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人形操士NOA  作者: 菜柚月
学園生活編
8/14

バカとツンデレという凄い組み合わせ

「できたー」

私は、新しい腕をトーラの肩の部分に縫い付けた。トーラは満足げに、その新しい腕を動かしている。

「にしても、自分の操人形をどっかにおとしてくるなんて、本当にバカだよな」

横でその光景をちらちら見ていた博也が馬鹿にしてくる。トーラはそれに不満げだったが、私はそれをなだめた。


その後、またしばらく店内をうろうろしていると、カウンターにいた希姫さんに話しかけられた。

「そういえば、もうすぐ狂人形討伐作戦が学校であるらしいじゃん。んで、博也君のペアが乃愛ちゃんなんだよね?」

「え!?知ってたんですか!?」

「うん。博也君に聞いた」

おのれ白井 博也……この恨み、 末代まで忘れはせぬぞ……!

「なんか、その日の準備とか無いの?手伝えることあったら言ってね!」

「ありがとうございます!」

それにしても、もうすぐ討伐作戦の決行日か…。楽しみだな。



赤い夕陽が私達を照らす。公園で笑顔で遊んでいた子どもは徐々にいなくなり、仕事帰りの大人は、そそくさと家に帰る。夕方とは、なんだか清々しい。

私は今、その雰囲気に浸れない。いつもはそんなことはないのに。

理由は、私の横に、あの(いま)々しい白井 博也がいるからだ!

お互い全く言葉を交わさない。そもそも帰る場所が同じなのだから、帰る道も同じなのは当然じゃないか!だから話す必要などは無い!

しかし、なぜか先に話しかけてきたのは、白井の方だった。

「…なあ」

私はジト目で奴を睨みつける。

「はいぃ?何か用でもぉ?」

「用が無いなら話しかけないだろ。ていうか、まだ何も話してないのに腹立つ奴だな」

また言い合いになる。どっちもどっちではあるが、やはり嫌な奴だ。

はぁ……もうすぐ討伐作戦なのに、先が思いやられるな…。

「で、何が言いたいの?」

本題に戻る。たいした用ではなさそうだが。

「…討伐作戦………ろうな」

「聞こえん」

「……頑張ろうな」

「パードゥーン?」

「あ、足手まといになるなよって意味だ!てかその言い方やめろ!腹立つ!」

そう言った後、白井は走って先に帰った。何?ツンデレなの?

まあ、いっか。

なんか後ろから大量の女子の視線を感じるけど、気にしない気にしない。私は、白井 博也のストーカーどもの冷たい目線にも動じないのだ。


陽がさらに落ちてきたので、私も小走りで寮に帰った。

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