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第30話: 電 話  頑張ろう…

さて、主人公がなかなか出せなかったんで、次回は少し出してみます。

主人公視点で…。

 

 俺がお茶を持って部屋に戻ったが、ドアの前で止まってしまった。 

「…大丈夫……。…ちゃんと直ってる……。」

 

 俺はそう呟くとドアを開けて中に入った。

 

 さすがに感情の籠った声を出してたら、美香が不思議に思うしな…。この関係をまだ壊したくないし…。

 

 部屋に入ると美香が頭を捻ってう〜ん、う〜んと考え込んでいた。

 

 

 

−Mika Imai−

 

 和磨が部屋を出てからすぐ、私はテーブルに突っ伏した。

 

「はぁ〜、ゴールデンウィークって言っても明後日で終わりだし…。 このままじゃ駄目だな〜…。」

 

 私はテーブルに突っ伏しながらそんな事を呟いた。

 

「でも、なんで急に隣で教えてきたりなんてしたんだろ…。 そのせいでまだドキドキ言ってる…。」

 

 私はそう言いながら左胸に手を当てると、ドキンドキンと胸が鳴り続けているのを感じた。

 

 

 私は未だにドキドキと言っている心臓を落ち着かせるため、ある人に電話をしてみた。

 

 

 『もしもし?』

 

「麻美? 私だけど…」

 

『あぁ、美香? どうしたの?』

 

 私の親友であるある人、もとい麻美に私は電話をした。

 

 「それがさ〜、今勉強してるんだけど…」

 

 私が其処まで言うと麻美は勘づいたらしく、訊いてきた。

 

『和磨となんかあったの?』

 

 さすがは親友だけはあるね、麻美さん…。

 

 私は小さく咳払いをしてからさっきまでの事を話した。

 

『ふ〜ん、それで何でなのか?って事ね…。』

 

 私が全部話すと麻美は私が訊きたい事がわかったらしく少し悩んでいるようだった。

 

「そういう事…。 麻美はどう思う?」

 

 私は少し不安になる気持ちを抑えながら麻美に相談した。

 

『私もあんまりそういうのはわかんないんだけど…。 たぶん、和磨も少なからず意識してるって事じゃないかな?』

 

「そう、なのかな?」

 

 私は麻美の言葉に顔が緩みそうになるのを必死に誤魔化しながら、出来るだけ平静を装って呟いた。

 

『うん♪ 頑張ってね、美香♪』

 

「ありがと、麻美♪ ちょっと不安だったけど、なんか落ち着いちゃった♪」

 

 私がそう言うと、階段を上がってくる音が聞こえた。

 

「ゴメン、和磨が来たみたい…。 ありがとね、麻美♪ 勉強頑張って♪」

 

『うん、美香もね♪ それじゃ♪』

 

 麻美の言葉を聞いた私は、そのまま電話を切った。

 

 

 ガチャ

 

 

 私が電話を仕舞って、急いで勉強をし始めたと同時に和磨が部屋に入ってきた。

 

「う〜ん、う〜ん…。」

 

 私はワザトらしいと自分で思いながらも、考える真似をしていた。

 

「…勉強頑張ってるみたいだな……。…休憩しててよかったのに……。」

 

 しまった! そういえば休憩にしてたんだ…。なら、わざわざうんうん言って考えた振りする必要ないじゃん!

 

「あははは〜………休憩しよっか…。」

 

 私はそのまま和磨が持ってきてくれたお茶を一口のんだ。

 

 

 


−Asami Homura−

 

 美香との電話が終わった私は、ふぅと息を吐いた。

 

「なんとか、誤魔化せたかな♪」

 

 私は、なんで和磨が美香の隣にくっつくようにして勉強を教えたのか知ってる…。

 

 

 まったく、凛矢の奴…。

 

 

 

 勉強会の日の夜に凛矢から電話がかかってきた。

 

「もしもし? 凛矢? どうしたの?」

 

 私は凛矢からかかってきたとわかると、直ぐに電話に出た。

 

『うん、それがさ…。 美香って誰か好きな人いるのかな?』

 

「………え…?」

 

 私は、凛矢の言葉に一瞬固まってしまった。

 

 え? どういう事?

 

「ねぇ、どういう、事?」

 

 私は自分を落ち着かせるたもに、出来るかぎりゆっくりと凛矢に訊いた。

 

『いや、えっと……その…。』

 

 凛矢が口ゴモってしまったせいで、余計に不安になってしまった私は、怒鳴るように凛矢に訊いてしまった。

 

「どういう事なのかって訊いてるのッ!」

 

『ご、ごめん! 内緒にして欲しいんだけど…特に和磨と美香には…。』

 

 私の声にビックリしたのか、凛矢は咄嗟に謝ってから話し始めた。

 

「こっちこそ、急に怒鳴ってごめん…。 わかったけど、一体どうしいう事?」

 

 私が、もう一度訊くと、凛矢は恐る恐ると言った感じで話し始めた。

 

『それがさ、今日和磨の好きな人は誰かって聞いたんだよ…。 そしたら、和磨無言で美香の方を見たんだよね…。 それで美香?って訊いてみたら、わかんないけどたぶん、みたいな事を言ってたんだ…。』

 

 凛矢の情報は私としても知りたかった情報なので先を促してみる。

 

「それで?」

 

『うん、それで、なんか好きなのかはっきりしないみたいだったから[これより先は長いため、作者がカットしました。]。」

 

 凛矢の話を聞いた私は、凛矢に美香の好きな人を教えてあげる事にした。

 

「美香の好きな人は和磨だよ…。 でも、和磨には内緒でお願い…。 後、もしかしたらゴールデンウィークの期間中になんとかなるかもしれないから、あまり手を出しちゃ駄目だよ?」

 

 私がそう言うと、凛矢は少し拗ねたような声で言った。

 

『それぐらい俺だってわかってるよ。 両想いなら、たぶんなんにもしなくても良い方に傾くと思うし…。』

 

 凛矢は、ホントに優しいと思う…。

 

 自分に出来る事があったらそれを探して、でも必要がなさそうなら、実行はしない…。

 

 私はその後も凛矢と長話をしていた。

 

 

 私も、美香を見習ってもっと頑張ろう♪

 

 



瑠衣とか百合、夏芽がちょい役になりつつあるんでどうにかしたいですね…。

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