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23話 女の子!?

ご静聴のほどよろしくお願いします。

あれから1週間が経った。

〈トライド〉はずいぶんとこの街の人々と仲良くなった。

そして、ある変化があった。

〈トライド〉自身の魔力がどんどん増しているのだ。

元の魔力から約2倍近く増しているだろうか。

これは俺と契約をしたからなのか、街の人々と触れ合う事でどこかで自身の魔力を自然と制御していたものが徐々に解放されつつあるのかもしれない。

しかし、どちらかは今は分からない。

でも、〈トライド〉の表情は以前より柔らかくなっていることが俺はとても嬉しかった。


だが、それと同時に1つの問題点が生じていた。

それは・・・、

1週間、クエストをしなかったせいでゴールドが底を尽きそうだった。

さすがにこれはまずい、と思った俺はクエスト依頼を受けることにした。

幸いなことに〈トライド〉がパーティーに加わったおかげで今までより難易度の高いクエスト依頼を受けることが出来る。

当然、難易度が上がる毎にゴールドの量は多くなる。

現在の俺のLv.は6、エマはLv.15、アリスはLv.8だ。

〈トライド〉は・・・、分からん。

でも、元国家指定の討伐モンスターだった〈トライド〉は相当Lv.が高いだろう。

推定(俺の勘)でもLv.40以上はいっているんじゃないか?

しかし、実際のLv.はどれぐらいなのだろうか。

・・・知りたい...。

そう思った俺はどうすれば、Lv.が分かるのか考えた。

俺たち、冒険者の場合は〈冒険者の書〉というものでLv.や職業などが分かるようになっている。

だが、〈トライド〉はモンスターだ。

〈冒険者の書〉を発行することが出来ないだろう。

俺は座り込んで考えた。

〈トライド〉を見ることによってなにかいい案が生まれるかもしれない、と思った俺は〈トライド〉の方を見た。

・・・えっ?

俺はびっくりした。

そこには〈トライド〉がおらず若い顔の整った美少女が立っていたのだ。

俺は慌てて〈トライド〉を呼んだ。


「〈トライド〉どこだぁぁあ!?!?」


すると、「タケル、ココダヨ」と声が聞こえた。

俺は声のする方を振り向いた。

あの若い顔の整った美少女が言っていた。

・・・ま、まさかね...。

俺はそう思って再び〈トライド〉のことを呼んだ。


「私ガ〈トライド〉ダヨ」


やはり、その女の子が〈トライド〉だった。

・・・〈トライド〉は人間化していた。


ーー えぇぇぇぇぇぇえええ!!!!!

〈トライド〉って女の子だったのぉぉぉぉお!!!!


俺は〈トライド〉が人間化したことよりも女の子だったことにすごく驚いた。

だって、まさか女の子だと思わないじゃん!?

俺は開いた口が塞がらなかった。


「ドウシタノ?タケル」


「ト、トライド!!!その格好!?!?」


すると、〈トライド〉は自分の身体を見た後こう言った。


「アァ、コレ?〈人間化〉ダケド?」


ーー おぉぉぉぉぉおおい!!!人間化できたんかぁぁぁああい!!!


俺は心の中で〈トライド〉にツッコミを入れた。

エマとアリスも驚いている様子だった。


「・・・ど、どうして今になって!?」


俺は今の状況を上手く理解出来ないでいる。


「ダッテ、アノ格好ジャ色々ト大変ジャン?」


ーー じゃあ、最初からその格好でいてくれよ。

・・・でも、まぁいいか。


ようやく今の状況を理解することが出来た。

要するに、〈トライド〉のように魔力の高いモンスターは人間化することが出来る。

そして、いつ人間化するか迷っていたのだろう。

今まで状況を理解出来なかったエマとアリスもようやく今の状況を理解することが出来たようだった。


でも、〈トライド〉のLv.が分からない。

根本的な問題が解決していなかった。

まぁ、他にも金銭関係の問題もあるけど・・・。


そう考えていると、いつの間に〈トライド〉は鏡の前に立っていた。

すると、鏡が反応していた。

そして、〈冒険者の書〉に記述が始まった。


ーー えぇぇぇええ!!!できるのぉぉぉお!?!?


今日で何回〈トライド〉のことでびっくりしただろうか・・・。

まぁ、これでLv.が分かる。

そして、俺は〈トライド〉の〈冒険者の書〉を手に取った。


「・・・どれどれ」


俺は更にびっくりした。

Lv.が100だった。

そして、全ての能力値がカンストしていた。

ーー えぇぇぇええ!!!!なにこれ、チート!?!?

・・・どうやら、最強のモンスターを仲間にしてしまったようだった。

と言うことは〈トライド〉って実はAA級ではなくSS級モンスターだったってこと!?!?


でも、〈トライド〉みたいな心優しいモンスターがSS級で良かった。

エマとアリスと触れ合う無邪気な〈トライド〉見てそう思った俺だった。


ご視聴ありがとうございます。

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