列車の中での事件。
「犯人はこの中にいる!」
突然、私はそのようなことを、探偵と名乗る男が言ったのを聞いた。
そう。この列車内で起こった不可解な事件。時は4時間前にさかのぼる。
私は、人生で初めて、どこに行くかわからない列車に乗車した。どうやら、この列車内では、不可解な事件が起こるらしい。ドキドキしながらも、私は列車に足を踏み入れた、その時。
プシューという音が突然した。私は思わず後ろにのけぞる。すると、ドンと、モフモフの上着のようなものにぶつかった。どうやら、後ろにいた人にぶつかったらしい。
「すみません!」
私はすかさず謝る。すると、後ろにいた人は「大丈夫」と言って、私の後に続いて列車の中に入った。
「どこに行くんだろう?」
私はこの列車の行き先について首をかしげる。部屋の中で、お茶を飲みながら。
それから、列車の中で事件が起こった。宝石が盗まれたというのだ。どうやら、これが不可解な事件らしい。乗客全員がデッキに集まると、探偵と名乗る男が出てきて、犯人探しを始めた。
「あなたは、事件当時なにをしていましたか?」
突然、探偵と名乗る男に聞かれた。
「私は、自分の部屋で過ごしていました。」
と答えると、探偵と名乗る男は、
「ありがとう。では、次。あなたは、なにをしていましたか?」
と、私の横にいた人に同じように聞き始めた。
私が、思わず横にいる人の方を見ると、私はこの人が列車に乗車する時にぶつかった人なのだと気づいた。
「私の推理は以上です。」
探偵と名乗る男が、馬鹿みたいに長い推理を述べ終わると、今度は犯人を名指ししようとした。
「犯人はこの中にいる!」
「まず、犯人は事件当時にアリバイのない人物。これは、乗客全員200人のうち、42人に当てはまる。さらに、挙動不審な言動や、行動があった人物。これらがあったのは、あなたしかいない!」
探偵と名乗る男はそう言い、「犯人はあなただ!」と言い、ある人の方を指さした。
その人は、私の横に立っていた、私が列車に乗車する時にぶつかった人だった。
「待ってください! 私は犯人ではありません!」
探偵と名乗る男に指さされた人は、必死に違うのだとみんなを説得しようとした。しかし、探偵と名乗る男に逮捕されたのだ。
しかし、20分後事態は急変する。
また、宝石が盗まれたというのだ。
これにより、逮捕されていた人は、アリバイが立証した。これにより、また犯人探しをすることになったのだ。
「では、犯行当時アリバイがなかった人物。それは、Aさんだけ。だから、犯人はAさんだ!」
探偵と名乗る男はAさんを指さす。すると、Aさんは、「すみません。2回目は私がやりました。」と言い、犯行を認めた。これによって、Aさんは探偵と名乗る男に逮捕されたのだ。
数十分後、私は列車を降りた。ポケットに突っ込んだ手で握りしめていたのは、1回目の事件の時に盗んだ宝石だった。私の頬には、笑みが溢れきっていた。