第2話:転校生!! まさかな…
なぜか3日かかってもまだ朝なのだろう?
まぁ、それはさておき
第2話どうぞ〜
なんとか学校を遅刻せずに済んだ。俺が通うこの学校の名前は松浜学園。俺達が住んでいる松浜島の中心地近くにある島唯一の高校だ。島外の高校に行く人以外、ほとんどの人が通っている。と言ってもそんなに都会みたいにごったがえすほど人は居ないからそこまでたくさんいるわけではない…。
生徒玄関に着いた俺達は未来とはなれて2年生の階へと向かった。
「今年は違うクラスかな?」
「ん〜、さぁな。でも、知らん奴が多いよりは知ってる奴が多い方が俺は嬉しいけどね」
「ふ〜ん、ま、まぁ私は今年ぐらい違うクラスもいいと思うけど」
「はいはい、わかったわかった。とっとと見に行こうぜ、走って疲れてんだょ…」
そして俺達は人がひしめく掲示板前へと足を進めた。
「マジでごったがえしって感じだな。」
「そうね、なんとか見えない事もないけど…」
俺は軽く溜め息を吐いてから自分の名前を探した。
……あぁ、あったあった。2−Aか……知り合いはいるかな?
「あっ!私、また凛矢と同じクラスね♪」
「ん?そうなのか?」
麻美の名前を探してみると確かに2−Aに名前があった。しかもだいぶ、去年同じだったクラスの奴もいるみたいだ。
うわッ、あのバカもか……
俺は今日の朝置いてきたバカの名前を見つけてしまった。つか、アイツはまだ来てないのか?
「そろそろ教室入ろうぜ?」
「あれ?もっと見なくていいの?」
「まぁ、お前がいるし充分だろ」
実際俺はそう思った。けっこう小さい時から一緒に居たからか最悪、同じクラスに知り合いが麻美だけでも寂しいとは思わない。
俺は麻美と一緒に2−Aの教室へと向かった。
教室の中はまあまあ人が居たが席はけっこう空いていた。この松浜学園はクラス替え後の席は自由なのだ。しかも奇跡的に窓側の一番後ろの席が空いていた。俺は一直線にそこに向かい、鞄を下ろして座る。ちなみに麻美は窓側から2列目の一番後ろの席、つまり俺の隣に座った。俺はぼぅ〜っと窓の外を見ながら、今日の夢の事、朝ぶつかった女の子の事を考えていた。
「おはよー、麻美ッ!ねっ、ビッグニュース聞きたい?」
声が聞こえて隣を見てみたら麻美の親友で同じ剣道部の今井 美香がなぜか嬉しそうに麻美に話かけていた。そういや美香はそうゆう噂系の事が好きな女の子だったな。
「おはよー、美香。で?ビッグニュースって?」
「それがねっ、このクラスに〜っ!」
「このクラスに?」
「…転校生が来るらしい……」
「えッ?」
「ちょっとーッ!私が教えようとしたのにーッ!」
「…早いもの勝ちだ……」
このなんとも言えないクールなメガネは橋本 和磨。知的でクール、しかも美形でなかなかにモテる、俺からしたら憎むべき敵だ…。
「…おはよう、凛矢……」
「あぁ、おはよう、和磨。ところで、その転校生って?」
「なんでも、女の子らしいのよッ!」
「らしいってやっぱ噂なのか?」
「…いや、本当らしい…詳しくは知らないがどこぞの奴が職員室で聞いたそうだ……」
「へ〜、可愛い子なの?」
「うんッ、美少女って噂ッ!」
「ふ〜ん、そうなんだ」
「あれっ?凛矢くんは興味ないのッ!?」
「いや、興味はあるけどね……ちょっと…」
「…まぁ、凛矢がそう言うならいいが…気になる事でもあるのか……?」
「いや、まぁ」
実際直感的にもしかしたら今日、夢に見たなっちゃんが転校するんじゃとも思ったが、まさかなと結論づけてその仮説は考えない事にした。
