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121話 父親から聞いたんだが

121話です! 

 完治した翌日、久し振りになる稽古を始めた。ずっと……ではないがベッド生活をしていたおかげでかなり体力が落ちてしまっているな。早く体力を元に戻さないとな……。


 稽古を終えて昼食を食べようとすると、父親が伝えておきたい事があるから昼食後に執務室に来なさいと言われた。何かあったのだろうか? 伝えると言ってもどんな事なのだろうか?


 疑問に思いながら昼食を食べ終え、早速執務室へと向かい、ドアにノックをする。


「カイか?」

「うん」

「入ってきなさい」


 ドアを開けて、執務室に入る。久し振りに執務室に入ったのだがその時の内装とあまり変わっていないようだな。変わっているところといえば、父親が座っている机の上に乗っている紙の量だな。以前はほとんどなかったのだが、今は山積み……とまではいかないが、かなりの量が積み重なっている。


「それで、伝えておきたい事って?」

「まあ、そう急かすな。ひとまず椅子に座りなさい」

「うん」


 椅子に座り、改めて伝えておきたい事を聞いてみる。


「伝えておきたい事は2つある。1つ目はイネアの事だ」

「イネアの事? イネアに何かあったの?」


 イネアはいつも通り朝起きてから会話をしたが、特におかしな事はなかったはずだが……。


「迷宮が出来た事で冒険者が大勢訪れるようになった事は夕食前などにも言った事であるが、その冒険者たちからとある要望があったんだ。その要望なのだが イネアと関係していてな」 

「イネアと関係?」

「ああ、武器の修理などのために新たな鍛冶場を建設して欲しいらしい。その際に、イネアにメイドをさせつつ鍛冶をさせてみようと思う。折角イネアには鍛冶に関する才能があるのだからな」


 新たな鍛冶場でイネアを……いや、鍛冶はやりたそうにしているから願ったり叶ったりな話なのだが……。


「イネアに鍛冶をさせてあげたいけど……修理なら今ある鍛冶場だけじゃ駄目なの?」 

「ああ、今までずっと村にある鍛冶場だけで何とかなっていたが、修理の数が多くなってきていてな……修理するまでに時間が掛かってしまっているらしい」

「確かに1人しかいないからね……」


 しかもあそこは弟子を取らないだろうからなあ。


「そういうわけで新たな鍛冶場を建設し、イネアに鍛冶をさせる……というのが1つ目の伝えておきたい事だ」

「イネアの事は分かったよ。俺もイネアに鍛冶をさせてやりたかったからね……そして、2つ目は?」

「2つ目はカイが5歳になったら行く事になる王都に関してだ。転生者とばれたら不味い事になるのは重々承知だと思うが、ステータス変更のレベルはどこまで上がった?」

「たしか……レベル5だね」

「レベル5か……だとしたら不味いな」

「え? どういう事?」

「実は王都でステータスを確認する事の出来る魔法具があるのだが……それが改良されてしまったらしい」

「改良……って現在のステータス変更では効かないって事?」

「ああ、そうだ。レベルの高いステータス変更なら大丈夫なようだが、lv5では駄目なようだ。以前はステータス変更があれば良かったのだが、改良された魔法具では効かないらしい」

「それは……不味いね。何レベルあればステータス変更が効くの?」

「lv6だ。lv1の差になるのだが、この差が大きい事はカイも知っているな?」

「勿論、lv5とlv6の差は大きいよ。でも、王都に着くまでにlv6は行けると思う……凄く練習しなければいけないと思うけど」

「おお、それなら良かった。なら安心だな。苦労を掛けるが頑張ってくれ」

「大変そうだけど頑張るよ……でも、よくその情報を得る事が出来たね」

「もしものために王都にいる友達に頼んでおいたからな」


 ……父親、顔広過ぎない? このくらい普通なのか? 後、この情報って国家機密のような気がするけど……大丈夫なのかな?


「この件で他に聞きたい事はあるか?」

「いや、ないかな。lv6に上げれば問題ないみたいだからね」

「……簡単に言うが、本当は1年で上げれない程大変なのだぞ?」

「それは分かっているよ」


 だって、産まれてからずっと使っている水魔法とか風魔法とかはまだlv4だからね。


「分かっているのだが良いが……まあ、頑張ってくれ」

「うん!」

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