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MOONKILL  作者: 月駆 承
14/14

殴られ、殴られる

「それじゃあ沙良の事を話すわね」

「…」


 へんじがない…ただのしかばねのようだ。

 じゃなくて、痛くて返事できない。

 別にマスターが百合だったとか

 自分より年下の女の子のことが好きだったとか

 しかもその女の子と一緒に住んでたとか

 そういうので驚いて声が出ないという訳ではない。


「あれは3年前の事だったわ」

「すいません丑三つ時なので帰っていいですか?」

「…」

「ごめんなさい」


 話が長くなりそうだから帰ろうと思ったのだが、

 予想道りマスターに睨まれた。

 いやでも腕時計で確認したら2時過ぎだったのだぞ!

 いつもなら家のベッドの中で寝ている時間だ。

 反射的に謝ってしまったがここで引き下がる訳にはいかないんじゃないのか?

 それに俺、眠いのをこらえて起きてるとテンションおかしくなるからな…

 という訳で帰る口実を作ってみる。


「あー急に眠気が…なので帰りますー」

「なめているのかしら?」


 だよな…

 なら次は


「言って無いと思いますが、実は妹が事故にあったので帰」

「帰る?事故なら病院じゃない?」

「・・・・・・・・・・チッ」

「めずらしいわね。あなたが私に舌打ちするなんて…」

 

 やばいな。

 すでにテンションがおかしくなりはじめている。

 ならばっ!


「俺マスターの事好きなんです!だからこのままじゃ襲」

「襲う?あなたにそんな度胸無いでしょう?」


 度胸と来たか…

 これだけは使いたくなかったが、最終手段だ!


「俺、夜が怖いんですっ!!!」

「は?」

「いや、だから夜が怖いんでマスターの話に集中できないかも…」

「あの夜、最後の客が店から出て行った後、私は技術室に向かったの。

 狭霧が言うには月に誰か行ったっきり帰って来ないって…

 だから私は月に行ったの。

 MOONKILLといってもちゃんと死体の確認を…」


 ヴぉいーーーーー!!!!!

 無視かよ。

 プッツン…

 今俺の中で何かが切れる音がした。


「へっ、どうせあんたは百合+ロリコン=変態だろ。

 そんくらい分かるっての。3年前っつったら俺14だぜ?

 彩月なんて何歳だったか知らねぇけど絶対幼女って言える年齢。

 はっ!とんだ変態がここにも居たもんだ!

 あんたは変態2号・・・・・・・・・・・・・ぐはっ」


 とりあえずマスターの凄まじい猛攻を受け意識が飛んだ。

 あれ、デジャビュ?



 ▽



「んん…あれ?」


 気付くと喫茶店の椅子に座って寝ていた。

 すでに外は明るくなっている。

 …何でこんな所で寝てんだ?


「てか、今何時だよ…」


 腕の時計を見る。

 AM8:30

 開店前じゃん!

 ホント何でこんな所に居るんだ俺?

 昨日の記憶を辿る…


 ~回想~


「ケーキ全部食べちゃった!てへっ☆」

「何してくれてるんですか(怒)」


 ドカッ、バキッ、ゲシッ、グシャ、あぼーん!


「らめぇぇぇーーーーー!!!!!」


 略

 これ以上模写できません…


 ~回想終わり~


「的な感じでマスターにボコられて気を失って…

 駄目だ!それしか思い出せねぇ!」


 何か肝心なところが抜けている気がするのだが本当に思い出せない。

 てか、何かやけに体中が痛い。 

 何でだ?

 と、思いを巡らせていると2階から人が降りてきた。


「…何でお前ここに居るんだ?」


 彩月でした。


「いや、俺にも分かんない」


 と・い・う・か・パジャマ!

 何でここに彩月が居るのかというよりパジャマが気になった。


「そういや何でパジャマ?」

「さっきまで寝てたから」


 そりゃそうだろうけど…ねぇ。

 水色の水玉模様でパーカーの付いたモフモフしたやつなのだ。

 ものすごく気になる。


「ちょっと失礼…」

「?」


 さわ、さわさわ…

 ボグシッ!!!


「ごぼれぇ!腹、腹がぁーーー!!」


 モフモフをさわっていたら彩月にこう、

 ドンッ!!!っと腹を殴られた。


「何すっだよ~」

「いや、お前が先に手出してきたし…」


 本気で痛ぇー。

 そう言えばと思い、腹をさすりながら彩月に聞く。


「そういや、マスターは?」

「寝てる」

「マジか」

「ああ」


 そっか。なら帰るか。 

 今日は日曜日だったはずだしな。


「今日って日曜だよな?」


 念のため一応聞く。


「…?そうだが」

「俺帰っから。マスターに伝えといてくれ」

「まぁ、分かった」


 会話を終え店から出ようとすると。


「ああ、そういえば」

「あん?」


 彩月が何かを思い出したように声を上げたので振り返ると


「少し待ってろ」


 そう言い残し2階に上がって行った。

 何なんだ?

 俺早く帰りたいんだけどなぁ。

 しばらくすると彩月が戻って来た。


「これ…」

「ああ!俺のマネーカード!」


 すっかり忘れていた。

 昨日俺がケーキ全部食っちゃって彩月が俺のマネーカードで

 材料を買いに行ってたんだっけ?

 どんだけアバウトなんだよ俺。

 よく今まで無くさなかったなぁおい!


「いやー、悪いね!」

「別に…」


 彩月が視線をフッと俺から外した。

 ん?なんか違和感あるな…


「彩月さーん」

「…」


 彩月は俺と視線を合わせようとしない。

 これは、やっぱり、まさか、あれか?


「何に無駄使いしたのか聞かせてもらおうか。うん?」

「いや、それは…」


 分かりやす!


「さぁて、どう責任取ってもらおうか」

「う、く」


 だがここであのお方が降りてきた。


「沙良ー。今日の朝食どうす…る」


 ~客観的事実~

 誰モイナイ店ノ中デ

 パジャマ姿ノ少女ニ迫ル男

             ~終~


 マスター様が降りていらっしゃいました。


「…(俺)」

「…(彩月)」

「…(マスター)」


 マスターから殺気が滲みだす。


「しゃーせんっしたーーーーー!!!!」


 そう叫び、急ぎ店から出ると、

 家に向かって駆けだした。

 自分の命が惜しいが為に…

 ちょーっと、久しぶりに書いたら作者が壊れていた事が分かりました。

 テンドン(同じネタを繰り返す事)でごめんね。

 どうか見捨てないで!

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