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外に出る理由

藤白は深夜に家を出て、そのまま行方がわからなくなり、しばらくして遺体が発見された。なぜ深夜に家を出たのだろう。夜川は考えた。


藤白は理由なく夜の街を彷徨くようなタイプではない。いつも理性的で、合理的な判断を下せる人物だ。17歳にしては成熟している。つまり、藤白には外に出るに足る理由があったはずだ。それはなんだ?


そしてなぜ戸平山で遺体が発見されたのか。藤白の家から戸平山までは、歩いて30分はかかる。戸平山になにかしらのヒントがあることは間違いないだろう。


藤白の部屋になにか残っていないだろうか。日記はつけていたはずだ。そこに書かれていることが、行方を追うヒントになるといい。また、実は部屋を荒らされた跡があるとか、誘拐の線が浮かんだりしないだろうか。


「まあ、でも、荒唐無稽だな……」

夜川は独りごちた。警察が一通り調べたはずだ。いくらなんでも、そんなわかりやすい手がかりを見逃したりはしないだろう。


「藤白の親はどうしてるか知ってるか?」

百合園にメッセージを送った。間髪入れず返事が来る。休日だというのに暇だなこいつ。夜川は思った。

「しばらく日本にいるみたい。お母さんの実家が隣の市だから、そこだと思う」

「サンキュ」

「あかりん、傷心の人間を観察してニヤニヤする悪い癖が発動しそうなの?」

「勝手に人をサイコパスにするな」

藤白の家に行こう。両親はいないだろう。気が進まないが、合鍵を使って家探しだ。



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