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『・・ベス様!エリザベスお嬢様!!』
エリザベス、そうそれが今のわたしの名前
えーっと、それで前世が23歳、就職して働き始めて初めて社会人ってこんな大変なんだって思ったけど、お金稼ぐのは楽しかった
でも忙しすぎて休日出勤も当たり前で、たまにゆっくりだらだらして一日中過ごしたいなって思いながら歩いてたら、信号無視してきたトラックがきて…
そう、それで死んだのだ、わたしは一度。
エリザベスは両親から惜しみない愛をもらって明るく、活発な子に育っていた
なんで前世の記憶があるんだろう?それも前歯が折れたタイミングで…
あ、わたしの前歯。大丈夫かしら。
「ーーッハ!!!わたしの前歯!!」
「よかった!目が覚めたか!!!」
「ああ、エリザベスかわいそうに痛かったでしょう!!あなたが目覚めてくれてよかった!!」
エリザベスの両親だ。
「おとうさま、おかあさま、、ごめんなさい。」
「お嬢さまぁぁ!マリーも心配しましたよ、よかったです!」
侍女のマリーだわ。
でも自分の前歯気になる。
「マリー。ありがとう、ごめんね。あの、わたしの、わたくしの前歯は…」
「幸い、乳歯だったし抜けかけてたのもあって、少し治療はしたが大丈夫だそうだよ。おまえの可愛いおくちは無事だ」
え、父の笑顔イケメンすぎないか。
「まぁ、そうだったのですね。安心いたしました。
ありがとうございます、ご心配をおかけしてすみません。」
とわたしが謝ると、ぽかーんとしたような顔が一斉にわたしを見つめていた。
はっそうか、いま私は3歳、こんな受け答えはしないわよね!!
「あのね、エリザベスね、びっくりしちゃった。せっかくパーティーしてくれたのにごめんなさい」
とうるって泣きそうな顔をすれば、周りが慌てて、フォローして励ましてくれた。
「とにかく、もう休んで早く元気になるんだよ、エリザベス」
「今日はもう休みなさい、また明日お話ししましょう、わたしの可愛い娘。」
「うん、ありがとう。おやすみなさい、おとうさま、おかあさま」
まぁ、いろいろと混乱するけど、とにかくまずは寝よう。それから整理しようと決めてわたしはもう一度眠ることにした。