表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/56

認識

「本当にいいんですか?」


「はい、許可はおりました」


「…ありがとうございます」


私は、ダムの中の水を持ち上げ始めた。


「これは…」


「彼女もまた…化け物か…」


ダムの底には、白骨と化したお父さんが、苦しそうに横になっていた。


私は、お父さんをゆっくり持ち運んだ。


「お父さん…楽に眠らせてあげられなくてごめんなさい…私…行ってきます」


「お父さんをお願いします」


「…わかりました。もう行かれるんですか?」


「…はい。急がないといけませんから」


私は、戦闘機に乗り込んだ。はるくん…いや、坂巻晴磨を殺すために。



ー「香住さん、お連れできるのはここまでです。そろそろパラシュートの用意を…」


上空で見下ろした地上には、黒い球体が動いていた。


「…要りません。ありがとうございました」


私は、すぐに戦闘機から飛び降りた。


「ちょっと…!あっ、」


周りの空気を押し返し、落下の反対側にベクトルを与える。


球体は、目の前でどんどん大きくなっていった。


私が地上に降りた途端、それは私に反応した。


「…来る…!」


球体は、私に攻撃を仕掛け始めた。


場に触れれば、そこで終わり…


左から、場が一気に伸び、私を襲った。


闇に包まれた黒い場は、感知を使わずともその範囲がわかる。


私はすぐにNEOを使い自分の身体を動かした。


場が通った先のビルは、下の階が窪み、ゆっくり倒れていった。


次に、球体の右が縮み始めた。


「何を…あっ…!」


そこには、周囲の粒子が集まるようにして何かが生成されていた。


球体は、それを私に思いっきり投げ飛ばした。


「あれは…!」


私は、とっさにそれにNEOをかけ、遠くに飛ばした。


それが飛ばされた先では凄まじい爆発が起き、やがて爆風が私を襲った。


「うっ…!」


球体の攻撃は止まるところを知らず、私を襲い続けた。


でも、わかる。


右手からは「分解」、左手からはプルトニウム…!


暴走状態の分、攻撃パターンが単純…!


でも、相手は「永久機関」。


長引けば当然こっちが不利になる…


やるしかない…!


感知する。


空気中の粒子、一つ一つを、感じ取る。



見える。粒子で満ちた世界が…!


粒子の世界は、球体の領域。


なら、私は粒子を「引き裂く」!


私は、粒子と粒子の間を引き裂き、何もない「空間」を広げた。


「…!」


「いっけーっ!!」


空間は、一気に球体を引き裂いた。


「よし!!やったな香住くん…!これなら…!」


「しかし…坂巻くんにダメージは意味がない…エネルギーは無限に確保できるし、破壊してもすぐに修復するだけ…」


「止めをさすには…一撃で心臓と魂のリンクを絶たなければ…」


戦いは、私の方が有利に進んでいくかに見えた。


しかし、そのときだった。


切り裂かれた球体の裂け目から…一瞬、はるくんの姿が目に映った。


「はるくん…!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