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今日から傭兵 -就職先は軍事会社でした-  作者: 蒼乃堂紋
第8章『私情最大の作戦』
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#50

やっとPCを買いました

あいつが原因で俺はこんな所に来て怖い思いをさせられたんだ!

屈強な筋肉ダルマに追い掛け回される事数分、あの地獄を思い出す。

二度と体験したくない事ベスト3に入る事間違いなしの極悪イベントだった。

読書に夢中なのか爽やかイケメンは近づいて来る島崎に気付いた様子は無い。


(ちょっとビビらせてやるか、イケメンはメンタルしか攻める場所がないないからな)


イケメンはメンタルが弱い、いっきに畳かかれば俺でも勝てる!そう思い込んでいる島崎。そんなのは偏見である。


まずは音で驚かす為に思いっきりガーデンデーブルを両手の平で叩いた。

読書に夢中だった爽やか君(仮)はそこでようやく島崎の存在に気付く。

目を見開いて驚いた表情に勝機を感じた島崎は捲し立てる。


「よくもまぁこんな場所で呑気に紅茶が飲めるもんだな!」


できる限り眉間に皺を寄せて相手を睨む。相手をビビらせるにはガンを飛ばすのが一番だと思っている島崎。ある意味正解である。

もちろん眼鏡越しに睨んでもと思っているので眼鏡は外して胸ポケットにしまっている。

しかしここで一つ盲点があった。

彼は超ド近眼、ちょっとでも距離をとられるとピンボケして視認できないので最低限なんとなく分かる距離をキープする必要があった。

そこで彼はある手段にでる。


「てめぇみてなモヤシ男にうち(我が社)の大事な隊長はわたせねぇんだよ!」

「隊長…あぁ瑠璃の事を言っているのかい君は」


その手段とはなんとなく会話を有耶無耶にしながら相手の胸倉を掴むという物だった。


「隊長を下の名前で呼ぶんじゃねぇ!」


彼女が下の名前で呼ばれる事を嫌っているという事を聞いていた島崎はこれ幸いと思い爽やか君の胸倉を掴む事に成功する。


「どうしたんだい君は、話がみえないんだけど」


どうやらこの爽やか君は状況が呑み込めていないようだ。


「てめぇが隊長と結婚するっていうから連れ戻しに来たんだよ!」

「結婚だって!?」

「んだてめぇなんか不満があんのか!隊長にケチつけてんじゃねぇぞ、ちょっと怒りっぽくて直ぐに手をだす怖い人だけど部下の面倒見もいいし、差し入れでもって来てくれるお菓子は美味しいし、ちょっと男勝りだけど可愛いもの好きな普通の乙女なんだぞ、おらぁ!」


彼は一体何しにここに来たのか覚えているのだろうか。

勧めに来たのか止めさせに来たのかどっちなんだろうか。


「・・・なるほど、だいぶ彼女を慕っているようだけど君の大事な人なのかい?」


なにかを悟った爽やか君はどこか余裕の表情で島崎に質問をする。


「大事な人かだと?」


イケメンに対し優位に立ち振る舞っていると思い込んでいる島崎は脳内にアドレナリンが大量に分泌され普段は働かない脳みそがフルに回転をしていた。

質問の意味を瞬時に判断しもっとも適切である答えを弾きだす。


「あたり前だ、(会社にとって)掛け替えのない人だ。居なくなるなんで想像できるか!」

「相当惚れ込んでいると見えるが」

「当たり前だ!そうじゃなきゃこんな所まで(会社が俺を派遣してまで)来るか!」


島崎としては優秀な人材を手放したくはないという会社の方針に従いここまで来たわけだが両者の会話は噛み合っているようで実は噛み合っていなかったりする。


「そうか、実は僕も今回の話は乗り気じゃなくてね」

「ん?」

「説得するなら僕よりの彼女のお父さんを説得したほうがいい、いや是非そうしてくれ僕からもお願いするよ」


なんだ思いのほかすんなり話がすんだじゃないか。

島崎は胸倉を掴んでいた手を放す。

五十嵐さんの父親の説得という超難易度のミッションが追加されたという事実よりも目の前のイケメンを言い負かしたという事の方が嬉しくてしょうがない島崎は今後の問題に気付かないし、その嬉しさで頭が一杯だった。


「悪かったな、ちょっと乱暴になっちまって」


眼鏡を取り出し掛けよく見えるようにしてから相手の見出しなみを整えてやる。

心に余裕のできた島崎、今ならイケメンにも丁寧に対応できそうだ。


「このまま真っ直ぐいけば彼女が居る家がある、そこにお父さんもいるはずだ。説得頑張ってくれよ応援してるからな」

「任せとけ兄弟!」


丁寧どころか若干フレンドリーな対応になっていた。

任せとけと言わんばかりに右腕を突き上げ意気揚々と進んでいく島崎はふとある事に気付いた。


「なぁ聞きたいんだがここらじゃ青髪の奴が多いのか?」


島崎が爽やか君に聞こうと振り返った時もう彼の姿はそこには居なかった。


「ふっ尻尾巻いて逃げたか、これだからイケメンはメンタルが弱いんだよ」


ヤレヤレと両手をすくめながら先ほどの疑問は何処へやら、教えられた道を突き進む島崎だった。



―爽やか君SIDE―

軽い足取りで突き進んでいるいく島崎を遠目に爽やか君は自慢の青い髪をかきあげる。


「やっとあのじゃじゃ馬にもいい人が見つかったって事かな、これは兄として応援せずにはいられないでしょ」


そう彼は婚約者ではなく彼女の兄である。特徴ある青髪である時点で気付くべきなのだがイケメンはすべて敵だと思い込んでいる島崎の目にはそんな特徴は目に入っていなかった。


久しぶり過ぎてすいません(汗)

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