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スーパーヒーロー逃走

サボってたのか、帯状疱疹になりました

 「反応がないなもう一度すしようかな…」

 「やめろ、パープルエース」

 「因みに偽名だよ」

 「そうか…」

 どうでもいい、本当にどうでもいい。


 「由来とか聞きたい?」

 「…………」

 「まずはパープルは見たら分かるよね、髪の色だよ、見なよこのサラサラロングストレートを〜」


  と言いながら自分の髪をかき分ける。

 

 …どうしようこいつずっと喋り続ける気だ、それなら話を合わせてさっさと撤退するだけだ。


 「エースはなんなんだ?」

 「ん?そうかそうかそういうことだね、まぁ別に私は気にしないで話すよ」

 「そうかよ」

 そういやこいつ思考が読めるんだったな、まじでなんだよ。

 「で、エースはね、召 喚! いでよ我が聖剣!」

  そう唱えるとパープルエースの手には細い直剣が現れる。

 武器をとったことに俺はとっさに警戒する。


 「どう?この刀、綺麗でしょもうそこら辺の奴らなんてこれで真っ二つだよ」

 真っ二つ、魔物だから判断しかねるが見た目は非力そうな少女だが、そうなるほど鋭そうに見える。

 「どのへんがエースなんだ?」

 警戒しつつ話を合わせていく。

 「かっこいいでしょ、鋭さの象徴だよねエースって」

 「はぁ…」


 なにを言っているんだこいつ?


 「まぁ別にこれ観賞用だから使わないけどね」

 そう言い武器を消した。

 「これで警戒しなくてもいいよね、いや元々危害なんて加えるつもりはないんだけどさ、ほらもっと質問とかしてよ」


 まじで、何がしたいのか分からない、というか名前とかその由来とか聞いていたってこいつの正体はわからないじゃないか。

 というか喋る魔物だなんて御伽話とかの世界だろ。……いやいる喋る魔物、ドラゴンだ、伝説的な存在のドラゴンなら喋るし変身もするし思考も読めるだろう。多分…


 「ふふふ気づいてしまったか…そう!私はドラゴン!」

 やはりそうか!いや普通に頭の中と会話しようとするなよ。


 「私の正体を見破った君には特別に私の真の隠されし姿を見せてあげよう!」(えーとドラゴンドラゴンっと)


 まじか!まさかこんな状況であのドラゴンが見れるとは。

 俺は少し浮かれてしまっていた。


 「いくぞ〜変身!」

 「ドラゴン こんなところで見れるなんてなぁ。ど…ドラゴン?」


 パープルエースの変身した姿は俺の知っているドラゴンではなかった、目の前にいるのは長い鬣と髭をもった浮いた大きめの蛇だった、しかも、何故か背中に子供が乗っている。


 「うーん反応が微妙ということは違ったか…」


 違う。

 「なあ、どこが違うか教えてくれないか?」


 何故?

 「だってなりたいじゃないかドラゴン」


 なら今のはなんなんだ?

 「いや私の中のドラゴンだが?」


 ドラゴンはなそんな細長いやつ変なやつじゃなくて、もっと硬そうで、大きな翼が生えてて、6本足で、大きな口に………

 「よし分かった、皆まで言わなくて構わない 変身!」


 流石変身を生業とする魔物だ、少し特徴を言っただけで理解したらしい、もうこいつはドラゴンでもなんでもない、変身する変な魔物ということにしよう。


 「どうだ!自信があるぞ」


 違った、こいつは変身する間抜けにしよう、どこがドラゴンだ何が分かっただ。確かに見た目は硬そうだ、大きな翼というか羽もある、6本足も生えてる、口も頭の半分くらいはあるでもな……。

