称号について? 何だろうか?


 本棚の中では比較低い位置にあったため、背を伸ばして本を手に取り、本を開けてみる事にする。


 ……少し読んでみた所、どうやらステータスの称号に関して書いてあるみたいだ。判明している取得方法や称号の効果など色々と乗っているらしい。


 とりあえずこれを読んでみるかと思い、父親の近くへと向かう。


「カイ、どんな本を選んだんだ?」

「この本です」


 父親に見えるように本を持つ。子供が見るには少しばかし難しい本だろうからあえて声に出して言わない。


「ああ、その本か。店では発売禁止になっていたはずだからよく読むと良い」

「はい、そうします」


 父親の隣にある椅子に座って読み始める。


ーーーーーーーーーーーーーーー


 時間は……2時間くらいか? 自室以外の宿の中で魔法を使うとばれる仕組みになっているらしく、使えないので腹時計が頼りだ。


 ともあれ、中々興味深い事が書かれていた。俺が今まで取得してきた称号は勿論の事、中には面白そうな称号もあった。まあ、いきなりこういう称号があったよ! と出されても困る事になるので、少しだけ説明する必要があるだろう。


 まず、称号とは何か特別な事をすると得る事になるらしい。取得難易度もそれぞれ変わり、すぐに取得できそうなものから人生を掛けて取得するものもあるようだ。


 次に称号の効果なのだが、大きく分けて2つあるようだ。それは、代償、恩恵だ。まあ、分かるとは思うが、代償がデメリットで、恩恵がメリットだと思えば良いはずだ。


 最後に、俺のステータスでも何度も出てきたイメージの強化に関してだが、本来人が持っている才能を引き延ばす効果があるらしい。その後に書いてあった小、中、大などは引き延ばす量にあたるらしい。


 ただ、引き延ばす量の程度が少し細かく、小、中、大、特大、極大となるらしい。そこからさらに+や−が着くらしい。さらに小が2つあれば中並みの効果が発揮する訳ではなく、大体4つ分の小があれば中並みの効果が発揮するらしい。中もまた4つあれば大並みの効果が発揮するらしい。


 まあ、そんな所を踏まえた上で話を進めていく。


 まず転生者なのだが、称号の中ではかなり有能な称号らしい。最強ではないが……というかそれ以上の称号がチートにも等しいレベルだった。


 例として王を上げよう。王となる時に、王が国をどのような国にしたいかで決まる称号があるのだ。なので、王はこの世界では必要な存在となるらしい。同時に王を決める際はかなり慎重に行われるらしい。それ程までに効果を発揮するのだ。


 また、その王に関する称号にも色々な種類がある。例えば戦をして国を広げたいという王がいたとしよう。すると、その王の称号は戦王になって、こんな効果が発揮する事になるのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 戦王

 戦を望んだ王。

 恩恵 戦闘に関するイメージの強化(特大) 各ステータス+50%

ーーーーーーーーーーーーーーー


 となるらしい。転生者はイメージ強化(大)なので戦闘に関しては完全に戦王に負ける事になる。それだけでなく、各ステータス+50%なのでさらに差がついてしまう。絶対に敵に回したくないな。


 他にも文明を発展させて国を発展させたい場合はこうなる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 文明王

 文明の発展を望んだ王。

 恩恵 発展に関するイメージの強化(特大) 運+100%

ーーーーーーーーーーーーーーー


 戦王と比べたら見劣りするかもしれないが、十分に有能だと思う。特に運+100%が凄い。これがあるだけで大分変るだろう。さらに、イメージの強化により判断を誤る事が少なくなるらしい。平時の場合だとかなり重宝出来るな。


 とまあ、王に関してだけでもこのようなチートだ。他にもアルティ族の禁忌を受けし者の称号もあった。それがこれだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 禁忌を受けし者

 禁忌に値する事をした者。

 代償 寿命の減少

 恩恵 魔法に関するイメージの強化(特大−)

ーーーーーーーーーーーーーーー


 禁忌を受けし者の効果は行った内容によって代償と恩恵が変化するため、必ずしもこうならないようだ。あくまで、アルティ族の称号になるらしい。


 ちなみにハーフアルティはイメージの強化(大)になるようだ。だとしたらシンディは俺並みのイメージの強化を持っていたという事になるな。あの成長速度も納得だ。


「カイ、そろそろ部屋に戻るぞ。本を元の場所に返してきなさい」

「はい、分かりました」


 どうやら時間のようだ。もう少し読んでいたかったのだが、しょうがないか。

 少し補足(作者の自己満足) 

 小、中、大についてもう少し具体的に知りたい人が居るかもしれませんので数値化します。

 素の才能を0とすると、小は1.25、中は5、大は20、特大は80、極大は320と、4の倍数ごとに増えていきます。+−に関してですが、例を挙げて説明すると大+は40となり、特大−は60となります。

 主人公の場合だと全ての事柄に関して24の才能を持つことになります。チートと言えそうですが、王の称号やアルティ族の称号を見ると……案外この世界ではチートではないかもしれませんね。

 勿論、使い方を間違えたら大変な事間違いなしです。

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