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35話 特訓後の出来事

久しぶりの更新です。

ご静聴のほどよろしくお願いします。

「ジャーファル、仲間になるんだ」


「はい?」


「仲間になるという条件で魔法の扱い方を教えたんだ。拒否は許されない!」


「・・・」


ジャーファルはあらぬ方向を向いて「フーフーフー」と出来もしない口笛を吹く。

そして、「あれ?なんのこと?」みたいな顔をしてスッとぼけている。


「おい、何か喋りらんかい!」


そう問いかけてみたが、ジャーファルは知らんぷりを続けている。


「・・・分かった。もういいよ、仲間にならなくて。俺が仲間になれって強要したのが悪かったんだ、ごめんな」


そう言うと、俺は「行くぞ」とエマ達に言い、その場を後にすることにした。

すると、


「・・・えっ」


とジャーファルがこちらをキョトンとした顔で見つめている。


「ねぇ!待ってよ!なんでそんな簡単に諦めるの?」


そうジャーファルが言ってきたので、「仲間になりたいっていう意思が見えなかったから諦めただけ」と伝えた。

それを聞いたジャーファルは、


「いや、そうじゃなくて.....もっとこう.....ないの?」


とソワソワしたがら言ってきた。

このとき、俺は察した。

(こいつ、かまってちゃんだ)、と。

これを知った俺は無視した仕返しに意地悪をしてやろうと考えた。


「・・・ないよ」


きっぱりとそう言う俺。

これも作戦のうちだ。

ジャーファルの性格上、これを続けていくうちに自分から仲間にしてくださいと頭を下げるだろう。

まぁ、それまでいじりまくってやろう....グフフ....。


「ほ、本当にないの.....?」


「うん」


「へ、へぇー.....そ、そっかぁー.....ないんだぁー.....ふーん.....」


ジャーファルの表情には少し焦りが見える。

俺はその光景を見て楽しんだ。

このとき、「【Sadistサディスト】、通称【Sエス】」というエクストラスキルが覚醒した。




しばらく、こんなくだらない会話が続いた後、とうとうその時がやって来た。


「・・・ごめんなさい。調子に乗ってました。仲間にしてください、お願いします.....」


深々と長い首を下げた。

意外と時間がかかった。

てっきり、俺は10分くらいで懲りると思ったが1時間もかかってしまった。

でも、まぁ、無事に仲間になったのだからよしとしよう。


「・・・ところで、ジャーファルさん?そろそろその頭を上げてくれるだろうか。さっきから俺の頭の上に乗っているんですけど?」


そう言うと、ジャーファルは下げていた頭を上げた。


「てか、さっきまで【擬人化】してたよね?」


「まぁ」


「なんで、やめちゃったの?」


俺はジャーファルにそう質問をしてみた。

3mを超える蛇を見上げて話すのは首が疲れる。

それに本音を言うと、ジャーファルの【擬人化】が見たいだけだけど.....。

このことはみんなに黙っておこう。

そう思ってなんとなく、ホワイトさんの方を向いて見る。

すると、ニタァーっとした顔でこちらを見つめていた。

(そういえば、トライドは心が読めるんだったぁぁぁぁぁあああ!!!!!)

と、今になって思い出し、少し恥ずかしくなった。


「慣れてないと変な感じがする.....それに疲れるから」


そうジャーファルが言ってくる。

(そういえば、ジャーファルと話していたんだ。数秒前に質問していたのにホワイトさんに気を取られて忘れていた.....)


「・・・そ、そっか」


俺は気を取り直して話した。


「まぁ、街に行ったら【擬人化】しないといけないから今のうちに慣れるのも大切だぞ」


そう言うと、ジャーファルは「分かった」と言い、【擬人化】をした。


「・・・やっぱり、慣れないと変な感じがするなぁー」


んー、最高だね。

大人の魅力を感じる!


・・・おっと、こんな事を考えていたらまたホワイトさんに心を読まれ、笑われてしまう。

俺は何も考えないように心がけた。


- ユニークスキル【無心むしん】の獲得に成功しました -



ご視聴ありがとうございます。

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