第16話:球 技 大 会3日目…〔前編〕
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それでは第16話どうぞ
夕暮れの帰り道を俺は女の子と歩いている…。
女の子の顔は分からない…。
夕焼けのせいか、これが夢だからなのか、でも分かる事は、俺はこの子がとても好きだという事だった…。
女の子が誰かも分からない…。この世界に存在する子なのか、それともしないのか…。
でも、俺は彼女に微笑みかけている……。
『大好きだよ… …。』
肝心な部分は何も聞こえなかった……。
女の子は顔を赤らめながらも、俺に微笑んだ。
でも、顔は見えない…。何故、彼女が照れているのが分かるのか…きっとこれが夢だからだろう…。
また、世界が白くなっていく…。
これは、正夢なのか、只の夢なのか…。
でも、これだけは言える……
………彼女は俺にとって、愛しい存在なんだと……。
目が覚めた…。
時計を見るとまだ、6時になったばかりというところだ……。
「……もう一度寝るかな……。」
俺はそう呟いてみたものの、全然眠気がなくなったらしい…。
「……あの夢のせいか?………俺の貴重な睡眠時間が……。」
俺はそう言いながら、布団から出て一階に降りていく…。
「まだ、未来は起きてないのか…。」
一階はまだ暗く、未来が起きていない事を告げる…。
俺はお湯を沸かし珈琲を作った…。
コーヒーは嫌いではないが、苦いのと口に匂いが付くのがあまり好まない…。
珈琲を飲みながら、今朝の夢について考えていた…。
「あの夢はなんだったんだ?…それにあの女の子は……。」
考えても考えても何も答えが出ないまま時が過ぎ、階段を降りる音が聞こえてきた…。
「え!?凛兄ぃ!?なんでこんな時間に起きてるの!?」
未来は叫びとも聞こえる声を発しながら、俺に訊いてきた…。
「目が覚めたんだ…。また、夢のせいでな?」
未来はそれを聞くと少し不安気に訊いてきた…。
「……大丈夫?……うなされたりしたの?」
「いや、悪夢というよりかなり幸せな夢だった…。」
「……幸せな…夢…?」
「あぁ、よく分かんないけど、かなり幸せな夢だった…。……暖かくて…心地よくて…そして、凄く安心する夢だった…。」
「へぇ〜、でも、よかったね♪悪い夢じゃなくて♪それに幸せな夢なら、きっと良いことあるんじゃないの?凛兄ぃ♪」
「ふふ♪そうかもな♪」
俺と未来はいつものように仲良く朝食を楽しんだ…。
今日は球技大会3日目、バレーがベスト4まで決まる…。
今のところ、サッカーではa.bチーム両方、ソフトではaチームがベスト4までいっている…。
そして、今日はバレーの日…。
俺は試合に出ないが夏芽と百合、麻美に美香と俺の周りのメンバーが出るため、応援せざるを得ない…。
応援をしないつもりではないが……絶対勝つって、アイツらは…。
ひいき目に見ても、美香と麻美のコンビは強いし夏芽はまぁ、なんとかなるだろ…。
百合はけっこう器用…というより運動神経がよかったし……普通に勝てると思う…。
俺は和磨、バカ、未来、叶とともに、2−Aaチームの応援に来ていた…。
ちなみに、左から叶、未来、俺、和磨、バカの順で座っている…。
『それじゃ、球技大会3日目!!試合開始ぃーッ!!」
なんか、今日はかなりテンションが高いな、放送係…。
第1試合
2−Aaチーム
VS
2−Caチーム
まず、百合のサーブから試合が始まった…。
相手はそれほど強そうには見えないがどうなのだろう…。
百合のサーブは相手に防がれ、相手のアタックがきた…。
相手のアタッカーと並ぶように飛んだ夏芽と美香…。
ボールは美香の手に弾かれ相手コートのラインギリギリに落ちた。
続いて、麻美がサーブを打つ…。
かなり鋭く飛んでいったボールは回転がかかっていたらしく、相手が防いだと同時に変な場所(バカの顔面)に飛んできた…。
【バシイィンッ】
「へぶしッ!!」
ボールはバカの顔面に突き刺さり、下にはねかえっていった…。
「「「「……………」」」」
俺達はさすがに悲惨に思い、言葉を失った…。
試合は2−Aが勝った…。
麻美が殺人アタックを打てば、相手は避けるという勝負にすらならない感じだ…。
ミスも、チームメイトがおこした凡ミスによる失点だ…。
「麻美さんって凄いね…。」
未来がちょっと、恐怖を感じながらも俺に話し掛けてきた…。
「俺と直樹はあれ以上の力で叩かれてるがな…。」
うむ、悲しい事に自業自得な部分が多くて、あまり恨む事ができない…。
「あ、あれより強い力で叩かれたら死んじゃいますよ、先輩…。」
「いや、何故か死ねないから余計に地獄を味わってるぞ…。」
うん、俺はきっと天国に行けるだろう…。
「凛兄ぃ、命は大切にね…。」
「先輩、怪我だけはしないでくださいね…。」
1年コンビは俺が叩かれる事を前提に話していやがる…。
…悲しいよ……涙が…なんかしょっぱい汁が流れてくるよ……グスン……。
そんなやり取りをしながら、俺達は麻美達が来るのを待った…。
今後もよろしくお願いします!