プロローグ聖機動騎士
とある場所に巨大な王国があった。
王国は長年平和を保っていたが、ある時平穏な日々は崩れさる。
王国には円卓の騎士団と呼ばれる騎士団があり
国王と共に最後まで侵略者と戦い散って行った。
次世代の円卓の騎士に未来を託して。
それから10年後
とある街、激動の運命を背負う一人の青年が
この街に住んで居た。
「アーサー!お前という奴はまた下らない事を、、、」
「なんだよ、良いじゃないかマーリン先生」
建物の中には一人の少年と一人の老人が居た。
少年の名前はアーサー、教師をする老人マーリンと一緒に
暮らして居る。
今もマーリンにイタズラがバレ怒られて居る最中だった
「お前も良い年なんだから、
何時までも子供みたいな事をしてはいかんだろう」
「ハイハイ、次はこんな事しませんよ!」
そんな事を言い残しアーサーは建物を飛び出た。
「全く、あの子は悪い所が似ましたな陛下」
マーリンは物思いにふける。
「あのお方に貴方を越えれるでしょうか?
希代の騎士王と呼ばれた貴方を、、、」
「天よ、あの方に聖剣の加護を
我等の希望に力をお貸しください、、、」
その頃建物を出たアーサーは、、、
「全くマーリンは何時も煩いな、あれぐらいの事で」
アーサーがそんな事を思っていると
「バビロン大帝国だ!!」
10年前にこの国に侵略戦争を起こし国を滅ぼした、
バビロン機兵大帝国の機動兵士団の機兵達が見えた。
「この街で好き勝手やらせないぞ」
機兵に向かって無謀にも生身で立ち向かうアーサー
「この街から出て行け!!」
石を投げるアーサー、だが石で鉄の塊で出来た
巨人にダメージを与えれる筈もなく機兵の気を引くだけだった。
『小僧勇ましいな、だがそんな石でなにが出来る
お前ごときが帝国に歯向かえると思うな!!』
指揮官用の機兵からそんな声が響き
指揮官専用機兵が剣を叩きつけてきた。
「グハッ!!!」
『フン!!他愛ない
王子を探しに行くぞ、こんな所で時間を潰す暇は無い』
その時、ボロボロの
アーサーの前に雷が落ちる
『何!?』
(これは、、、)
雷は収束して一つの剣と成る
「アーサーよ、剣を取れ!!」
何処からともなくマーリンの声が響き剣を取るように促す
(先生、、、)
『あれは!アバロン王家証の聖剣アヴァンセイバー!!』
「アーサーよこの世界を守りたいと本気で思うなら
その剣を抜き王の資質を示せ!!」
(王の資質、、、)
『させるか!!』
指揮官機が剣を振り下ろす。
(殺られてたまるか!!)
アーサーは咄嗟に剣を引き抜き機兵の振り下ろす巨大な剣を
聖剣で受けとめる。
『バカな!?』
指揮官もそのあり得ない状況に驚き動きが止まる。
「俺はまだ死ね無い、この世界を守る為に絶対に死ね無いだ!」
アーサーが叫ぶとそれに答えるように聖剣が輝き出す。
「俺に力を!全てを守る力を!!」
『クッ!?マズイな!!』
光は大きくなりやがて銀色の巨大な機動騎士姿を変えた。
『まさか亡国の王の血縁がこんな小僧とは、、、』
『これは、、、』
銀色の巨大な機動騎士の中に入ったアーサーは戸惑いを隠せない
この機体こそこの王国アバロンの守護者、
聖騎士ヴァトラス、伝説の機動騎士だった。
『あの忌々しい聖騎士ヴァトラスが復活した以上
奴を野放しに出来ん、必ず奴を殺せ!!』
指揮官の命令の元、機兵達がヴァトラスに襲いかかる。
『コノッ!!』
アーサーはヴァトラスを動かし襲って来る機兵達を切り払う。
そして指揮官機と一対一の状態に持ち込む。
『バカな!今まで戦った事も無い
ガキにこれほどの動きなど出来るものか!!』
(これまでの剣の稽古通りに機体が動く
これが聖機動騎士、これならやれる)
『だが!調子に乗るなよ小僧
俺は帝国機兵団の隊長エビルス、お前ごときに殺られるものか』
『負けるか!!』
『このエビルソルダートで貴様を切り刻んでやるわ!!』
ヴァトラスとエビルソルダートが激しい切り合いをみせる。
激しく火花を散らし剣打ち合わせる両者
何度も剣を打ち合わせ、決闘は熾烈を増していく。
鍔迫り合いになり火花を散らす二人
『認めよう、その剣の腕前、、、』
『そうかよ!!』
アーサーは鍔迫り状態から押し出しエビルソルダートを
切り付け決着を付けようとする
『だが甘い!!』
エビルスはアーサーの切り込みをかわし、
かわした勢いのままカウンターに打って出た。
『ツッ!?』
かろうじて剣でエビルスの攻撃を反らすアーサー。
だが更に攻勢を仕掛けるエルビス。
『これで終わりだ!!』
(このままだと殺られる!?)
