第31話: 驚 愕 親父…
親父さん登場です…。
あっち系な話にはならないので、あしからず。
それでは第31話どうぞ
−Rinya Yazima−
夜…
俺は今、未来の作った夕飯を食べている最中だ。
ガツガツガツガツ
まぁ、なんだ…。さっきも言った通りゴールデンウィークの一日目の後半なんだが…
ガツガツガツガツ
ふぅーーー、すぅーーーーっ!
ガツガツガツガt
「もっと静かに食いやがれッ!!」
俺は隣にいる直樹を殴った。
「ぶふぅばばべえば!」
ピュピュピュッ
「飛ばすなッ! 口の物なくなってから喋れッ!」
このバカ直樹め…
「モグモグモグ……ゴクッ………ゴキュゴキュゴキュ……ぷはぁ〜……食った食った〜、世は満足じゃ…。」
どうやら食い終わってくれたらしい…。つか、世は満足じゃって何処の人間だお前は…。
「なぁ、なんで未だに此処にいんの?」
これを言ったのは直樹だ…。
「なんだ、お前……そんなに殴られたいみたいだな…。(ニコッ」
「すみませんでした…。 調子に乗ってしまいました…。」
俺が少しニッコリしただけなのに、どうやら効果は抜群だったみたいだ。
「さて、飯も喰わせて貰ったしな…。 そろそろ帰るぞ、魅奈?」
「あ、うん♪ そうだね、兄さん♪」
直樹が魅奈ちゃんを呼ぶと、さっきまで未来と話していた魅奈ちゃんが返事をした。
なんか、機嫌がいいみたいだな…。
「そんじゃ、俺達は行くから………不純異性交遊は駄目だよ、ってうわっ、ゴメっ、謝るからっ、殴らないでっ!!」
数分後
「ぼんどにずみまぜんでじだ…。」
俺は直樹の粛正に成功した。
「じゃ、勉強頑張れよ…。 わかんないとこがあったら教えてやるから…。」
「あぁ、サンキューな…。 んじゃ、バイビン♪」
俺が言うと、直樹がまともな事を言った。
バイビンまではだけど…。
「それでは、さようなら凛矢さん、未来ちゃん♪」
「うん、じゃあね、みなちゃん♪」
「あれ? 未来ちゃん俺にバイバイは!?」
なんか、自分が挨拶されなかったのが不服なのか、直樹が未来に詰め寄った。
「バイバイ…………魅奈ちゃん♪」
「うわぁぁぁぁぁああん!!」
直樹は泣きながら走って行ってしまった。
ざまぁwwwww未来に近づいた罰だ♪
次の日…
「ふあぁぁ〜ぁ…。 起きるか……。」
俺は目が覚めたので下に行く事にした。
「………」
「おはよー、凛兄ぃ♪ 朝ご飯出来てるよー♪」
「おはよう、凛矢♪ 後、ただいま♪」
「よう、凛矢。 久しぶりだな、元気だったか?」
俺は呆けて固まってしまった。
「おい、米粒付いてるぞ…。」
「キャッ…//// もう、あなたったら…////」
「な、なんで親父達が帰ってきてんだ? 帰ってくるのは来月じゃなかったかよ?」
そう、俺の目の前でイチャイチャしていやがるこの二人は俺の親父と母さんだ。
「凛矢の父で夜島 月矢と申します…。 どうぞよろしく…。」
「お父さん、誰と話してるの?」
「ん? 読s「うるせぇ!!」…すまん…。」
ゴホッゴホッ。では気を取り直して…。
さっきクソ親父が勝手に言っちまったが、親父は夜島 月矢、母さんは夜島 亜弥と言うんだ…。まぁ、見たらわかるが、完璧なバカップルです。
「思ったより仕事の進みが早くてな〜♪ だから、帰ってきた♪」
どうやら、仕事はしっかりとやってるみたいだな…。
「なぁ、仕事って何やってるんだ? 未だに知らないんだが…。」
俺がそう言うと親父は…
「超常現象についての調査etcだ…。」
調査etcって、かなりアバウトじゃね?
「そうね、調査と対処が主な仕事ね…。」
え? 何?
二つしかないのにetc? 何、親父照れ笑いしてんの? 何母さんコイツ〜みたいな事してんの? なんかもう、付いて行けないよ?僕…。
「いつ帰ってきたんだよ…。」
マジで音とかしなかったから気付かなかったよ…。
仕事の話? なんかもうどうでもいいや♪
「それより、風呂入るぞ、凛矢…。」
俺の質問はスルーなんですね…。
「まだ朝だぞ…。 しかも、なんで俺まで…。」
俺は嫌そうな顔をしながらそう言った。
「汗かいたんだよ…。 昨日の夜は久しぶりに激しかったからな♪」
「////も、もう〜、あなたったら〜思い出しちゃうじゃない…////」
親父の言葉に母さんが顔を赤らめながらそう言った。
「未来の前でなんの話してやがる!!」
俺は親父の頭を殴った、そりゃもう強く。
「何って、昨日の夜な…タクシー捕まらなかったから走って帰ってきたんだよ…。 そりゃもう激しい運動だった…。」
このクソ親父はこんな事をのたまいやがった…。
「ま、紛らわしい言い方すんじゃねぇよ!!」
「紛らわしい? 凛矢君は何を思い浮かべたのかにゃ?」
くっ、このクソ親父は!!
「テメェ、マジで殺す!!」
「それより、早く風呂に行くぞ…。」
ま、またスルーなのですね、もう泣きたいです…。
俺はそのまま親父に引きずられながら風呂場に向かった。
風呂に入っていると親父が話しだした。
「俺達が居ない間、未来を守ってくれてありがとな…。」
「気にしなくていいよ…。 今回は何時まで入れるんだ?」
俺は親父の言葉に返事をしてから親父に訊いた。
「わかんねぇ…。 出来る限り居たいとは思ってるんだが、場合によると人の命に関わる仕事だからな…。」
俺はその言葉を聞きながら、身体を洗っている親父の背中を見ていた。
親父はかなりかっこいい。 俺が見てもわかる程にだ…。 そして、親父の背中は昔から好きだった。
「また背中の傷見てんのか?」
「! …なんで、わかったんだ?」
俺は驚いた。 親父は俺に背中を見せて座っているのに……後ろに目でもあるのか?
「一緒に風呂に入ると何時も見てるからな…。 何年親やってると思ってんだ…。」
さすがは親って事か…。
「この傷は大切な思い出なんだ…。」
親父は急に語り始めた。でも、茶々を入れるのは気が引けた俺は黙っている事にした。
「昔、大切な人を身体を張って守ったんだ…。 誇れる傷……俺の人に誇れる事はこれぐらいだ…。 俺は大切な人を守りきったんだってな…。」
はっきり言うと、親父の身体には傷がたくさんある。 小さい物から大きい物まで……でも、その中で一際目立つのが、背中の真ん中にある傷だ…。
「この世界は未だに人が信じられないような事が常に起こっている…。 妖怪……魔物……幽霊……幻獣……神…人に知られていないたくさんの者達がいる…。 俺はそいつらと戦ってる……昔からな…。」
俺は親父が何を言っているのか信じられなかった…。
これはあくまでも恋愛小説です…。