 「それはトンボじゃないか」

 「なっ!でっでも【ドラゴンフライ】って聞いたことないか?」

 「聞いたことねぇな 何語だそれ」

 「うっぐっ」



 なんだよもう散々期待させといてこれだよ無駄な時間しかないじゃないか。

 「よし話を変えよう、今度は私が質問する番だ」

 「は?」

 そう言って目の前のアホは変身をといて質問をし始めた。

 「えーとじゃあ名前は……ジェン、交友関係は……少ない、好みの異性には……癒しが欲しいと、悩みとかは……今日と2年前にトラブルと」

 「やめろ勝手に質問して勝手に回答を得るな」

 俺は馬鹿の頭を鷲掴みにしようとしたが変身によって躱された、そして詰め寄られた。

 「あらジェン、可愛らしい子連れているのね」

 「ん?」


 可愛らしい子?なんのことだ?

 「ほらその服の下にいるじゃない、その子」


 ああ、こいつか完全に忘れていたというかまだいたのか、このスライムは。


 「可愛いわね、こんにちは〜」

 「話せるのか?」

 「ええまぁそうね」

 「なんていっているんだ?」

 「えーと、へぇふんふん、なぁんと!わぁ、そうなの、え〜、そうよね〜……」


 会話し始めたしかし内容が分からない、なんと言っているのか気になる、あとどうやったら俺の体から離れてくれるのかも聞いて欲しいところだが。


 「へぇ、あ〜そうね〜、お腹空いたってさ」

 「嘘だろ!?もっと話してたよな?」

 「でもそう言ってるしあとは個人情報だからなぁ」

 「スライムに個人情報があるのか!?」

 「そんなことよりさ、ご飯だよご飯、私もこの子も」



 俺は観念して、大人しく従うことにした。

  だが今、俺は何も持っていない。街まで行けば何とかなるとそう伝えたら、それで構わないとの事だったので、俺は一番近い街、ストイルまで連れていくことになった。



  「ところで、ここで美味しい物って何?」

  「そうだな……だいたいなんでも美味いと思うぞ、ストイルはこの国の食料庫ってなくらいだからな色んなのがあるな」

 肉も野菜もだいたいはストイルに揃っている、それには少し理由があり、元々ストイルはこの国の東側に広がる森林を開拓するために造られた基地だった、そして元々森林だった栄養豊富な土地をまるまると農地にした場所だ。


 「少し遠いがあの辺から農地で、この道の奥に見える米粒くらいの点がストイルだ」

 「へー結構大っきいのね全部食べちゃいたい」


  無視して歩き続けた、なんとなく触れてはいけないと思ったからだ。

  「ねぇあの辺にいる鎧を付けた団体は何なの?」

  指を指している方を見るが、小さすぎて見えないが何かは知っているので説明する。

  「あれは、ストイルの警備隊だろ訓練かなんかでもしてんだろ」

  「中々強いんじゃない?人だけど」

  「まぁそうだなストイルの警備は国の生き死にに関わるからな、精鋭しかいないだろ、1人でもそこそこに強いのに5人くらいと会った時は大変だったな」

  「追いかけられたのね」

  「俺は何もしてねぇよ歩いてたら着いてきてたんだよ」

 

 

  それからは、話を振られても適当に流しながらやっと俺はストイルに着いた。やっとだあと少しでこの状況から解放される。

 俺は足早に銀行まで行き適当に金を引き出した。


 「これで適当に食えよ」

 「忝ない、感謝するぞ」


 ムカつくな、誰が恵んでいると思っているんだ?

 「減らすぞ」

 「あっ、いや、冗談じゃないかハハハ、あっもうこんな時間!またね、ヒーローはいつでも助けが聴こえたら駆けつけるよ〜〜」


 逃げられた。金持ち逃げするヒーローなんてヒーローとは言わないだろ。

  悔しさはない、あのエセヒーローから解放された安堵感に浸っていたからだ。


 「おっ!ジェン生きてたか、あっこれお前の財布」


 浸っていた俺に話しかけて来たのは、大きめの犬を連れた幸の薄い知り合いことノーツだった。


 「狼だからね犬じゃないよ」











スーパーヒーロー(アヤメさん10歳+etc)はエクス・マキナ要素

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