表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

友人の葬式

作者: シニカケノ・イディ
掲載日:2020/10/31

スーツを着るのは久しぶりの事で、なんだか慣れなかった。

今朝電車に乗っている時ですら、友人はまだ世界のどこかで生きているのだろうと思っていた。


友人の死に顔は美しかった。

棺桶の中で目を閉じている友人は、今にも目を覚ましそうだ。

しかしピクリとも動かない友人が、ただ昼寝をしているだけでは無いと気づくのには少し時間がかかった。


無意識に涙が出てしまう。


後ろから女性の声がした。


「あの、兄の友人ですか?」


友人の妹だ。

初対面でも分かるくらい、目や眉の形が似ていた。


返答に少し戸惑ったが、涙を拭う。


「はい、そうです。」


「あの、兄が付き合ってる彼女がいるって言ってたんですけど、連絡先とかわかりますか?」


「…わかりません。」


私はまた嘘をついた。

彼を友人だと嘘をついた。


未だに言えないのだ。

彼は私の恋人であるということ。


墓場までその嘘を背負う彼を、私は見ていられなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