第一話
「ミリアちゃーん!酒おかわり!」
「あ、はーい!」
私の名前はミリア=アーヴェンタ。
両親は私がまだ幼いころに亡くなった。
この酒屋、ウィングの店主であり、父の親友であるオリヴァンダーさんに引き取ってもらい、二人暮らし。
そして、今はお店のお手伝い中。
ウィングは、このクレル島一有名な店。
クレル島自体、小さい島だけれど…でも、毎日が楽しい。
オリヴァンダーさんも、島の人たちも…、優しい人たちばかりだもの。
「はいどうぞ。ポルコさん」
「おお!ありがとよ!」
私がお酒をテーブルの上に出すと、ポルコさんは、お酒で酔っ払った顔で私にお礼を言った。
「もう…、昼間から飲みすぎですよ?」
「ハハハ!悪いねぇ、ミリアちゃん」
「もう…」
小さく溜め息をつくと、私の後ろから大きな声が飛んできた。
「ポルコ!ミリアの言うとおりだぞーっ!かみさんに叱られても知らねえからなーっ!」
その言葉を聞くと、ポルコさんは口に含んでいたお酒をブーッと噴き出した。
それを見て周りのお客さんや、オリンヴァンダーさんが笑いだす。
私も思わず声を上げて笑ってしまう。
毎日が楽しい。
この時私は、こんな変わらない毎日がこれかも続いていく…。
そう…思っていた。