200文字小説「数え唄」 作者: 丸屋嗣也 掲載日:2014/03/31 君と出会うまで、僕は失くしたものばかり数えてきた。 公園で落としたお金、失敗した受験、あともう少しでキス出来そうだった女の子。数え上げればきりがない、僕と縁のなかったものたちを指折り数えるばかりだった。 でも、君と出会ってからすべてが変わった。 君は失ったものよりもはるかに大切なものを僕にくれた。それを数えることが僕の日課になった。 そして君が居なくなってからも。 僕はずっと君がくれたものを数え続けている。