《相手の攻撃を受け流し、相手の隙を狙うのだ》
(この声は!?シュヴァリア先生!!)
アーサーは懐かしい声に導かれ、今までの稽古を思い出し
剣の稽古で習ったように剣で剣をいなしエビルソルダートを
切り抜く。
『ハッ!!』
『バカな!!この俺が、、、』
真っ二つに成り一瞬間を置き爆発するエビルソルダート
エビルソルダートの中でエビルスが驚愕している。
(終わった、、、)
アーサーは初の機兵戦が終わった事を実感して安堵した。
「陛下ご無事ですか!?」
「陛下?マーリン先生急にどうしたんだよ
俺に敬語なんか使って」
「今まで隠してましたが陛下は只の街の子供ではありません
貴方は亡国の王子なのです」
「王子?俺が!?」
「貴方は10年前に滅んだアバロンの王の息子なのです」
「そんな筈は!!」
「その証拠にアバロン王家以外抜けぬ聖剣を見事に抜き
聖機動騎士ヴァトラスは手足のように動かしました」
「それは、、、」
「私は長年、貴方が覚醒してその聖剣アヴァンセイバーを
抜くのを待ち望んで居ました、立派に成られましたな王子」
「俺の事をそこまで、、、」
「貴方なら必ず抜けると信じていたのですよ
ただ貴方は御父上に似てやんちゃでしたから少し心配でも
ありました」
「すまない、マーリン先生」
「ですが、やはり貴方は御父上のご子息だ
見事に聖剣に選ばれ王の資質を発揮された、誠に見事です」
「マーリン先生、、、」
「ですが苦難の道はこれから始まるのです
帝国に反旗を翻し、王国を復興されるのです」
「王国の復興なんか俺にやれるのか?」
「仲間をお集めになさいませ、12人の機動騎士使い達を
そうすれば貴方なら必ず王国を復興出来ます」
「俺が王国を救う、、、よし必ず12人の仲間を集め
王国を再興してみせる!!」
「お気をつけください!貴方に聖剣の加護を!!」
「じゃあ、行って来る!マーリン先生もお元気で!!」
こうして運命を背負う青年の冒険が始まる。
「ご立派に成られ旅立たれましたよ、アバロン王
あの方はもう私の手では抑えられない程立派に成られました」
マーリンは再び物思いにふけ、亡き先王に王子の旅立ちを告げ
王子の旅の安全を願う。
「賢者マーリンも親の顔をするものですな」
「やはり貴方をでしたか、途中王子に助言を飛ばしたのは」
もの陰から一人の若い謎の人物が表れる、
マーリンは親しそうに話しかけた。
「共に行かなくて宜しいので?」
「今はまだ王子と共に行けませぬ
王子はまだ未熟故、私が共に行っては王子の為になりませぬ」
「あいかわらず王子に厳しいですな」
「これも王子を思っての事、王子には何時か陛下を越えて
この国を背負って貰わなければなりませんから」
「誠にそうですな、それと元の名をもう使われないので?」
「元の名はもうあの10年前に捨てました
今はシュヴァリアですよ」
「希代の英雄だった貴方が名を捨てられ陰ながら王子を見守る
その忠誠心は感服しますな」
「私は陛下に拾われ、弟君に騎士としての生き方を教わった
その恩を返して居るだけです」
「だからこそ貴方は高潔な騎士として名を上げられたのですよ」
「私も王子の為に動くとします」
「わかりました、私もそろそろ向かいます
王国の復興の為に!失礼します」
「王子を頼みました」
「ハッ!!必ず王子をお守りします!!」
そう言い残し若いフードを被った男はアーサーの向かった
方向へ歩き始めた。
「王子を頼みましたよ、若き白騎士」
「それにしてもあの声は、、、」
アーサーは戦いの中で聞こえた声を思い出す
「あの声は確かにシュヴァリア先生だった
だけど先生は行方不明に成ってる筈、、、」
昔から剣を教えてくれていたが5年前に突然姿を消した
自分の剣の師匠を思い出す。
「まぁ今は良いか、先生にも何時か会えるか
旅を続ければ何時かは」
何時かまた会えた時に剣の師匠に恥ずかしく無いように
立派な騎士として再会できるように精進しようと心に刻む。
「それより仲間を集めるって言ってもどうしたら良いのか、、」
13人の機動騎士使いを集めるって言っても何をもって
集めるべきかアーサーは思い悩む。
この世界は太古の時代に決戦兵器とされた機動兵士が
掘り起こされ、様々な用途で機動兵士が使われて居た。
その中でも膨大な機動兵士を軍事利用しているのが帝国だった。
10年前には機動兵士の中でも特別な機動騎士を使い
帝国と戦ったのがアバロン王国だった。
アバロン王国には円卓の機動騎士団と呼ばれる騎士団があり
王国の治安を守っていたが、10年前の侵略戦争で
多くの円卓の機動騎士団の団員が散り、王国も滅亡した。
機動騎士も多く破壊されてしまい、今では伝説の存在と成って
なかなか機動騎士を見つけれない状況に成ってしまっていた。
「とりあえず次の街に行こう」
アーサーは考えるのを止めて新しい街を目指し歩みを進めた。