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秘密の多い令嬢は幸せになりたい  作者: 完菜
第一章 人生って何が起こるかわからない
7/106

【7】

 ランドリー室の扉を開けると、三人のメイドがシーツを洗っていた。その中に、エーファがいる。


「マーベナーから今日は、ランドリーを手伝ってって言われたの」


 キャスティナは、メイド達にそう言うと手慣れた手付きで洗濯を始めた。

 四人でひたすらシーツを洗う。洗ったシーツが溜まったところで、キャスティナが声をかけた。


「洗い終わったのが溜まったから、裏に干しに行って来るわね」


「はい。お嬢様お願いします」


 キャスティナは、洗濯カゴを持ってランドリー室から直接外に出られる扉に向かう。外に出ると、真っ青な空が広がっていてポカポカ陽気だ。季節は春。王宮の舞踏会を皮切りに社交シーズンに突入する。これから夏まで、ほぼ毎日のようにどこかで夜会が開かれる。きっとお義母様、毎日忙しいわね。お義母様には悪いけど、私に構ってる暇がなくなってホッとしてしまうわね。キャスティナは、そんな事を思いながら洗ったシーツを干していった。


 持って来たシーツを干し終わると、丁度エーファ達が外に出てきた。


「お嬢様。あとこれ干したら終わりなので、そろそろ休憩時間だしお茶飲みに行っていいですよー」


「わかったー。ありがとう。あと、お願いね‼」


 キャスティナは、キッチンにお茶をもらいに行く。キッチンに入るとダンがお茶の準備をしていた。


「私も、お茶もらうね。自分で淹れて部屋に持って行くから」


「お嬢様、たまには私に淹れさせて下さいませんか?」


「駄目よ。まだダンみたいに美味しく淹れられないんだから。練習あるのみなのよ」


 そう笑顔でキャスティナは答えた。


「お嬢様には、敵いませんね」


 ダンは、優しく笑いかけてお茶のカートを引きながらキッチンから出て行った。

 キャスティナは、手早くお茶の支度をするとトレイに載せて自分の部屋に向かった。


 トレイをテーブルに置いて、蒸らしていた紅茶をカップに注ぐ。ソファーに腰掛けて紅茶を一口飲んだ。かなり美味しくなったけど、まだまだなんだよね。何が足りないのかしら?今度、ダンに聞いてみよう。お昼まで時間があるし、少し本でも読もうかな。



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