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1話 目が覚めたら赤ちゃんになっているんだが

処女作です。

下手なりに頑張りたいと思うのでよろしくお願いします。

 *9/23改正。改正前と改正後で矛盾点があるかもしれませんがご了承ください。

 ……なんだか体が重い。何が起きたと思い周りを見ようと目を開けるが全然辺りを見ることができない。 それに何故か苦しい。呼吸が出来ていないのか……?


 ゴホッ 


 あ、何か吐いてしまった……。だが口には嫌な感じはない。何を吐いたんだ? だがまあ呼吸は出来るようになったから良しとしよう。

 それにしても俺は一体どうしたんだ……?

 

「――――――――!――――――――――!」


 誰かの声……綺麗な女性の声が近くから聞こえてくる。

 ……ん?女性?なんで俺の部屋に女性がいるんだ……?

 

「――――――――!―――――――――――――――!」


 何を言っているのか全く分からないが日本語とは違うということは分かる。

 だとしたら他の言語になるわけだが全く聞き覚えがないな。

 まさかどこかの国の誘拐に巻き込まれたのか……?


「―――――!―――――――――――!」


 いや、でも声からして嬉しそうだ。ということはこれは誘拐ではない……?

 じゃあ他に考えられることは……赤ちゃんか? だとしたら今の状況も頷ける。

 ……って俺が赤ちゃんだとという事はまさか転生したということか!? 

 死んだ記憶なんて……ないはずだ。ならどうして転生したんだ!?

 うん、全然分からない! 情報が足りなすぎる!


 ……うおっ! 誰かがいきなり触ってきて急に持ち上げられた……!


「――?――――――――――――?」

「―――!―――――――!!」


 ん?なんか声の感じからして慌てだした? 

 ああ、そうか。自分はおそらく今は赤ちゃんだ。一番最初の赤ちゃんがする仕事と言えば泣くことだな。

 そして俺はまだ泣いていない。そりゃ慌てるか。

 とりあえず泣いてみようか。


「おぎゃああああ、おぎゃああああああ」

「―――――――!―――――――――――――――……」


 とりあえず安心したって感じかな?

 ならこれで少しは考える時間ができたかな。

 転生したとするならどこまで忘れているか知るために色々思い出してみようか。


 まず名前からかな? 名前は赤槍和人だったはずだ。年は……26歳のおっさんだったか。学生の頃に黒歴史を数々作った平社員で独身。彼女もいなかった……はずだ。

 昔の記憶も最近の記憶も……しっかりと思い出せているはずだ。どうやら転生による記憶の欠落はないようだな。

 それで確か昨日は……夜遅くに会社から帰り、酒を飲みながら本を読み、そのまま寝たはずだ。


 ただそれだと死んだ理由が分からない。病死なのかもしれないし他殺なのかもしれない。

 ……まあ死因なんていいか。知ったところで今の現状が変わるわけじゃない。

 俺は死んだ結果、転生した。これだけ分かれば今はいいじゃないか。

 転生したことについては正直大学の時に小説を読んでいて、ああ、俺も転生できたらなあ……。なんて思った時期が多々あったから転生したことは問題ないどころか喜ばしいくらいだからな。

 でも実際いきなり転生すると驚くので半年くらい前にあらかじめ転生するよとでも言って欲しかったな。……そんなことがあったら妄言とでも思い、絶対に信じなかっただろうけど。

 

 ところで今の体はとても重くて、瞼が全然開かない状態だ。そして何かに包まれている感触はあるが体が全然動かない。何か病気でもかかってないと良いのだけどな……。

 それに新しい肉体なのだから大切にしないといけない。


 さて、ある程度は情報を整理できたから赤ちゃんが次に行動することを考えてみるか。

 

 まずは泣くだろ、次にお湯で現れてからタオルとかに包まれて母親のところに持っていき、その次に乳を飲むはずだ。

 ん?乳を飲む……?

 ……そうだよ、乳を飲む必要があるじゃないか。

 なんだよその羞恥プレイ。26歳にもなったおっさんがおっぱい吸って乳を飲むとか……。

 恥ずかしすぎる!

 

「―――――――。――――――――」


 口元に何かかなり柔らかいものがあるんだけどこれってまさか胸で今から飲めってことだよなあ……。

 ……仕方ない。これは恥ずかしいが飲むしかない。

 そうしないと生きれないから! あくまでもこれは本能だから! 本能だからしょうがないな!

 そう言い訳しながら銜えて飲んでみる。

 いつも飲んでいた牛乳より薄い感じ……かな? 人の乳ってこんな感じなんだな。ってそういえば俺人間だよな? 人外スタートとかごめんだぞ!?

 

「―――――――」


 ……ふう、ようやく終わったか。

 ん? いきなり背中を叩き出した?

 

「けぷ」


 ああ、げっぷか。納得だ。


「――――――。――――――――。――――――――――――」


 ん? ベッドにでも下ろされたのか? まあその後にすることないはずだからな。……変な儀式とかがない限り。

 あるとしたら、父親が来るくらいかな?

 

「―――――。――――――――――――」


 ……乳を飲んだら眠くなってきたな。

 ああ、そうか赤ちゃんは腹から頑張って出て来て、初めて外に触れ、初めて呼吸して、初めて食事したら眠くもなるよな。

 じゃあもうそのまま寝てしまおう。おやすみー。




――――――――――――――――――――――――――――


 ふああ、おはよう。……目が開けられないから全然起きた感じがしないな。

 途中で何回か起きて乳飲んだりおむつ変えたりしたからそのせいもあるかな?

 起きても手足がほんの少し動かすくらいしかできないな。どうしようか……。

 とりあえず腹が減ったからまた飲まないとなあ……。


「おぎゃああああ。おぎゃああああああ」

「――――――。―――――」


 ……あれ? 誰か部屋出ていった?

 ああ、今の人母親じゃないのか。もしかしたら金持ちの家なのかな? だとしたらラッキーだな。

 

「――。――――――――――」


 お、来たみたいだ。

 早く飲ませておくれー。


「――――――――――――。――――――――――――――!」

「――――――――――――――――……」


 ……ん? ダンディーな声……もしかして父親なのかな?

 お、持ち上げられたって痛い痛い痛い!

 なんだこの紙やすりかけられてるみたいな痛さは!


「おぎゃあああああああああああああ。」

「――――――!――――――――――――――……」

「――……。――、――――――――――――――――――――!」

「――――……。――――――――――。―――――」

「――……」


 ふう、ようやく止まってくれた。

 おそらくさっきの紙やすりみたいな痛みは多分父親の髭だな。

 じゃなかったら虐待だわ。

 というか、早く飲ませて欲しいんだが。泣けば伝わるかな?


「おぎゃああああ。おぎゃああああああ」

「……――!―――――――――――」


 持ち上げられたのですぐに乳を飲む。

 うん、全然慣れないなこれは。まだかなり恥ずかしい。


「けぷ」

「――――――――。―――――――――」


 そしてまたおもらしをしたそうでおむつも忘れずにやってもらった。

 ん? 2人とも部屋出ていく感じか?

 んー、赤ちゃんだから体も全然動かせないからすることがない……。

 ……あ!そうだ!転生といったらあれだ。

 この世界が地球なのか異世界なのか知らないが、まずやってみることがあるじゃないか。

 

あうあうあステータス!」


 

できればご意見・感想などよろしくお願いします。

 

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― 新着の感想 ―
[一言] ほのぼのなのに何故残酷描写があるのか謎だけど
2020/01/22 12:21 退会済み
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