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秘密の多い令嬢は幸せになりたい  作者: 完菜
第一章 人生って何が起こるかわからない

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19/106

【19】

 目を覚ましたキャスティナは、起き上がって伸びをする。よく寝たー。こんなに寝たの久しぶりだな。ベッドから出て、ソファに腰かける。昨日は、色々あった。ありすぎて、どこから考えていいのかわからないぐらいだよ……。取り敢えず、顔を洗って朝ご飯食べないと‼今の時間なら、お義母様は朝ご飯中だろうから出ても大丈夫よね。キャスティナは、急いでいつものワンピースに着替えてタオルを持ってランドリー室に行く。丁度誰も居なかったので、水道で直接顔を洗う。はしたないけど、時間ないのでしょうがない。そのまま、キッチンに行って朝食をもらう。トレイに載せて、そのまま自分の部屋に運んだ。


 朝食を食べて、一息。お茶が欲しい。でもダメだ。今日は、いつもと行動パターンが違うから下手に部屋の外に出られない。私って窮屈な生活してるんだな……。終わりが見えると、今まで考えないようにしてた事を考えちゃうな。この家にいるのは、あと6日なんだ。やらなきゃいけない事を考えないと。キャスティナは、机に向かって紙とペンを出して書き始めた。


 1 使用人達に今までの感謝を伝えたい。癒し効果の入ったクッキーを作って渡したい。

 2 町に出て、今までお世話になった人に感謝を伝えたい。癒し効果の入ったクッキーを作って渡す。マスターに今までの感謝を伝える。

 3 ルイスと話をしたい。

 4 出来るだけドレスで行動したい。

 5 荷造りをする。


 これくらいかしら?まず、クッキーを作る為の材料の買い出しからね。今日の午後に行って来よう。明日の午前中にクッキーを作って、午後に町の人に渡しに行く。今週の両親の夜会の予定をダンに聞いて、どこかでルイスと夜にでも話をしないと。明後日は、使用人用のクッキーを作って渡すでしょ。残りの三日間は、エーファを侍女に戻してもらってお嬢様の暮らしをしよう。三日間だけだし、何とかお父様に許可をもらおう。最後の日に、荷物を詰めれば大丈夫かな。あと一週間か……寂しいのかしら?どちらかと言うと、屋敷の者より町のみんなに会えなくなる方が寂しいな。マスターにもう会えなくなるのか……優しいお兄様みたいだったな……あの場所があったから、私今まで前を向いて生きてこられたんだな。いつかエヴァン様にみんなを、紹介できるかしら?町で働いてたなんて言うのは流石にハードル高いな……。


 そろそろ、お昼の時間ね。キッチンで食べさせてもらってそのまま買い物に行こう。キャスティナは、机の引き出しを開けて紅茶の空缶を取り出す。中にキャスティナがこの三年間コツコツ貯めてきたお金が入っていた。これだけあれば、足りるよね……出来れば少しは残して持って行きたいけど。キャスティナは、自分の財布にお金を移して白いカバンに入れた。よし、行こう。カバンを持って元気よく自分の部屋を出た。


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