しばらく話しているとチャイムがなりそれと同時に先生が教室に入って来た。今まで騒いでいたみんなも先生の姿を確認するとバラバラと席に着いた。
「はい、んじゃホームルーム始めるよ〜。まずは私の自己紹介、私は桜井 桃華、よろしく〜。それじゃ〜、皆も自己紹介しといて〜。」
廊下側からの自己紹介が始まった。
この先生まったりしてて、けっこうアバウトな人だな。まぁ、何はともあれ美人だ。明るい感じでナイスバディだし……っと、危ねぇ見惚れそうだったぜ。
そういや、直樹の奴いないな。アイツ初日から遅刻かよ。と、運動場の方を見る。なんか先生に囲まれてる生徒がいるなぁ。きっと門でも乗り越えたんだろうな。バカな奴、直樹でもやんねぇよそんなバカな事。しかも、竹刀持ってんの生徒指導じゃん、その生徒土下座してるし、竹刀で叩かれてるし。ホントのバカだろうな、あの生徒。
あ、逃げ出した…。しかも速いな足、砂煙まってるし…。
面白いもんも無くなったところで自己紹介に集中する。そろそろ俺の番か……。
俺は椅子から立って言った。
「私の名はムスk… じゃなかった、俺の名前は夜島 凛矢です。よろしく♪」
危ねぇ、変なノリで危ない名前喋るとこだったぜッ!
「それじゃ〜、一通り自己紹介は終わったね〜、んじゃ次に転校s…「おっはよーッ!凛ー矢ーくーん!!」…」
「だーッ!朝っぱらから人の名前を大声で呼ぶんじゃねぇッ!!」
「いやさ〜、聞いてくれよ!遅刻しそうになって門を乗り越えたらさ、生徒指導がいたんだよ〜!?マジで着いてないよね〜!土下座してんのに竹刀で叩いてさ〜あれは確実に体罰だよッ!!」
アイツだったのかあのバカな生徒は…そうだよな、アイツ以上のバカなんていないよな…少しでもアイツじゃないと思った俺がバカバカしぃ……。
「……え〜と、それじゃ〜姫宮君自己紹介どうぞ〜」
なっ、この状況で自己紹介を優先させるとは以外に健気なんだな。
「は〜い、俺は姫宮 直樹だ。好きな物はりんご、嫌いな物は辛い食べ物だ。そして、俺の夢は…「は〜い、時間無いからそこまでね〜」…グスン…」
今度は先生が話しを途中で遮った。なぜか誇らしい顔をしているのはきっと、目には目をでやり返す主義なんだろう…。遮られたバカも軽く泣いてやがる。
「それじゃ〜、時間が無いんで先に進みますね〜。今日から皆と一緒に授業を受ける転校生さんです。どうぞ〜。」
そして、ガラガラと教室のドアが開きなんても美少女な女の子が姿を表した。
「ぅおぉぉぉぉぉぉッ!!!」
男子共があまりの可愛いさに雄叫びをあげた……マジでうっせぇ…。
「初めまして、私の名前は転 校生です」
「待てぃッ!完ッ璧に嘘だろッ!!その名前はぁッ!!」
「え〜ッ!嘘なの〜ッ!?」
男共のさじがとんだ。
マジでそうだと思ってたのかよ…。こいつらはそんなにバカだったのか…。
「ゴメンなさい。嘘です♪」
女の子はまるで悪戯を見つかった悪戯っ子みたいにえへへっと笑った。俺はその女の子の仕草を知っていた。小さい時に見た、あの悪戯っ子のような笑い方…。
「初めまして、私の本当の名前は柊 夏芽です♪これからよろしくお願いします♪」
その女の子は今朝に見た夢の、なっちゃんその人だった。
「よろしくね、凛くん♪」
そしてまた少し俺の日常が変わるのだった……
意見や感想をできるだけ書いてくれると助かります。
いろいろと参考にしたいんで…