表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギャル子、デコる  作者: 金剛寺 兎丸
6/23

ギャル子、魔王になる

 

 良くわかんないけど、ウチがプリンのリーダー的な?

 えー、…、それめっちゃよくね??





>絵比奏度06

 ギャル子、魔王になる





 ウチはどちらかと言えば、まあ、ひねくれてる方だとは思う。

 やるなーって言われると、やりたくなるし?

 やれーって言われると、やりたくなくなるし?

 夜は静かにしてろーって言われた合宿の夜とか、枕投げにガチになって廊下に正座させられたし?

 ミサはなんか逃げてたけど。

 あ、思い出したらおこ。


 で、ウチ的には魔王?とかいうの?突然言われても意味フだし、当然ねーわ超ウケるーって感じだし。

 セキニン、とか、仕事、とかうんざりなえぽよだし。

 …ただ。



「ばば様、本気か。どう考えてもこの小娘は侵入者だ、つまみ出しこそすれ…」

「いいや、いいや!予言こそ絶対、我が水晶に映りしものこそ我らの主…!それは主も知っておろう」

「水晶玉の磨きが足りなかったのでは」

「おいドライ」



 なんかこう。



「見てください、どう見ても人間だ。泥まみれだし。小汚ないことこの上無い」

「ううむ、そうではあるんだが」

「しかも頭も悪そうだ、あんな大きな花飾りを頭につけて何がしたいんだか。スカート丈も見苦しい」



 さっきから。



「何であのオークもこんなものを城内に入れたんだか。ただでさえこっちはあの妙な神子のせいで大変なんですよ、ばば様」

「しかしな、我の予感がそういっておる。この少女こそ我らの未来を担う存在」

「これがですか」



 いらっと、くるわな。


 てかさあ、何様なかんじ?

 何様?王様?俺様だってか?

 剃りゃ確かに?どろどろですけど?

 でもしゃべってもないのに頭が悪そうだとかはぁ?

 ちょっと黒髪オールバックで決めてるからって調子のんなし。

 その若干額に散らしてる髪引っこ抜くぞ。

 ちょっとさあ、ダブルのスーツ似合ってていーじゃーんとか思ったらさあ、ちょーし乗りすぎでしょ。

 お前なんかより?ウチのマブダチのプリンの方がイケてるし?

 あとスカート丈に口出しするとかオトンかよ。


 へえ、そんなにウチがここでなんかするのが嫌ですかぁ。

 そーっかあ。

 そっかそっか。



「……魔王、やってもいーよぉ」

「なんじゃと!」

「ウチ、おばあちゃん放っておけないし?プリンもウチのマブダチだし?」

「まぶだち」

「行くとこもないし?」



 うわ睨まれた、こっっわ。



「行くとこがないとは面妖な、家はどうしたのじゃ?」

「おにもり、いえ、とおい。すごく」

「ほう、鬼守という名なのか!鬼を守るとはよき名じゃよき名じゃ!」

「いやそれ名前じゃないけど」

「うむ、やはり我が予感に間違いはなかった。心根も優しく、我らの味方となればこの方こそ次期魔王にふさわしい!」

「そこは話聞いてくれないんだ」



 杖を振り回して、おばあちゃんテンションアゲアゲじゃん。

 宴じゃー!ってノリノリじゃん。

 プリンもそわっそわしてるし、楽しそうな感じではあるからいーかな。

 てか魔王って、子孫が継いでくんじゃないんだ。

 おばあちゃんは予言を受けた、とか言ってるけど、割とノリ軽くね?

 ウチ的には、居場所ができてちょーラッキーだけどさあ。



「…勝手なことを。王の職務がどれ程だと」

「えー、頭悪いからー、ちょーっと良くわかんないでーす。でもプリン居るし?一緒に頑張るし?」

「うー」

「勿論我等も全力で支えますぞ、鬼守様。何我とこやつは、魔王様に仕えるこそが職務!ほれ、さあきちんと挨拶をせんかドライ!」



 …あれ、今こやつっつった?



「…今までのご無礼を、お許しください。我が名はドライ、魔王直属第一親衛隊隊長、貴方の秘書にあたります。…せめてこれから精一杯、貴方の頭に職務を叩き込んで見せましょう」



 やばばばば。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