前書き
就業終了後のリラックスタイム。多くの企業では飲み会やカラオケ、そして時にはスポーツといった方法で息抜きするが、私が破らされたのは「桃太郎電鉄」だった。これは業務終了後に理不尽に付き合わされた私の体験談を元にしたものである。
遊びの一環としての桃鉄だったが、ゲーム中に感じた理不尽は数知れず。突如として現れる災害や意外な敵の動きに、我を忘れることもしばしば。その中で、先輩や上司の機嫌を損ねないように、わざと負けるような行動をとることもあった。その繊細なバランス、相手に気付かれないように自らの行動をコントロールするのは、思っていた以上の緻密な策略を要求された。
しかし、それと同時に、先輩や上司の物件を意図的に奪わない選択をしたり、相手の気持ちを読む訓練が積めたのも事実だった。すべてをコントロールすることはできないと感じながらも、逆境をチャンスと捉える視点を持つようになったのも桃鉄のおかげだ。そして、ゲームの失敗や挫折を乗り越える中で、自分の感情をどう管理するか、その重要性を痛感した。
桃鉄を通じて得られる教訓は意外と深い。日常生活や職場での人間関係の構築に役立つノウハウを、業務終了後の遊びとして身につけることができたのは、まさに意外な収穫だった。
この本では私の体験とそれによって得た考え方やアンガーマネジメントについて解説していく。
読者のより良い生活に繋がれば幸いだ。