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今日から傭兵 -就職先は軍事会社でした-  作者: 蒼乃堂紋
第5章『要人警護は命がけ:警護編』
24/62

#22

―五十嵐SIDE―

あの野郎・・・。

五十嵐は怒りに震えていた。

前回も感じたあの怒りが今回も襲ってきたのである。

三光女子大と聞いてニヤニヤしやがって!

そんなに若いのがいいのか!ピチピチがいいのか!

もはや考える方向性がズレているが頭に血が上った彼女に正しい判断は出来ない。

あいつが嬉しそうにしている顔がチラつく度にイライラがつのってくる。

前回も同じような感情でイライラしていたのだが彼女がこの原因に気づくのは随分と先の話になる。

会議の後半はこのイライラに占領されて大半を聞き流していた五十嵐だった。

会議も終わりさっそくこのイライラを日課の筋トレにぶつけ様かと考えていた時だった。


「瑠璃、お前はまだ話があるから待ちな」


ボスに呼び止められ会議室に残る。

そしてボスから護衛対象に関する詳細なデータを渡された。

対象の個人データな為に閲覧対象が限られるのだ。

そのデータとは別に鍵が渡された。


「これは?」


鍵を片手に尋ねる五十嵐。

ボスはニヤリと笑うと


「1階の駐車場に行けば分かるさ、自由にするといい」


満足げな笑みを浮かべていた。

鍵をポケットにしまいデータに目を向け読んでいく。

舞踊にお茶に生け花etc・・・どこの完璧超人だと言わんばかりのプロフィールに目がクラクラした。

こういう女性らしい特技が多い奴があいつは好みなのか?

と考えていて思考が止まる。

いったいあたしは何を考えているんだ。

違う、違う。

あんな奴あたしのタイプじゃないんだからどうだっていいだろう。

気持ちを切り替えるべく頬を叩いて気合いを入れなおした。


「準備が整い次第現地に向かっておくれ、あの爺が五月蠅くて敵わんよ」

「了解しました」


会議室を出て詰所へと向かう道中でとある考えが頭を過った。

たしか三光女子大は男子禁制だったはず、となるとあいつは外で待機か、でもそれじゃ面白くないよな。


「ふふ・・・良いことを思いついた」


携帯端末を取出し島崎以外の班員に連絡を取った。



―南部SIDE―

軍人さんは皆威張り散らしたいけ好かない奴ばかりかと思ってましたがどうもちがったようです。

島崎さんは私が年下であるにも関わらずちゃんと敬語で接してくれます。

以前理由を聞いたら


「南部さんのほうが先に入社されたじゃないですか」


って言ってたです。

ちょっと変わった人です。

中途採用で入社したからきっと凄い人なんでしょうけどここで見る限りは特段凄い人には見えないです。

噂じゃ拳銃を持った強盗に素手で挑んだそうですがやっぱり噂は噂に過ぎないのでしょうか。

さて、そんな事よりです。

島崎さんの機嫌が良いと五十嵐班長の機嫌が悪くなるので困ったものです。

一度きっちり島崎さんとはお話しが必要だと思うのです。

南部がですです思っていると携帯端末から呼び出し音が鳴った。


「五十嵐班長どうしたですか?」

「実はな・・・」


事の詳細を聞いた南部は五十嵐から指示を受けた事を村田に話した。


「という事らしいです、村田先輩」

「了解、先に準備しとく」


あいからわず表情の変化の乏しい先輩です。

でもちょっと楽しそうに見えるのは気のせいでしょうか?

南部が思案していると村田は同期入社の珀敷を連れて島崎包囲の為の準備に入った。

珀敷は村田と同期入社だか彼女より2つ年上にあたる。

前髪で顔が隠れてよくわからないがかなりの恥ずかしがり屋さんらしいというのが南部が知りうる彼女の情報だった。

そうこうしている内に五十嵐から連絡が入る。


「奴はどうしてる?」

「落ち着かないようでウロウロしてます・・・あっここから出ようとしてます!」

「そうか、配置に着いているな。作戦を開始する」

「了解です!」


合図を村田に送る。

村田は合図を確認すると親指をサムズアップして答えた。

無表情でサムズアップされても、などと思う南部であった。


そして神判の時は訪れた。



―島崎SIDE―

さて、どうしてこうなったのか。

原因はいったいなんなのか、答えてくれる人はいない。

四面楚歌ってこういう状況の事を言うのでしょうか?

部屋から出ようとした所で五十嵐さんに通せんぼうされ、他の班員の皆さんから追い詰められる形で部屋の隅に移動。

そこで聞いた言葉はやれ「天井のシミ」だの「痛くしない」など不安要素MAXの単語ばかり。

手をワキワキさせながら近づいてくる様子には恐怖を覚えましたが、なにより怖かったのはその眼です。

獲物を見つけた肉食獣のような眼、完全に捕食対象でした。


「無駄無駄無駄無駄ァ!」


必死に抵抗を試みたが無数に伸びてくる手を回避する事は叶いませんでした。


「最初は痛いかもしれないけど、次第に良くなるからね」


最後まで痛かったです。

って言うか次第に良くなるってなんの事でしょうか。

おれよあれよというまに身包みを剥がされ鏡の前に立たされてます。

鏡の前にはカツラ?ウイッグって言うのかな?とにかくそれをかぶり、女性ものの服を着せられ、すね毛をガムテープにより剥がされた自分の姿がありました。


「良かったじゃねぇか島崎、これで三光女子大に入れるぜ」


必死に笑いを堪えて話す五十嵐さん。

その後ろでは笑いを堪えられなかった3人の姿が。

なんなんだろうこの状況。誰か説明してください。

死んだ魚のような目をした島崎の姿がその場にはあった。



後で分かった事だが三葉会長から連絡がいっていたらしく男性でも問題無く敷地内に入れたそうだ。

早急にこの変身(?)を解いたのは言うまでもない。

ただ五十嵐さんの機嫌が直っていたようなので今回は良しとしよう。

それだけでも変身したかいがあったもんだ、という事にしよう。

そうしなければやってけないです、はい。


だが彼は知らない。この時写真を撮られていた事を、そしてそれをネタに終始脅されることを・・・。


第2班構成

班長:五十嵐

副長:島崎(元軍人とう理由で※本人はこの事を知らない)

班員:村田

同上:珀敷

同上:南部



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