愛
今回は多少キタナイワードが出てきます。
ご注意ください。内容は割と真剣なんですけど。
切れが悪いかもしれません。
・・・え?
〇「うんこってあるじゃないですか」
●「…」
〇「うんこってあるじゃないですか」
●「…」
〇「うんこって…」
●「ないよっ!!」
〇「いやあるでしょ」
●「ないよっ!いや、うんこそのものはあるけども、その話、品がないよっ!!」
〇「いや、真面目な話ですから」
●「ならきくよっ!」
〇「ありがとうございます」
●「うんこがどうしたの」
〇「いや…私見てうんこって思います?」
●「はぁ?」
〇「いや、私じゃなくてもいいんですけどね」
●「もう…いろんな意味でうんこや」
〇「いやそういうのじゃなくて、汚いのはやめましょ」
●「どの口がいうてんねん」
〇「いや、今私全力で気張ったら多分うんこ出るんですけどね」
●「・・・」
〇「今私は私じゃないですか」
●「・・・」
〇「でも、トイレでうんこしたらね」
●「・・・」
〇「うんこはうんこでしょ?」
●「は?」
〇「そんなはずはないのは承知で言いますから聞いてくださいね」
●「すべていったん飲み込みましょう」
〇「この話題の時のそのセリフはヤバい・・・」
●「やめろ品がない!で?」
〇「いや、私と私のうんこが並んでてもうんこのほうに私の名前呼びかけないでしょ?」
●「そらそうでしょ」
〇「ってことはうんこは私を内包してないんですよ」
●「物理的にな」
〇「でも私はうんこを内包してるんですよ」
●「物理的にな」
〇「じゃぁどっからがうんこなんですか」
●「哲学なんか?屁理屈なんか?」
〇「いやでも、トイレの直前はもううんこですよね」
●「うんこですね」
〇「でもうんこしたいとはいうけど…それはする側が衝動としての『うんこ』であって」
●「・・・」
〇「うんこしに行く人を見ている人はうんこしに行く人を『うんこ』やなとは思ってないじゃないですか」
●「『うんこやな』のセリフがややこしいけど確かに『うんこに行くんだな』とは思うけど『あいつ=うんこやな』とは思わないですね」
〇「じゃぁ出た瞬間のそれのみが『うんこ』ってことなんでしょうか」
●「そうなんじゃない?」
〇「本当に?」
●「何が引っかかるの?」
〇「いやそのセリフも・・・」
●「てめぇ!で!?何が言いたいの?」
〇「怖いなぁ。だから、人を愛してても言葉にしなければ愛じゃないってことですか?」
●「なにそのトンデモうんこ理論。愛の話なってるし」
〇「気持ちとして内包している間は形になってない」
●「はぁ・・・」
〇「口に出して初めて愛ってことですよね」
●「口に出すよりも、言葉にするよりも真実ってあると思うけどな」
〇「え、ちょっとした素敵ワード。出たやつよりも出てないほうがうんこってこと?」
●「いや、なんでうんこと愛が交錯してるの?それ例え完全に失敗してない?」
〇「私は真剣です」
●「そんな宣言されたとて知らんけども。それでいうと、うんこする側としてはうんこする少し前にもう『うんこ』は認識しているわけだから」
〇「はい」
●「生じる側と外でそれを認識する側にはタイムラグというか、タイミングのずれがあるわけですよ」
〇「『うんこ』と一口に言っても立場とか状況で、必ずしも同じ『うんこ』ではないし、認識できるタイミングも違うと。」
●「そう、お互いができうる限り最速で認識したとしたら、内側に生じている側の認識のが速いわけです。あとは隠すのがうまいとかいろいろ枝葉末節バリエーションがあるから何とも言えんけど」
〇「漏れても平気な顔してる人か、あー漏らしちまった!って顔してるか、でも全然違いますかあらね。観測者が認識できるタイミングは」
●「うんこの例えは汚いな」
〇「愛にしても同じですよね。片思い、両想い、いろんなケースはあれど、気持ちに愛が発生したタイミングとそれを伝えるタイミング、或いは気づかれるタイミングは一緒じゃないもんね」
●「うんこも愛も発信側つまり一人称の認識と、それ以外の認識には差というかずれがあって一概にどこからスタートとかは言えないんじゃないかと・・・」
〇「つまり愛もうんこも人それぞれやし、言葉としては普遍的な『愛』や『うんこ』のように感じるけど、実際は個別具体的な絶対的な『愛』であり『うんこ』ってことやね」
●「たとえがすごいかっこ悪いんですけどね」
〇「そんなことないですよ」
●「でもあんま根本解決してないのよ」
〇「え?なんでですか?」
●「最初にさ、じゃぁ出た瞬間のそれのみが『うんこ』ですかって言ってましたよね」
〇「いってましたね」
●「そもそのさっきの話でさ、『存在』の問題と『認識』の問題は、実際ちょいとずれがあるよね。もっと言えば愛は概念で、うんこは物質やからそもそも同じ理論が…」
○「いやいやいやいや。ここまで来てそんな元も子もないこと言う?昭和のおやじやったらちゃぶ台返す…あ、便器返すで?」
●「いや、ちゃぶ台返しでええねん。ただの諺やから、話題に合わせて便器とか入れてこんでええねん。しかもそれやと愛側が何一つカバーされてへんねん」
○「まあお互いに水に流しましょう」
●「いやだから、愛側がカバーされてへんねん」
○「さっきからカバー、カバーってそっちもトイレ側やんけ」
●「いや違うねん。便座カバーとか、そういうのを彷彿とさせたいわけじゃないねん」
○「どうもありがとうございました」
●「いや、そんなんで急に閉められるか!便器のふたやないんやから」
○「いや、トイレ側やんけ」
●「いや、トイレ側やんけってツッコミなんなん?」
○「もうこれ以上落ちとかもないんで終わりましょうよ」
●「ぼっとんべん所みたいに落ちやんか」
○「いや、完全なトイレ側やんけ」
切れが悪かったですかね?
でも、最近はウォシュレットとかもあるんで…
まだ、トイレ側やないか!