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夏生詩集

作者: 夏生

私の心のすみっこに

綿になってぐるぐる

渦を巻く灰色の埃が

あった


このくらい

大したことじゃない

と、埃を放っておいて

知らん顔していたら


心の中が見えなくなるほど

灰色に覆われてしまった


払っても払っても

埃はつむじ風となって

心の中を駆け巡り

舞い上がっていく


こんなはずじゃなかった


見えなくなる心

見えなくなる私


助けて、と声も出ず

身悶えて、のたうち回って

終わらない苦しさを

あちらこちらにぶつけていった


誰かに心を引きちぎられると

埃は一斉に外へ出て行った


心を引きちぎったのは

誰か


私は

埃だらけの両手を呆然と見つめた






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