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第19話:球 技 大 会4日目…〔中編〕

今回は柊 夏芽を紹介します♪

 

作者の宿題が終わりません…。(x_x;)

そんな事よりも

第19話どうぞ

 

相手ピッチャーの女の子、透き通る様な白い肌で綺麗な顔立ち。

でも、女の子は泣いていた…。

 

泣きながら走る彼女…。

実際、彼女が泣いている意味が分からない…。

滅多打ちされたからかもしれないが、其処まで泣く事でもないだろうと思う…。

 

でも、実際彼女は泣き、俺は追いかけている…。

 

俺は手を伸ばし、彼女の手を優しく、でも強い力で引き寄せた…。

 

「きゃっ…」

 

【ギュッ】

 

俺はなんとか彼女を抱き寄せた…。

 

「……は…なして……くださぃ………。」

 

「それは却下…。また走られても嫌だし…。」

 

「……走り…ませ……んから……。」

 

「でも駄目…。泣き止むまでは離さない…。」

 

俺は彼女を抱きしめながら、何で泣いているのかを聞いた…。

 

「今さらかもしれないけどさ、何でそんなに泣いてるの?」

 

彼女は少しだけ涙が止まったらしく、ポツポツと話始めた…。

 

「…私…昔から、父親に厳しく育てられて……マナーとか…習い事とか……してて…やるからには一番になれって…言われて……だから、私言い付けを守れなくて………だから………だからっ……」

 

【ギュゥッ】

 

俺はさっきよりも強く彼女を抱きしめた…。

壊れそうなほどに細いその体を抱きしめながら、俺は言った…。

 

「君がなんでそんなに言い付けを守ろうとするのかは分からない…。でもさ、人間なんてそんなもんだ…。すべて一番になれる人間なんていない…。

だからさ……一番にこだわる事無いと思う……。言い付けだからって……ずっと、守り通せるはず…ないんだからさ…。どんなに守りたくても…。」

 

「でも、私はそうしなくちゃ…。」

 

「それは自分の意思?ホントは一番にこだわっていたくないんじゃない?」

 

「そ、そんな事…。」

 

「ないって言える?」

 

「………」

 

「言えないよね…。心の中では嫌がってる…。例え自分の意思で一番になりたいと思っても、一番以外が許されないのを君は嫌だと思ってる…。」

 

「……はぃ……」

 

彼女は小さい声でそう言った…。

 

「うん、ならそんなに泣くな…。こだわる必要は無い…。君が頑張っていたのは、一生懸命だったのは、敵だった俺が見てて一番知ってるから…。」

 

「!……ぅぇっ……ぁぁ……ぐすっ……。」

 

「ほら、泣くなって♪ これからは俺がちゃんと、頑張ってる姿を見るから…。」

 

「………ぅん……うん♪」

 

彼女は晴れやかな笑顔で俺に笑いかけた…。

 

【ドキンッ】

 

彼女が笑った瞬間、俺の胸が跳ねた…。

彼女がとても愛しく感じ、またギュッと彼女を抱きしめた…。

 

「…ありがとう♪ 夜島 凛矢くん♪」

 

「あぁ、ってなんで俺の名前を!?」

 

俺は彼女の口から出た自分の名に驚きながら聞き返した…。

 

「ふふ♪だって、貴方はとても有名だから♪」

 

彼女は女神の笑顔で微笑みながら俺に言ってきた…。

…俺が有名?何でだ?………あぁ〜、周りに美少年と美少女がいるからか……。麻美に夏芽、美香や百合に叶と未来も美少女と言える…。

それに、和磨と…認めたくはないがバカは美少年だからな……。

はぁ〜、きっと浮いてるんだろうな〜、俺……。釣り合わないって遠巻きの人は思ってるんだろうな、どうせ……。

 

「? どうかしました?」

 

「ぃゃ、何でもないょ…。」

 

「私、嬉しいです♪」

 

