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秘密の多い令嬢は幸せになりたい  作者: 完菜
第四章 幸せにつながる道

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102/106

【4-12 】

 

「……キャスティナお嬢様、起きて下さい」


 遠くからリズの声が聞こえる気がする……。でも、まだ眠い。いつもより早くない?リズの声に抗って布団を引っ張るが、リズが許してくれない。


「キャスティナお嬢様!今日は、お披露目ですよ!早く起きて準備しないと間に合いません!」


 リズに布団をひっぺがされ、仕方なく目を開ける。


「起きたくない……。行きたくない……」


 キャスティナは、小さな子供みたいに駄々をこねる。


「まだ、そんな事言ってるんですか?もういい加減諦めて、今日1日頑張るって気合い入れて下さい!」


 リズは、キャスティナを見下ろして喝を入れる。キャスティナには珍しく、今日のイベントは気が重いらしい。







 それと言うのも、二週間前キャスティナが部屋で物思いに耽っていた後、キャスティナの父であるダグラスに呼ばれた。呼ばれた理由を聞くと、シェラード公爵家に養女としてキャスティナを迎えた事をお披露する会が、2週間後に決まったとの事だった。やっと日程の調整が整い、遅くなってしまって悪かったねとダグラスに謝罪までされてしまった。


 王族の一件が片付いたら、お披露目をやると聞いていたので、気にしていなかったキャスティナは大丈夫ですと、寧ろすぐに結婚してしまうのに態々お披露目して頂き嬉しいですと返事をした。


 その後、ダグラスからお披露目会についての詳細を説明された。キャスティナは、その会の規模に驚愕する。王宮で行われる夜会と同じような規模だ。しかも、その会の主役はキャスティナだからねっと言われ、場違いにも程があると青ざめる……。


「お父様……。そっそんなに大きなイベントなんですか?私は、ごく親しい人だけで(ささ)やかなものかと思ってたんですが?」


 もはや、キャスティナは涙目になっている。


「何を言ってるんだい。キャスティナは、四大公爵家のシェラード家の養女になったんだよ。これくらいの規模は、当たり前だよ。私の可愛い娘を多くの人に紹介出来るのが、楽しみだよ」


 ダグラスは、本当に楽しみな様でにこにこしている。その顔を見ると、キャスティナは嫌だとは言い出せなかった……。それでも、自分がそんな大舞台に立つのが不安でしかたない。迷ったがキャスティナは、正直にその気持ちをぶつけた。


「あの、お父様……。私で大丈夫でしょうか……?私、これと言って目立つ容姿でもないですし……。お父様やお母様、お兄様に恥ずかしい思いをさせる事になりませんか?」


 戸惑いつつもキャスティナは、ダグラスに弱音をぶつけた。今までならこんな迷惑になりそうな事を言うなんて、考えた事なかった。しかし、先日の事件の時にエヴァンと一緒に王宮から帰宅した際に、ダグラスとシャルリーヌが玄関に駆けつけてくれた。二人の顔を見たキャスティナは、心配して駆けつけてくれた父親と母親がいる事に、嬉しさを感じ堪えられずダグラスとシャルリーヌに抱きついて泣いた。


 二人は、当たり前にキャスティナを受け入れしっかり抱き締めてくれた。キャスティナはそれがまた堪らなく嬉しくて、涙が止まらなかった。


 翌日、昨日の事を思い出して恥ずかしくなったキャスティナはダグラスとシャルリーヌに謝罪に行った。子供でもないのに、泣いたり抱きついたりして申し訳ありませんと。


 二人は驚いていて、ダグラスは怖い思いをして帰って来たのに親に甘えて何が悪いんだ?キャスティナが、素直に私達の前で泣いてくれて嬉しかったよ。と言ってくれた。シャルリーヌも、キャスティナが無事に帰って来てくれて娘を抱き締められて本当に安心したのよっと微笑んでくれた。


 この事をきっかけにして、キャスティナと両親の距離が縮まりすっかり本当の親子としてお互い接する様になった。だから、今回も我慢すること無く正直な気持ちを口にした。


 気まずそうに俯いているキャスティナを、ダグラスは残念そうな表情で見やる。この子は、自分の価値を全くわかっていない……。


「キャスティナ、キャスティナはとっても可愛いし気が利く子だし優しいし、言い出したらキリが無いほど私にとって自慢の娘だよ。もし、他人が何か言うような事があっても自分の娘を悪く思うはずないだろう?親ってのはそう言うもんなんだよ。だから、今度のお披露目でも堂々と紹介されればいいんだ」


 ダグラスは、キャスティナに安心して貰おうと力強くキャスティナに向かって話をした。キャスティナは、俯いていた顔を上げダグラスと目線を合わせる。言われた言葉を噛み締めながら、理解する。いつまでも自信のない自分でいたらダメなんだと。


「はい。お父様ありがとうございます」


 キャスティナは、今まで抱えていた不安が嘘のように消えて笑顔で返事をした。




 あの時に、不安がるのは辞めようと思ったはずなのに、日にちが近づくにつれやっぱりドキドキと不安が再燃してしまっていた。キャスティナは、二週間前のダグラスの言葉を思い出し、私、頑張るって決めたんだったっと気分を奮い立たせる。


「リズ!準備よろしく!」


 キャスティナは、元気よく起き上がった。



お久しぶりですm(*_ _)m

残り三話。楽しんで頂ければ幸いです。

ブクマ登録を外さずに、待っててくれた方本当にありがとう( *´︶`*)

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