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04話 能力

ご静聴のほどよろしくお願いします。

これで俺も冒険者達の仲間入りか。


ギルドにいる人々の視線が俺に集まっている。当然だ。エマにスライディング土下座をかました挙げ句、なんの躊躇ためらいもなく彼女の靴を舐めたからだ。まあ、俺にはプライドというものがないし、過去を振り返らない主義だし何も気にしたりなんてしてない。・・・うん。してない。本当だからね。


「では、改めてご説明をさせていただきます。冒険者には各職業というものがございます。そしてこれが冒険者登録カードです。このカードには冒険者がどれだけモンスターを討伐したかや、能力、スキルなどが表示されます。レベルが上がるごとにスキルを獲得するためのポイントが与えられます。なので頑張ってレベル上げをしてくださいね」


「それでは、オオノタケルさん。この鏡に身体を映してください」


「こ、こうですか?」


すると、鏡が急に光だした。一体何が起きているんだ。


「これで貴方のステータスが分かります。なので、その数値にあったご職業をお選びください」


おおー!!キタキタキタァァァァァァァアアア!!!!!ここで俺の凄まじい能力が明らかになり、ギルド中が大騒ぎになるわけだ!それに女の子達にもちやほやされるのか!!!俺は何の根拠も無しにそう思っていた。


「はい。ありがとうございます。こっ、これはすごいです・・・っ!!!!!」


ふん。やはり俺の凄まじい能力が明らかになったか。


「・・・全ての能力が平均値より大幅に低いですね。冒険者向いてないんじゃないんですか?もし、冒険者になると言うのなら貴方、死にますよ」


・・・んんんっ!?!?!?全ての能力が平均値より大幅に低いだと。しかも冒険者人生を否定された。そんな馬鹿な。俺の想い描いた幻想がすぐに崩壊した。


「おい、エマ。いきなり冒険者人生を否定されたぞ。本当はここで俺の凄まじい潜在能力が明らかになり、ギルド中が大騒ぎになるはずじゃなかったのか」


「はぁ?そんなこと知らないですよ。誰がそんなこと言ったんですか?」


誰も言っていない。俺がそう勝手に想い込んでいただけだから。

ガックリとうなだれる。


「・・・ま、まあ、レベルを上げればなんとかなりますよ。だから、その・・・、そう落ち込まないでくださいよ」


「・・・そ、そうですよね。レベルを上げればいいんですよね。俺、誰が何と言おうとも冒険者として頑張ります!」


「その意気です!レベルが上がれば色々な職業に転職することも出来ますから。上級職目指して頑張ってください」

ご視聴ありがとうございます。

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