彼女は唐突に何かを話し始めた…。

 

「何がだ?」

 

「初めて、人から頑張っていると認められたからです♪ それに、認めてくれた人が貴方でよかった♪」

 

「ははは♪それは光栄な事だよ、お姫様♪」

 

「ふふ♪ でも、何故私が認められたいと思っていると思ったんですか?」

 

彼女の疑問に俺は穏やかに答えた…。

 

「昔、教わったんだ…。 相手を知りたいなら目を見ろ…。口から出た言葉が嘘か真か、知りたいなら目を見れば分かる…ってね♪」

 

「と言う事は私が嘘を付いたってわかったんですか…。」

 

「そういう事♪」

 

「あっ、り、凛くん!えっと、次の試合が始まるから、来て!」

 

「うぁっ! 夏芽か…びっくりした…。 あぁ、わかったすぐ行く!」

 

俺は夏芽にそう答えてから彼女に言った…。

 

「それじゃ、俺は決勝に行くから…。 俺の頑張ってる姿見に来てくれよ、えっと…」

 

「私の名前はかんなぎ 瑠衣るいだよ♪」

 

「そっか、それじゃ瑠衣。応援に来いよ♪ それと、他になんの競技に出るか教えてくれ♪」

 

「ふふ♪ 私は後、バレーだよ♪ 応援してね?凛矢くん♪」

 

「了解!俺はもう一つはサッカーだから。そんじゃ、また後でな、瑠衣♪」

 

俺は瑠衣に別れを告げていつもと様子の違う夏芽と一緒にソフトの決勝へと向かった…。 

 

―Natume Hiragi―

 

私は凛くんを探すために凛くんが走って行った方を探した…。

 

私は校舎の角を曲がった時、それを見てしまった…。

 

「な…んで……凛くんが……。」

 

女の子と抱き合ってるの?

 

私は目を疑った…。

しかも、相手の子はさっき戦った相手ピッチャー…。

付き合ってるの?凛くん…。

心の中で聞いても答えは返ってこない…。

 

胸が締め付けられる様に痛い…。

なんで?なんでなの?

疑問が頭の中を渦巻く…。

私は彼を呼んで確かめたいと思った…。

 

「あっ、り、凛くん!えっと、次の試合が始まるから、来て!」

 

でも、口からは思っている事と別の事が溢れだした…。

凛くんと女の子は楽しそうに笑ってる…。

 

私は手首に着いている、銀色の腕輪プラチナリングをそっと撫でながら、泣きそうになる気持ちを必死に押さえ込んでいた…。

 

 

 

 

 

☆登場人物紹介☆

 

ヒロイン2

 

柊 夏芽

(ひいらぎ なつめ)

 

16歳、水瓶座、O型

 

誕生日

2月3日

 

趣味

料理、読書

 

好きなもの

甘いもの、凛くん、ラブストーリー、

 

嫌いなもの

苦いもの、虫、寂しい空間


本作のヒロインの一人。

凛矢の幼なじみ。

幼い頃、凛矢と未来を含めた3人でいつも遊んでいたが、夏芽が引越してからは手紙のやり取りしかしていなかった。

その頃から凛矢が好きで、お揃いの銀色の腕輪をプレゼントしたり、将来結婚する約束をしていた。

運動がけっこう苦手で、あまり体力がない。

今回引越して来たのには理由がある。

基本明るくておとなしいと、変わった性格をしていて、悪ノリが好き。よく、えへへと特徴的な笑い方をする。

未だに、銀色の腕輪を二人とも大事にしている。


〔今回は柊 夏芽さんでした♪〕


「えへへ♪よろしくね〜♪」


〔でも、今話ではいろいろ大変な事に…〕


「うぇーん、思い出したくなかったのにー!」


〔え〜、すみません、夏芽さんが泣いてしまいましたのでこの辺で…〕



次回は神楽 百合さんを紹介します♪ノシ



次回は神楽 百合さんを紹介します♪


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