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ひとつの武器にこだわるな

 もう一つ教訓として得たのは、やはりたった一つの武器(作品)にこだわる必要はない、という点ですね。


 しかし自分も19歳の時に受賞して、完全に視野が狭くなっていたので、こだわる気持ちは分かります。

 今までネットで連載してきて、多くの読者から評価された。自分にとって、何よりも大切な作品。この作品がヒットしてアニメ化まで行くのを信じて疑わず、サインの練習なんかもしちゃいます。

 しかし突然に打ち切られてしまい、今後どうすれば良いのか分からなくなる。

 自分にはこの作品しかないのに、次に書く作品が評価されるか受賞するかも分からないのに、未来が全て閉ざされた気持ちになってしまう……――という経験を既に味わっているので「いや、ソレ気のせいーーー!!」と声を大にして主張します。


 もちろん、渾身の作品が通用しなかった時のショックは大きいですが、それを何年も引きずっていくわけにはいきません。


 たくさんの作品を書いていくのです。


 私は集英社ライトノベル新人賞を受賞してからも、他の作品を書いたり仕事をしていました。

 だからこそ、この二年間なかなか返事が来なくて出版できずとも、SNSで大暴れしたり「もういいもん出版しないもん!」と自暴自棄になることはありませんでした。


 出版社は世界に一つだけ、編集者は世界に一人だけしかいないわけではありません。

 受賞したからといって、他の公募に応募していけないわけでもありません。(※出版社との契約にもよりますし、「デビュー済のプロは除外する」って規約に書いてある賞には、応募しちゃダメですけど……!)


 とにかく受賞させてもらったとはいえ、その出版社に絶対の忠誠を誓う必要などないのです。

 渾身の作品が上手くいかなくとも、その作品を越えるような傑作をまた生み出せば良いのです。

 それくらいの気持ちで書いていくんだゼ!


 この編集者とは合わないなと感じたら、他の人に代ってもらえないか相談したり、他の出版社に作品や企画書を送っても良いと思います。

 ただ新人はどうしても「自分にはこの作品しかない。この出版社でダメだったら、どこに行っても通用しない」と勘違いしてしまいがちです。


 ですので、仮に出版社や編集者とのトラブルを抱えても、『ひとつの武器』や『狭い世界』にこだわらず、広い視野を持ってほしいです。


 次ページでは、その点についても語っていきます。

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