第5話:春 眠 眠い…
次は球技大会編です。
それじゃ第5話をどうぞ
【〜〜♪〜〜〜♪〜♪〜〜♪】
眠い…。昨日は夏芽が引越して来たし…下級生と朝からぶつかったし…バカはバカなままだったし…委員長と麻美の様子もいつもと少し違ったし………ダリぃ……。
「凛兄ぃーッ!起っきろーッ!」
【ドスッガスッバスッベシベシベシベシベシベシベシ】
「イテェーッ!その起こし方は止めろつってんだろーがッ!!」
「凛兄ぃが起きないから悪いんだよッ!?なんで起きれないのかな?まったく…。」
「いや、敷布団閣下と掛布団王妃が俺を放すまいと…」
「何バカな事言ってるの?早く降りて来てね?」
「ふぃ〜、了〜解〜。」
「もぅ、私が居ないと駄目なんだから…。」
「いつもありがとうございます未来様。」
「ふぅ、早く降りて来るんだよ?」
「はいはい。」
俺はズバババッと着替えプラチナリングもしっかり装着し、とっとと下に降りた…。
「さて、朝飯朝飯。」
「そういえば、凛兄ぃ。そろそろ球技大会だよね?」
「ん?そうだったな…未来はどの競技に出るつもりにしてるんだ?」
松浜学園の球技大会は5日をかけてやるのだ。競技はソフトとサッカー、そしてバレーがある。
「う〜ん、まだ決めてないかな?今日決めるらしいからその時にって感じかな。」
「そうか…まぁ、応援には行くから…。無理はしないようにな。」
「ありがと、凛兄ぃ♪」
「そろそろ行くか…。麻美も出てくる事だし、それに夏芽も来るって言ってたしな…。」
昨日、夏芽と別れてから家に電話があり、今日から一緒に行く事になっているのだ。
「そうだね♪久しぶりに夏姉に会えるよ♪」
俺達は家の外に出た…。
「おはよー凛矢、未来ちゃん♪」
「おはよう凛くん。お久しぶり、未来ちゃん♪」
「おぅ、おはよう麻美、夏芽。」
「おはようございます♪麻美さん、夏姉♪」
俺達が家を出ると、すでに麻美と夏芽がいた。
「二人とも早いな。」
「まぁね。そしたら夏芽がいたから話してて、それで仲良くなったんだよ。」
「へぇ〜、そうだったんだ…そんじゃ、行っか。」
「そうだね、凛兄ぃ。」
「うん。」
「うん♪凛くん。」
俺達は新たに夏芽を加えた四人で学校へ向かうのだった…。
今日はけっこう早めに学校に着く事ができた。
「…おはよう、凛矢……。」
「あぁ、おはよう。あのバカはまた遅刻か?」
「…あいつがこの時間帯に学校に来たら今日は雨だな……。」
「聞いた俺がバカだった…。」
俺はそのまま窓の外をボ〜っと眺めた。
「はい〜、そうゆう事で今から球技大会のメンバーを決めま〜す。」
1時間目はメンバーを決めるらしい…。そうゆう事ってどうゆう事なんだ?
まぁいいか…どうせやりたいのもないし……寝よ………。
「…凛矢、起きろ……。」
んあ?もう終わっていたみたいだ…。
「で?俺はどの競技になったんだ?」
「…何を言ってるんだ……?…もぅ昼だぞ……。」
「………」
俺はどうやら1時間目からずっと眠り続けていたらしい。
「…ちなみにお前はソフトとサッカーで両方ともaチームだ……。…俺とバカも同じ種目で同じチームだ……。」
「ほ〜、けっこう固まってるな…。俺はそのほうがやりやすいからいいが…。」
「…あぁ、そのほうがチームとしてまとまりやすいかららしい……。」
「へ〜、今年はなかなか考えてるみたいだな…。委員長達は?」
「…神楽さんと柊さんがソフトとバレーで両方ともaチーム、麻美と美香はバレーとサッカーで両方ともaチームだ……。」
「って事は…ソフトでは百合と夏芽、サッカーでは麻美と美香と一緒のチームって事か…。」
なんか…仕組まれた感がひしひしと感じるんだが…。
「…言っておくがお前が寝ていたから悪いんだぞ……?」
「ですよね…。」
去年はたしかサボするか、ベンチに居たからな〜。はぁ、めんどくせぇ…。
「そういや、あのバカはどこだ?」
「ここに居ただろーがッ!!」
そう、俺が起きた時からすでに横に居たのだが…
「だって喋らね〜んだもん。読者だって今知ったぜ?きっと」
「あ?何分かんねぇ事言ってやがる?とっとと飯食おうぜッ!腹が減って死にそうだッ!」
「…死ねばいいのに……。」
「………ヒドィ………グスン…。」
そんないつも通りのやり取りをしながら俺達は昼食を楽しんでいた…。
午後の授業も難なく終わりすでに下校時間が来た…。
「それでは〜来週の球技大会に向けて〜明日からの放課後は部活がありますから〜みなさんよろしく〜。」
何がよろしくだよッ先生ッ!
「あぁ、それと〜球技大会は絶対に3位以内に入ってくださいね〜、ボーナスが出るので。」
おい、それでいいのか教師…。
「それではさよなら〜。」
桃華先生の挨拶とともに皆も部活や帰宅へと席を立った。
そういや、今日はバイトの日か…。
俺は高校に入ってから週3でバイトをしている…。こじんまりした喫茶店だがとても良い人ばかりで俺もよく立ち寄ったりする。
「凛くん、今日も一緒に帰らない?」
「ワリィ、夏芽…。今日はバイトの日なんだ…。」
「あ、そうなんだ…。わかった、バイト頑張ってね…。」
「あぁ、ありがと。それじゃ、また明日。」
「うん。また明日ね♪」
ちょっとだけ夏芽が寂しそうにしていた。
ゴメン、夏芽…。
俺はそう心の中で謝罪をしながらバイトへと向かった。
まぁ、けっこう長くなりますがご了承くださいm(__)m